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読んだあと重い気持ちになった
他人に依存すること、普通のことができないこと自分には理解できないことが多い。そこで考えさせられるものがあった。普通とは何か。
情景描写も多く感情の流れが繊細に書かれている。
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推すこと以外何もできない不器用な女の子で、推しの炎上をきっかけに彼女が少しずつ崩壊していく物語。
彼女が何をしても上手く行かず家族に諦められ推しに逃避する姿は読んでて心が痛くなった。
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個人的には合わなかった
そもそも現実世界で推しがいない私にとっては主人公の気持ちが全く理解できない
さらに、この小説は私の分類では“今どきの小説”で読みづらかった
決して悪評ではないのだが、表現が複雑すぎて、よりおしゃれに書こうとしすぎて正確に伝わってこない
もっとストレートな小説がいいな、と途中から思ってしまった、いや、最初の20ページぐらいか
その辺りから読むのに疲れてしまった
確かに人の感情というのは複雑で簡単には描写できないけども、よく分からなすぎる
しかし芥川賞受賞作だから、私みたいな人間には伝わらない深い良さがあるのだろう
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ずっと気になっていた本作ついに読了。
メン地下の裏方的なことをやっていた経験があり、主人公と同じような思考を持つ人々を思い返した。
生きがいにしていた推しに裏切られる様子は読んでいて心苦しくなった。
推し=生きがいがあることを羨ましく思う反面それが依存性を持つことに危険性(精神面、金銭面で)を感じた。
人間何か支えがないと生きていけないのは理解できる。
支えが一つだけだとそれが無くなった時、どうしたらいいかわからなくなりそう。
支えが複数あればどれかが崩れても他で補えるのかもしれない。
誰と本作の感想を共有すればいいか正直わからないが(周りに推し活しているような知り合いがいないからか…)
気になっているという人がいればうまくおすすめポイントを説明できないけど推したい
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んーもっと明るい話かと思ったら、しんどいね。
若いってこうだよなぁ……と。本人は辛いんだろうけど、あんまり理解はされないだろうなぁ。
まぁでも、好きなものがあるうちは生きていけるんだよね。
生き甲斐ってのが、背骨なのかな。
でもこれ、親の立場で読むとホントにしんどい。
かーちゃんがキーキー言うのもわかるよ。
コイツこんなんで生きていけるのか?って心配だよね。
芥川賞作品てそうなんだよ……。
言葉も平易なようで、あかりちゃんの言いたいことにこちらから近づいていく必要があって、案外難しくて挫けそうになったわ。
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「推し」と言う言葉が身近でない世代だけど、先日知り合いの女子高生に、まさに推しの話を1時間にわたって聞かせてもらった。いわゆるファンとは違うスタンスな感じで、その熱に対して嫌な感じは受けず、彼女の生き生きした感じが眩しかった。少し危険な感じを含みつつではあったけれど。
これは、「推し」が生きることと直結している女子高生の話だけど、その行動が、喪失が、馬鹿馬鹿しいものとは思えない。
自分の存在に関わる想いを、形は違えど、持ってしまう人は世の中にいる。それは、周りに理解されないこともある。その中でもがき苦しむ人にとっての救いは、多くの形をとれないことが辛い。
様々な表現に、物語を追うだけでなく、いろいろな事を考えさせられるだけでなく、感情を刺激される作品だった。
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話題だし文庫化したから読んでみた。
推し活はしたことないけど、今の若い子こんな子多い印象、そして気持ちも分かる。
生きづらくて何やっても上手くいかなくて。自分のこと努力しても全然好きになれなくて。でも承認欲求は人一倍あって。誰かと繋がりたい認めてもらいたい。
何かに縋る、依存する、強く求めることで自分が生きてるって実感する。好きなものや世界を共有し分かってくれるコミュニティがある。そこに居場所がある。まだまだ生きる理由があるって思う。
好きなものがあるだけで幸せだよね
それは分かるんだけど、この本のように失われた時にただちっぽけな自分しか残ってないのはツライ。
結局人間はこうやって何か楽しみや縋るものを探しては繰り返し生きていくんだなって思った。
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自分自身に「推し」はいないが主人公の「推し」に全てを注いでいないと生きた心地がしない感じなんとなくわかる気はする。読んだ後どうにもならないなんとも言えない苦しさがありました。
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アイドルグループのメンバーである真幸がファンを殴ったことをきっかけに炎上し、彼らの活動が不穏になっていく。
主人公のあかりは、炎上騒動後のアイドルグループのあれこれを通して、徐々に生きる糧を失っていく。あかりを取り囲む環境が崩壊していく様子が妙にリアルに描写されていて、少し怖かった。
九九やアルファベットなどの問題が解けないと、お風呂から上がれないというシーンでは、あかりを湯船から出す母親に諦めや軽蔑の感情があるように思えて、少し悲しくなった。
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自分も10年近くそれなりにお金をかけて所謂「推しのいるオタク」をやってきた身としては、リアリティなさすぎて終始ウーンという感じだった。
あえて特定のグループを想像させない演出かもしれないが、
・ドーム公演ができる
・5人しかいないグループで人気投票制度があり、地上波か明記はされていないのでわからないがテレビで放映される。
・解散記者会見がテレビ含めた各メディアに露出するほどの規模感
の一方で
・高校生の個人飲食店バイトの給料で何度も舞台へ足を運べる(一般的に舞台はコンサートより定価が高いことが多い)
・上演期間中に追加購入窓口があり、公式でチケットが手に入る
・CD10枚で握手券と交換(抽選ではなく)
なのはちょっと設定甘すぎるのでは???
