投稿元:
レビューを見る
問いを深め、研究のスタート地点の品質を高めるための具体的かつ実践的な方法が豊富に紹介されている良書です。本書に書かれていることを実践できれば、研究の質は劇的に向上する気がします。ただし、本書の内容があくまで「研究者」向けに書かれているという点は否めず、一般の学生やサラリーマンが通常の勉強や仕事に応用するには、それなりに独自の工夫やアレンジをしていく必要があるかなと感じました。
投稿元:
レビューを見る
研究テーマを変える必要ができて困っている時に、読んだ。
研究するということは、単に論文を書く技術を学ぶとか、何が研究として発表に値するものなのかとか、そういうことはさておいて、
自分と向き合い、自分をまず研究することから始まるんだなということが感じられ、
大学院に入った理由をもう一度考え直そうというところまで引き戻してくれた。
特に、自分と違う分野の人たちに、自分の課題について理解してもらえるようにくるがこの本における重要なポイントというのがとても、とても、心を打たれた。
ざっとアウトラインを読んだので、今度もう一回読み直して、今度は紙に書いて実践する。
投稿元:
レビューを見る
興味深いタイトルの本。どの本もどこから歩き出せばいいか教えてはくれない。確かにそのとおり。
本書の目的は自らともる火をつける理想的な条件を生み出す手助けをすること
メモ
・研究とは研究者が自分のなかにある問題を見極め、それに対してどうすればいいか考えることから始まる。
・自分中心的研究
実践の面から、今いる場所から研究の道程に踏み出す。自己との密接なつながりを重視維持することが重要。
精神的には、自己の能力と限界を自覚し、意識的に評価する。自分が何者であるかを知り、自分自身の直感に耳を傾け、子供っぽくても信頼し、深化させていくこと
考え方は課題を明確にし、自分のアイデア、前提、関心ごとを重視すること。自分自身にとって重要であること
・本の使い方
書きながら読む。興味関心、前提思い込み、問題、アイデアを記録する
必要に応じて演習と書き込み、書き出しを繰り返す
練習問題をプロジェクトに応用する
・自分自身を検索する
興味があるテーマを書き出す
データベースで検索する
興味を惹かれたものをクリック
検索結果を眺めながら自己を観察する
自分の心と体の反応に注目する
いい項目を書き出す
三つの質問に答える
1番おく
改めて読み返し自問自答する
・つまらないことであっても自分が何かに気づいているということに気づいて然るべき。
・三つの質問
この項目から何を思い浮かべるか
あえて推測するならなぜこれに目をとどめたのだろか
この検索結果からどんな問いが心に浮かぶか
・退屈を手掛かりにする
嫌いと感じる自分の感情に注意。どんなことには興味がないかを理解する。
・やるなら思い切り小さく
できるだけ具体的な問いを
テーマに関してどんな事実を知りたいと思うか
好奇心を満たすにはどんなデータや情報が必用になるか
どんな有用な具体的事実が存在すると想像するか
・問いを鍛える。問いの根底にある問題を見極め、正確に言語化する
・問題と好奇心の差は、日毎に変化するのは好奇心。ずっと変わらないなら問題。厄介な存在。問いを生み出すものであり、なんらかの形で相互関連しているものたち
・問いに診断テストを実行する
問いの文章が具体的か、偏っていないかを確認
文末は疑問文になってあるか?
曖昧な形容詞や副詞が主軸になってないか?
集合名詞でまるっと表現されていないか?
影響する、左右するといった動詞が使われてないか
・より多くのより良い一時資料を見つけ、より多くのより良いキーワードを見つけ、より多くの良い問いを見つけること
投稿元:
レビューを見る
最初の方は興味深かったが、だんだん分かりにくくなってきた。そして、本書の最初は理工系にも当てはまるが、だんだん人文系特有のアプローチのように見えてきた。理工系は手を動かしてデータを生み出していかなければならない。
投稿元:
レビューを見る
○「テーマ」と「問い」は異なる
テーマ…研究したい分野のこと
問い…興味のあることに対する疑問
テーマだけ決めても研究課題は設定しづらい
投稿元:
レビューを見る
リサーチを自分中心に考える、という視点は研究者になると分かるものかも知れないが、研究をこれから始める場合には、自明ではないのかも知れない…と目を開かれた。ステップバイステップで、どのようにリサーチを捉えるかを教えてくれるので、方法としては分かりやすい。
反面、仕方ないとはいえ、自分の分野ではどうやるべきか、と言う個別事情には答えてくれないし、また、問いと問題の関係、問題と問題集団の関係については、やはり分野の壁があるように思う。
それでも、リサーチは準備が大切なので、この本を読んで、自分の中の疑問を糧に、リサーチの準備(実験計画の前の前くらいまで)は進んでもらいたい。
投稿元:
レビューを見る
研究の進め方とその技術を高めるトレーニングについて、実践的に書かれている…のだが、口語体で読みやすいように見えて読みにくい。個人的に英書和訳が苦手なのが原因だろう。
投稿元:
レビューを見る
「リサーチ」って、軽そうで、なんか趣味的な本かなと思って読んだら、これ「研究」ですよね。マジなやつ。文系の研究をして卒論、修論、博士論文を書く人向けに、アメリカの先生お二人が、楽しく有意義な研究生活をおくってほしいと、親心を持って指導されています。最初から課題バンバン出て、調べ・考え・書くことを求められます。
