紙の本
マリーの行く着く所
2023/12/25 15:17
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投稿者:名取の姫小松 - この投稿者のレビュー一覧を見る
マリーが老爺の元でお菓子を作り続ける歳月、乾隆帝が崩御し、和孝公主の舅が亡くなった。清帝国の情勢がガラリと変わる。老爺の正室も亡くなって、マリーは一層寂しさを感じる。
マリーは大きな決断をする。
時間の流れが大きく、マリーは少女ではなくなった。乾隆帝からの代替わり、ヨーロッパのナポレオンの台頭と洋の東西の変動が関わってくる。
急ぎ足にも見えるが、一つの終わり方だろう。
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マリーの長い旅が終わりましたね。
パティシェールとして、そして自立した大人として、成長していく姿はまるで教養小説の主人公のよう。
様々なことを乗り越えていく姿は素晴らしいと思いましたし、決断できることが彼女の強さなのだろうと思います。
篠原先生、お疲れ様でした。
新しい作品をお待ちしてます(*^-^*)
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公主府の冬、慶貝勒府の春/ 奸臣誅殺、郡王妃薨去/
祖国への帰還と、再びの渡華/終章
じわじわと清国に馴染み成長してきたマリー。それでもその世界に同化することはせずに自分に問いかけ続ける。歩む道と未来への想いを。
物事が動く時期にあればそのように進んでいくものだという気がしてくる。明日のマリーに会いたいな
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最終巻。悲しい別れの連続。
フランス人と清国の親を持ち、フランスで生まれ育ち清国へ渡り、菓子職人として成長していくマリー。
彼女が再び永璘を名で呼ぶのは、最初とは覚悟も意味も違う。
マリーが最初からの夢である菓子職人としての夢を叶え、生きていける場所を見つけたことは良かった。
いい物語だった。
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長かった。ここまで長かった。
信仰と当時のお国間の緊張感、は雰囲気は掴めるもののなかなか今の我々には理解できない。
フランスと中国のハーフであり、異国の王室で女性の仕事として認められていなかったパティシエの仕事を、迷いながら周りのサポートを糧に、自分で考えて自分の決めた道を歩む1人の女性としてのマリーの成長がとても好ましかったです。
この最終巻は非常に辛かった。いろんな死が付きまとう。多くない?と思う反面この時代ならあり得ることなのか、とも思い、これらの死によって変わってゆく取り巻く環境を受け入れていくマリーを静かに見守る気持ち。永璘との距離も気がつけば遠くなっていった。あんなにマリーの元に立ち寄っていた彼がどんどん遠くなっていく、2人が望んでいなくても。
永璘に帰国を願う時のやりとり、そこに込められた本音と押し殺した気持ち、最後にお互いに一目会うために海と陸を超えた2人の静かにでも確かに溢れ出る感情に、共感を得たので最後は星5で終わります。
2023.12.3
187
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乾隆帝が亡くなり嘉慶帝の世になりキリスト教や外国人への締め付けは厳しくなる。マリーはパティシエールの資格を取るためにフランスへ帰国。そして再び永璘に会うため広州へ。愛を確かめ合う2人の短い逢瀬、そして出産、哀しみのラスト。
詰め込むだけ詰め込んだ最後の1冊。