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【5分間執筆レビュー】
現在、大学生で絶賛モラトリアム期間中の学生。
今更ながら、中学生が主人公の(しかもこの単行本は中学生向けで書かれている口調だった)内容にもかかわらず、まぁ遅いなんてことはないから読もうと思い立って、図書館で借りた。
コペル君という子の葛藤が主に中心。誰もが通ったであろう道を上手く描かれた内容。
例えば、実は自分はすごい発見をしたのではないか?と思いつつ、なあんだやっぱりもう誰かが発明とか発見したのか。とがっかり。
以前より自分自身の体裁を気にして、思ってる事と違う事をしてしまう自分、言ってしまう自分。それに戸惑う自分。
ふと、知ってるのに、分かっていないような事が気になってみたり、幼いながらも哲学めいた事を考えてみたり。
今子供の子にも、昔子供だった人も読んでもらいたいと素直に思えた。
強いて言うなら、うんちくをかたらずに、もうちょっとコペル君の成長のみに焦点をあててもよかったかなーと個人的に思った次第。
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伝えにくいことを、できるだけわかりやすく書いてあるのが有り難かった。伝えたいことはたくさんあるけれど、ポイントをしぼって丁寧に書いている。生きていると、何かしらのきっかけとなる出来事によって考えさせれられて、気づきとともにわかることが多くある。それがなければ知らないまま歳をとっていくことになる。経験によって人が作られているとも言える。時代によって変化はあるが、誰でも体験したことがあるようなことを挙げているのも親しみやすい。
意識を強く向けないとなかなか入っていきにくいことは親しみやすさや取っつきやすさが大事だ。その手法は学びたい。自分の興味を別な角度から見せてくれた。私にはこれからも知りたいことややりたいことがたくさんある。その有り難さを噛み締めて、生きていこうと思う。
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様々、学べることが多かった。
ナポレオンの話や仏像の話など、世界の歴史についても知れた。
コペル君はきっといい青年になる。
世界が君を待っている 2015.8.24
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小中学生を対象にしたよい生き方とは何だろうと考える本で、コペル君の日常とそれに対しておじさんがノートに書いたメッセージで構成されている。
ファシズムがあちこちで強い影響を持ち始めた1930年代に書かれていて、自分の中では第二次大戦前後は考え方や社会のあり方等に大きな断絶があると思っていたんだけど、この本は今読んでもまるでつい最近書かれたかのように違和感がなかった。
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自尊心をもって。
子どもたちは夏休みを迎えましたね。
楽しい思い出を残してくれたらと思いつつ。
と同時に、この2,3年で戦争の足音が近づいてきました。メディアの言論の自由もだいぶ奪われましたし、学校の教育でも中立を求めるかのように密告されている報告が。
吉野さんの原作(岩波)は、1937年に出版されたものであり、日中戦争が既に始まり、彼も1度は治安維持法で逮捕されています。出版業界の人たちにとって、最後の訴えだったというのが見えてきます。
また同じような時代になってきまして、危惧を感じたので、このレビューを少年少女が見つけてくれることを願って、あえて読みやすいポプラ社のポケット文庫のほうを選びました。
肝心のレビューを。
これが80年も前に書かれたものかと思うほど、子どもの世界は、今とそんなに変わらないこと。ポケット版は吉野さんが少し時代を変え昭和30年前後みたいです。
コペル君(純一少年)と学校の仲間たちとのやりとり、その報告を叔父さんに告げ、回答していくパターン。
人間分子という、生活していく中で消費しかない立場であったとしても何らかの形で、世界の中に組まれていること。
ニュートンの重力の法則という科学的な見解をとっても、発見をしても世間に認知されるまでの苦労。
そして世間の目より何よりも、自分自身がまず、人間の立派さがどこにあるのか、それを本当に自分の魂で知ること。
一生の財産になる本だと思いますので、是非とも手元に置いてほしい1冊です。また、吉野さんのこの作品をオマージュした梨木香歩さんの「僕は、そして僕たちはどう生きるか」も読んでほしい想いです。
これから本当に大変な時代になっていくでしょう。ですが、苦しくても凛とした大人になってくれれば。
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戦前の言論統制させた時代に書かれたという社会背景を知った上で読むと、著者の苦労がよく分かる。自分で考えて立派な人として生きて欲しいという願いが伝わってくる。
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児童書と侮ってはいけない。
コペルニクス的発想とでも言うべきか、自然科学、社会学、人生論、歴史、倫理、人して生きるすべての事柄が少年目線で分かりやすく描いてある。中学生だけでなく、今の時代の人たちにぜひ読んでいただいて欲しい!