私、場違い?なもので適当にパラパラとしか読んでいませんが、興味深い点がありました。
それは、著者たちの中心となる主張である、研究は「自分中心的研究」でやりましょう、ということ。私の勝手な理解は以下の通り。
「研究のはじめに「問い」をさがすとき、検索した文献のタイトルや要約をみてビビッとくるかを自問し、ビビッときたものは残し、そうでないものは捨てる」
これって、どこかでみたような・・・こんまり?近藤麻理恵さんじゃないですか?「自分中心的片付け」?「研究」と「片付け」は意外と近いのかも。
もう一つ、「文献をみて退屈と感じるのは重要な情報」と書かれている点。やっぱり、本を読んでからの感想・評価は大切なんだ、と思いました。
投稿元:
レビューを見る
「自分中心」に研究をはじめるにはどうしたらいいか。
それを手順を挙げながら解説していく本。
本書の面白いところは、自分の関心に徹底的に即していくところ。
自分が本当に面白いと思うかが第一で、自分の分野(学問領域)に位置付けていくのは最終段階である。
こうすることで、特定の学問分野に囚われず、関心が共通する人の研究とつながることができる。
自分の学生時代を振り返る。
たしか…対象を決めて、テーマをなんとなくでっちあげる。
その後、先行文献をチェックして…。
本書を読むと、なるほど、これじゃタコつぼにはまり、自分が何に関心があったのか見失うはず。
チェックポイントや、やりがちな誤りなど、具体的に書かれていて、わかりやすい。
とはいうものの、本書に書いてあることを実際にやろうとすると、かなりの作業量になることは覚悟しなければならないだろう。
かなり簡略化して流れを書きだしてみよう。
1 問いを立てる
2 問いをふるいにかける
3 1次資料の検討、研究資源の評価
4 問題を共有できる集団を見つける
5 自分の研究を自分の研究分野に位置付ける
その過程を一つ一つメモをとり、いつでも自分で参照できるようにしていく。
問い同士の連関を考えたり、資料の関係を考えたり、二次資料から(!)自分の問いに関わりのありそうな「問題集団」を探したりする作業は、かなり難しい気がする。
これだけの作業をやり遂げられるなら、確かに研究は成功しそうだ。
投稿元:
レビューを見る
リサーチしたくても何をやればいいのかわからない!というときに手取り足取り教えてくれる本。
めちゃくちゃ自己分析するので、この本にあることを体現するのはかなり難しい....
とともに、リサーチはこれくらい深掘りしてから始めるべきなのだという気持ちになってくる。自分の興味のあることを正確に把握してから始めるからこそ、より結果が出てくるのだろうと背中を後押ししてくれる本。
投稿元:
レビューを見る
<目次>
第1部 自分中心の研究者になる
第1章 問いとは?
第2章 きみの問題は?
第3章 成功するプロジェクトを設計する
第2部 自分の枠を超える
第4章 きみの「問題集団」の見つけかた
第5章 「分野」の歩きかた
第6章 はじめかた
<内容>
さまざまな研究について、そのテクニックを紹介する本、実践する本はあまた存在している。この本のミソは、その前、研究テーマをどのように決めていくのか、その手段を手取り足取り教えてくれる本だ。帯で「東大生・京大生がいま一番読んでいる本」とある。ここを付いた本はあまり見たことがない。でもウチの高校でも、かなり浅いが「探究」をおこなわせている。しかし最初の部分で躓き、研究が進められないもの、テーマが途中で変わってしまうもの(研究を始めたもののすぐに煮詰まってしまうのだ)、単なる調べ学習に終わってしまうものが多い。結局、テーマ決めが杜撰になってしまうからだ。自分の身近なところから始めよう!興味関心を突き詰めていこう!なのだが、この本はそのあたりのテクニックを実践的に紹介している。何せ最初にはこう書いてある。「この本は紙とペンを持って実践しよう」。高校生にはちょっと難しい部分もあるが、役立つことが多い本である。
投稿元:
レビューを見る
なにかを作るときにも応用できる。
問いを立てる。自分に寄り添った問いを立てる。問いの中の項目を少しずつ変えていき、自分の感覚の変化を観る。
問いは複数あってもいいが、根底にある問いを探る。
リサーチに関する問いやブレストは記録しておく。
投稿元:
レビューを見る
歴史学者が書いた本
具体例や資料の扱い方はガッツリ歴史や人文系だから理系研究には向かない部分も多い
けど、テーマを絞っても研究にはならないこと、問いの立て方や検証の仕方、テーマ(→分野)と問題集団の違いやそれぞれの意義は研究に対する混乱を整理する手助けになりそう。
先行研究に対して「この人の『問題』は何か」を考えるのは良いやり方だと思う。
1~2章に含まれる、雑多な問いから自分を駆り立てる「問題」を発見する部分が最も難関
全てがどうでも良くなる瞬間をどう乗り越えるのか知りたい
投稿元:
レビューを見る
【琉大OPACリンク】
https://opac.lib.u-ryukyu.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BD03624063
投稿元:
レビューを見る
自分の知的好奇心に忠実にして、研究内容を固めてレポートに仕上げるまでのガイドブック。付箋びっしり。おびただしい量の演習があり、大変。