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電子書籍
バッシングを跳ね返す「希望」がもらえる1冊
2023/08/14 21:06
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:y0sh1_Y - この投稿者のレビュー一覧を見る
敗戦後日本の性教育を巡るバッシングとブームについての歴史を取り扱っている。
歴史と言っても、堅苦しさは一切感じない。それは、研究のための歴史ではなく、この社会を生き延びるための歴史という明確な目的に沿って書かれた一冊だからだろうか。
大学生に向けた授業テキストとして、あるいは、この分野を初めて学ぶ研究者の研究会や、性教育に従事する教育者らが自分たちの実践を振り返るための読書会でも使えそうなデータと考察が良い。
最終章で書かれている性的マイノリティの居場所に関わる鼎談は、デマに基づいたトランスジェンダー排除が巻き起こる今日だからこそ知っておかねばならない事実なのにもかかわらず、理解が深められていない点である。まずこの事実から知っておきたい。
バッシングに関するテーマの書籍は数あれど、ここまで前向きに「希望」を描き出せた書籍は少ないだろう。ここで描かれた「希望」は、「絶望」の中から見つけだした希望だ。ジェンダー・セクシュアリティに関する悲惨な現状を作り出したバッシングから前向きな「希望」が見出せるなど、なんだか矛盾している感じがするが、読めばその意味は一発でわかる。
既に来ているトランスジェンダー排除、そして来るべき性教育バッシングに備えて、いまこそ読むべき良書である。
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