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中学生のコペル君とそのおじさんとのコミュニケーションを中心に、人はどう生きるべきかを問う作品。
80年前に書かれた作品で、小学校高学年から中学生あたりを対象に置いている。表現が古かったり、ジェンダー的な面から現代と少々合わない表記もあるが、今でも十分通用するし、大人が読むにも十分耐えうると思う。
小学校では道徳の時間が復活したとの話を聞いた気がするが、もしそうであれば、高学年の授業では本書をテキストに使ったらよいのでは、と感じた。
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若者に向けて、不易のメッセージ。
最初に出されたのは1937年だという。内容は少々削られたところもあるらしいが、軍靴の足音が聞こえるその頃に、少年少女たちにヒューマニズムの考え方を、と書かれた本が、長いときを経て読み継がれている。時代の変化に耐え、読み継がれているものは、本当に大切な物語なのだ。
コペル君は中学二年生です。冒頭の文章が重要。14歳は、社会に批判的だったり、自分が大人に変わっていく頃だったり、変化の時期。その時に考えたい、自分のこと、友人のこと、社会のこと。勇気とは、正義とは。そして、どう生きるか。立ち止まって、考えて。
各章で、何か生き方を考えるヒントがある。どのテーマかひとつふたつは、ひっかかるはず。中高生に薦めたいな、と思う本だった。大人になってから読んだけど、中学生だったり高校生だったりした私は、どう読んだんだろうか。
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社会の中で大切なことのようなものは、なんとなく理解して身についていることも多いかもしれないけど、じゃあなんで大切なのか、きちんと説明することは案外難しい。
なんで勉強するの?
なんでものを大切にするの?
なんで子供は大人を敬うべきなの?
なんで人は後悔するの?
なんで好奇心を大切にするべきなの?好奇心を大切にするためにはどうすればいいの?
子供が疑問に思うことから、大人になっても疑問に思うことまで、そういったことはたくさんある。
この本は主人公の小学生のコペル君を中心とした物語。いくつかのエピソードが進む中で、おじさんとの手紙のやり取りという形で、そういった大切なことが言葉ではっきりと説明されていく。大人でも自分たちの子供時代を思い返しながら読み進めれば、自分の周りでの似たような出来事を思い浮かべることができるだろうし、そこからそれは一体何事だったのだろうかをおじさんの手紙の言葉を踏まえて考えながら、自分事として楽しむことができると思う。(この本が配本されたのが1937年。そのくらい子供時代に起こる本質的なことは変わっていないのかという驚きもある。)
何より物語の中での大切な事を学ぶだけはなく、大切な事を学び続けようとする姿勢についても意識を高めてくれるところがいいなと。
30代、40代となるにつれ、ますます接する社会は広がり、大人だけではなく子供にも広がっていく。大人に対してもそうだが、子供に対してもしっかりと自分の言葉で大切な事が説明できるような大人になれたらなと思う。
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今からずっと前に書かれた本なんだ。今の時代、というかいつの時代の子どもたちに読んでおいてほしい一冊ということは明白。
物事を深く考えることの大切さ。
何かを生み出すことの尊さ。
人は一人では行けていけないという事実。
うん。
ボクも学生のときに出会いたかった。でも、今出会えたことが嬉しかった。
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全ての漢字にふり仮名がふってある本をこの歳になって読むとは想像もつきませんでした。(^^ゞ
いま大人気の【君たちはどう生きるか】が読みたくてAmazonで買ってしまいました。
ベストセラーになっているのはマンガ版のようですが、さすがにオリジナルの書籍版を読みました。
主人公は中学1年生ですから、その年代の少年少女を読者に想定している本です。
12~3歳向けの本を65歳のジジイが読んでいいのか?という後ろめたさがありましたが、好奇心には勝てません。^m^
例によって読むための言い訳・・・それは1937年に出版された本が、何で21世紀のいまブームになるかです。
ぼくの予想としては:
戦前に望まれていた「道徳観」と同じものがが80年後のいま渇望されているのではないか。
これから戦争という殺伐とした当時の雰囲気と、現代の空気が同質のものではないか。
というヨミです。
このヨミは著者によるあとがきにもあるように正しく、「軍国主義思想」で沸き立つ世の中において、青少年だけは「自由思想」を見失わないで欲しいとの願
いから書かれた本でした。
はて、いまの時代は軍国主義思想でしょうか?
