紙の本
味わいがあった
2024/01/11 17:49
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投稿者:沖田圭介 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「コーチ」という題名に引きつられて購入しました。
題名がコーチということでスポーツ関連の物語かなと思っていましたが,
何と刑事をベテランの警察官が,将来を嘱望されている若手刑事をホローしていく内容が第1話です。
第2話はホローされた刑事が同じ職場で事件を解決していく内容です。
紙の本
職業人の変化と成長がテーマ
2023/12/10 17:29
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投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
若手刑事の成長を助ける中年刑事の言動と事件捜査を描き、さらに成長した刑事たちが、恩返しのようにその中年刑事の活躍の場を作り出そうとする二部建ての物語。アスリートにおけるコーチと選手との関係とは少し異なり、言葉のキャッチボールがうまく互いの成長を促す。職業人としての変化と成長がテーマだ。面白い警察小説だ。
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最初、1人1人が悩んで苦しんでいる所はなんか辛くて、これが一冊続くなら読めないかも…って思ってたけど、途中から変わってすごく良かった。
続きが読みたい。向井さんの追っている犯人捕まえて欲しい。
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伸び悩む若手刑事のもとに警視庁人事2課から送り込まれる謎の男、向井光太郎。
適切な助言を彼らに与えていく向井。
なぜ彼は捜査1課ではなく、人事2課所属なのか…⁇
向井の助言で、退職を思い止まり、成長した3人の刑事、益山瞳、所貴之、西条猛樹。
そして、3人は同時に捜査1課殺人犯捜査4係に赴任する。
3人は、向井との不思議な関わりから、向井の過去を探り始める…
そして、向井の過去と、3人が捜査を担当する女子大生殺害事件が交わり始める…
向井の的確なアドバイス、なかなか的を射ている。
実際、仕事でもそう思う。
特に瞳へのアドバイスは…
『あなたの仕事は指示をすることで、自分で突入することじゃない』
なかなか我慢ができない…
部下に任せきれない…
考えさせられる。
女子大生殺害事件はなんとなく解決。
犯人と被害者のつながりがよくわからないままだったが。
計画的な犯行であるはずなのに…
向井の過去は明らかになったが。
15年前の事件は未解決のまま…
瞳、所、西条が同時に殺人犯捜査4係に異動になったのもよくわからないまま。
向井が捜査1課殺人犯捜査4係に異動に。
これはやっぱりシリーズ化されるんだろう。
『おかえりなさい、コーチ』だから。
瞳を中心に、向井が参謀となり、チームとして、動いていくんだろう。
15年前の事件も解決されるのだろうか…
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拙宅から少し離れた辺り書店に寄道し、気に入っている作品を多く出している作者による作品の新しい文庫本と気付いた。入手して紐解き始め、素早く読了に至った。
不思議と言えば不思議な感じの挿話が折り重ねられる篇が3つ集まった第1部が在り、3篇の主要視点人物達が集まるという第2部に繋がる。「次は?」と気になって、頁を繰る手が停められなくなり、素早く読了に至った。
第1部、第2部、共に警察の捜査員達が活躍するという小説である。となると「コーチ」という、スポーツ関係のような事柄を想い起す題名がやや不思議な感じにはなる。そこが物語の“肝”でもある。警察部内で少し独特な活動を展開する男と、その人物に関わった経過の在る3人が動くという物語なのである。
3篇から成る第1部は3人の主要視点人物が在る。警視庁の各々の所轄署で活動する若手の刑事達だ。
益山瞳は、同期では最速な部類で警部補に昇進し、所轄署で係長となったのだが、色々と課題が在るような感で、何かスッキリとしない。繁華街の所轄署に在る所貴之は、暴力事件の被疑者を取り調べるのだが、何か巧くことが運ばずに悩んだ。住宅街の所轄署に在る西条猛樹は、侵入盗の常習犯を追跡する作戦に参加するのだが、185㎝の長身で目立ち易いというようなことも在って、尾行が巧く出来ない等の悩みが在った。
