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二人の始まりがびっくりするくらい素っ頓狂だったので(原因は執事の発言)もう少し引っ付くまでにモダモダするかなと思っていたら、意外に割とすんなり引っ付いたイメージ。
ただそれは恋人としてであって、公爵の結婚相手としてとなると一筋縄ではいかなかった。
まして彼には元婚約者の遺児(しかも王家の血を引いている)までいたから余計にややこしいという。
元々はその子の家庭教師として押し掛けた彼女、しかもその動機は公爵家の裏にある地層が見たかったからという地理学オタクな彼女。
そんな彼女が地理学を楽しみつつ、家庭教師から雇い主の妻への階段をのぼるのだから難易度は高かった。
息子の懐柔はそこまで苦労しなかったし、公爵が割と最初から好意を向けてくれてはいたけど、難関は両想いになってからの彼女の気持ちの整理と身分差だったかな。
地理学オタクな部分で貢献した結果、身分差は自力でどうにかなったけれども、気持ちの整理の方が大変だったのでは。
その点で最後までモダモダしていたのではないかと。
いやもう、諦めて早く受け入れよと思わなくもなかった。
びっくりしたのは王妃様の行動か。
まあ災い転じて福となす、その結果女性の社会進出に貢献する結果となったのだから、何がどう転ぶか分からないものである。
息子たちも順調に育っているし、よかったよかった、のか?