いやいや、自由主義思想ですよね。
ではなぜこの本が注目されているのでしょう。
それは、時代の「行き詰まり感」じゃないでしょうか。
両者を比較するとまったく正反対の思想です。
しかし、どちらも行き着くところは「行き詰まり感」「不透明さ」「漠とした不安感」なのは面白いじゃないですか。
ぼくのような穢れきった人間がこの本を読むと、社会主義思想を子供に吹き込んでいるようにも読めます。
体制批判、労働者への礼賛。
事実、著者は治安維持法の下で逮捕された前科(?)の持ち主です。
しかし、この本で主張しているのは「立派な人間を目指せ」です。
立派な人間とは何かについてはいろいろな意見があるはずですが、この本の主張する人間像には普遍性があると思います。
逆に、これだけ立派な人間とはを語れるその純粋さが眩しいくらいです。
子供にとってとても読み易く、しかも中学生なら誰でも経験したことがあるような話ばかりで、実に巧妙なストーリー展開です。
道徳とは何かを上段から説くのではなく、あくまで中学生の背丈で語られています。
上手い。
実に上手い。
この本の優れたところは「宗教的」なところが一切ないことです。
道徳を語るのに、宗教を持ち出さない。
あくまでも、人間に信頼を置いています。
だからこそ80年を経た現代の青少年に響くものがあるのでしょう。
この本は知る人ぞ知る隠れた名著だと知らされました。
こういう本が再発見されることは、まだ日本の若者たちも捨てたものじゃないという気がしました。
・・・・・・・感想は以上ですが、作者の意図とは��に、この本が書かれた1937年という年がなんと平和で、美しい日本だったかが伝わってきます。
ぼくらはこの数年後に日本が第二次世界大戦に巻き込まれ、8年後には敗戦を迎える運命にあることを知っています。
それだけでも、戦争はいかに愚かな行為だとつくづく思わされます。
もし戦争を回避し、あのままの日本を続けていたら、どんなに素晴らしい時代になっていたかを思わざるを得ません。
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流行りの書で多くの版があるが、子供に読んでもらいたいため、ルビ付きで読みやすいものにした。
読んでよかったよ。
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漫画「君たちはどう生きるか」が売れていますが、小学生が読むには言葉が難しいと思った部分もありました。それをきっかけに調べたりすれば良いことですが、こちらの方が、言葉を易しくしてある印象です。漫画の方がストーリーを少し短くしてありました。
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話題の本だったので、気になりつつも、進んで読んでみようという気になれずにいた本。今回学校図書館にあったから、借りて読んだ。
こどもでも読めるよう、漢字全てにルビを振ってある。文章も読みやすい。これなら、小学高学年の子からは読めるかも。
読んでみてなるほどなぁと思うところがたくさんある。映画化されるとのこと。
中学生ぐらいになると、いろいろ悩んだり苦しんだりすることもたくさんでてくる。そんな時、この本を読むことで少しでも自分の世界を広げてくれたら、と感じた。
大人がこどもたちに読んで欲しいと思う本ではある。
人間関係を分子の構造に例えたところや、ナポレオンの件はなるほど、と感じた。