…という気持ちが終始チラついてしまい、全然話に没頭できなかった。残念。
そして「推しはいないのですがとてもリアリティがあり面白かった!」というSNSの口コミ、こういう人たちによって「推し」って概念が良くも悪くも広く浅く一般的になってきたんだろうな〜とも思う。うすっぺらい、「推し活」。
またあかりと同じように、いわゆるアルファベット持ちで私生活がままならないが推し界隈では「大手」と呼ばれる知名度の友人がいたが、推しに人生の全てを左右されるので本当に生きるのが難しそうだった。推しは繋がれてもあくまで他人なので(これは恋人や友人や家族も同じ)人生の熱量はある程度なにかしらに分散させておくリスクヘッジが必要だと改めて感じる。
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残念ながら私には刺さらなかった。
「これで終わり?結局、だから…?」となってしまったし、ちょっと文章がライトすぎると感じたのかもしれない。
たぶんこの作品の主人公あかりの感性はすごく若いもので、それを理解したり共感したりするには私は歳をとりすぎてしまったのだなと思う。
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高校生のあかりがアイドルの真幸を推すという、今どきの設定。推しが炎上し、徐々に主人公の日常が良くない方向に向かっていきます。
題材は現代らしいのにもかかわらず、文章の一つ一つに力があるように感じました。これが芥川賞を受賞する純文学なのだと感じました。
あかりにとって推しは背骨のようだと言う比喩は、とても秀逸であり、終盤の四つん這いになって、綿棒をとる描写にも力を持たせ、良い余韻を残していました。
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ひとりの生々しい人生になれる物語だった。あとがきにも書いてあったが、喪失感の話で読み手の心に充実感を満たしているという文にとても共感した。「滅茶苦茶になってしまったと思いたくないから滅茶苦茶にしてしまいたかった」がすごく印象的だった。
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推しの炎上というモチーフが最初の方は機能していないように思えたけど、メンバー投票のくだりからプロットが結びついていき面白かった。そこに至るまでが少し長かったように感じたけど。(起から承の移り変わりがぬるっとしてた?)
推しとともに主人公も一気に落ちていくところは面白い。激動すぎる。推しのフライングも流石に面白い。
推しを自身の背骨として生きてきた少女が背骨を失うまでの物語なんだなと思った。背骨が無くなったから二足歩行になったのかな?そう考えると祖母の葬式のところも効いてくるね。
成美とか姉のキャラクター設定は良かったように思う。推しのキャラクターも。綿棒投げるところは乳と卵っぽい。ラストシーンは好きだった
。一、二、三、からの四が書きづらいのは確かにと思った。
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あかりとは全く生活が違うけど、ところどころ同じ感覚を持つことがあった。
推しの好きなところを並べてる時、あかりが自分の好きなところ、自分と被ってるところを並べてるような気がしたし、その共通点があるってことが推しにハマる要因の一つだろーなって思った。
そして、推しを推すことを背骨だと例え、その背骨が抜けた終盤には、背骨が抜けたように這いつくばるシーンがある、という比喩表現が面白かった。