こうした3人の前に「本部からの応援」という名目で現れたのが向井光太郎だった。40代半ばのベテラン捜査員という風情で、3人の各々の課題に助言を与え、各々が自身や意欲を取り戻す切っ掛けを創り出す。聞けば所属は「人事二課」という、警部補以下の人事を扱うという部署であった。何やら不思議である。
第2部で、益山、所、西条の3人は本部の捜査一課に異動となっていた。警視庁は異動が或る程度頻繁な場所ではある。が、本部の課の係で、班長の益山と班員の所と西条というように、一度に3人が新たに入るというのも少し珍しい。そこで、同時期に本部に移った3人で親睦をという相談になって3人は食事に出た。
その席上、3人は各々に所轄署での記憶に残ること等を話したが、共通の話題が在った。向井光太郎である。なかなかに有能なベテラン捜査員で、若手に適切な助言を与えることも出来る好人物なのだが、「人事二課」という部署に在るのが少し判らず、そういう辺りに関して知りたいという話しになった。
やがて女子大生がアパートの部屋で殺害されてしまうという事件が発生し、益山の班は特捜本部に参画することとなる。向井の件は如何なって行くのか?そして益山達が向き合う事件の行方である。
若干の「変化球」という感じだが、若い捜査員達が意欲的に仕事に取組むという物語で、何か凄く爽やかな読後感という物語である。読後、本作の第2部の一件の後の彼らというのも、何となく気になった…
なかなかに御薦めだ。
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読みやすかった。
1部 3人の刑事をコーチング
2部 成長した刑事がコーチしてくれた人を…
コーチやコーチングって単語が好きな為手に取った1冊。
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面白い!!
前半はタイトル通り、若手を指導し目指す先への手助けをする
後半はコーチの教え子からコーチへ
コーチである向井さんが被害者家族でもある未解決事件と類似した事件が起こる
向井さんにとっては荒療治なようにも思えるが、
彼を想う人や彼自身が蒔いてきた種が最後の結果へと繋がるのが、義理人情を重んじる組織な感じがとてもよかった
分かりやすいタイトル通り、ストーリー全体も分かりやすく軽く読めるのが気持ちよかった
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刑事が刑事を指導する話。
訳ありの刑事が、ある共通項を持つ刑事たちを指導する前編。
指導を受けた刑事たちが活躍する姿を描きつつ、指導担当の刑事の過去に迫る後編。
2部構成で指導前後を描いたことが、話に弾みをつけて面白くさせてます。初読みの作家さんでしたが、私に馴染む文体で本棚を埋めていきそうな予感がします。
仕事を通じて人の成長を描いてるので、『お仕事小説』に含まれるように感じる作品で、軽すぎず、でも重すぎずのバランスが好みです。
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自分はとてもよかった!
ラスト1行の「お帰りなさい コーチ」素敵な終わり方で読み応えあったなぁ
1部と2部に分かれており、
見込みはあるが躓いている3人の刑事を人事部から派遣されてきた向井がコーチしていく話、
「見えない天井」では
女性管理職として、現場での失態、部下をつかって捜査することに行き詰まりをか抱える益山瞳
「取調室」では
取り調べのスペシャリストを目指しているものの、なかなか取り調べの実績をあげられず苦戦する所貴之
「尾行」では
尾行が苦手で体が大きいことにデメリットを感じ悩む西条
向井はその3人に助言、影でのフォロー、時には自らが動き背中で教えいき、成長を促していく
第2部では向井にコーチされた3人が成長し、本庁の同じ課に。
ある事件をきっかけに、向井がなぜ人事課にいて、コーチをしているのかが明かされつつ、この事件を解決することで向井に恩返しをしようと奮闘するお話
日曜劇場のドラマを見てるようだった
お勧めの作品に1つになりました。
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伸び悩んでいる若手警察官を育てる向井コーチがかっこいい。3人の若手が成長し、コーチを再び現場に戻したい思いが素敵だ。
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ラスト一行の「お帰りなさい、コーチ」にこの小説の全てが集約されていますね。お互いを成長させる関係だから言える一言に胸を打たれました。
小説の中身では、3人の個別ストーリから一緒に仕事をする展開に持っていくところが大変面白いですね。向井も加わった捜査一課四係でのコーチング力を発揮した「チームワーク」(仮称)といったタイトルの続編も読みたいと思ってしまうのは私だけでしょうか。