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主人公の純一郎は名前の通り純粋な人柄でそこがヒトタラシな反面ちょっと軽く扱われてしまう。嫌なことがあるとお酒でも、となるところ喫茶店で美味しいスイーツやフードメニューとそれに合うコーヒーで発散。
家の周りもチェーンのコーヒーショップが乱立して昔ながらの喫茶店がなくなってきている。でも高齢化で逆に喫茶店が復活してこないかな。
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●なぜ気になったか
原田ひ香さん、ベストセラー『三千円の使いかた』は読んだがあまり印象が残っていない。相性がいい作家さんなのか未だ不明なので、同年代のおじさんが主人公の本書で確かめたい
●読了感想
相性いい作家さんか確認のために読んだが、相性悪し。人の考えや感情の交錯に全く深みがない展開が続くだけで全然面白くない。無職のおじさんがこんな生活できるの?、な非現実的な設定にも興ざめ
#喫茶おじさん
#原田ひ香
23/10/12出版
#読書好きな人と繋がりたい
#読書
#本好き
https://amzn.to/48PEgOP
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いやぁ面白かったです。
あのおじさんのどこが悪かったのかがイマイチ分かってないので純粋に楽しめたのかも知れません。
いくつか行ってみたいお店はチェックしておきました。
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とにかく何にもわかっていない主人公のおじさん。
これを読んでいるとカフェとか純喫茶とかって実はすごく奥深いのかもと気付かされた。今までよりじっくりメニューを見て、店主のこだわりの気づき、粋な組み合わせのケーキセットを注文するという難問にチャレンジしてみたくなる。
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会う人会う人に何もわかっていないとなかなかひどい言葉を投げられる主人公。
読み始めはその鈍感さにイライラしそうになったけれどひどく評される割にはなんだかんだ周りに構ってもらえるちょっと情けなくて愛嬌のあるおじさんにだんだんと優しい気持ちになっていった。
登場する喫茶店がまた良い。
それぞれ個性があって飽きなかった。
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『あなたって本当に何もわかってないのね』
あなたは、そんな風に言われたことはないでしょうか?
この世を生きていく中では、他人の人生と自分の人生を比べてしまうことはよくあると思います。自分だって一生懸命に頑張っているはずがどうも上手くいかない、自分はついていない、そんな風に思うことも多々あると思います。
また、思いやりの気持ちから色々と言ってあげたことが却って反発を招き裏目に出る…そういったこともあると思います。他人の心の中が見えない以上これもなかなか難しいものだと思います。
そうです。他者との関わりなしには生きていけない毎日を送る私たちだからこそ、そこにはその関係性を維持する中に悩みが生じてしまう。それが私たちの人生なのだと思います。
さてここに、身近な人から『あなたって本当に何もわかってないのね』という言葉を投げかけられた主人公を描く物語があります。そんな言葉に戸惑いを覚える主人公が描かれるこの作品。そんな戸惑いの中に『喫茶店』で過ごす時間に安らぎを見出す主人公を見るこの作品。そしてそれは、”人生はままならないが、コーヒーは今日もうまい”とコーヒーカップを手にする主人公を描く物語です。
『このブレンドに使われているのはアラビカ種の豆ですか』、『豆の状態はニュークロップ』、『焙煎は浅煎り…いや、中煎りかな』と矢継ぎ早に『初老のマスター』に話しかけるのは『カウンターでブレンドコーヒーをすす』る松尾純一郎。『コーヒー、大好きなんですよね。自分でもよく淹れるんですよ…』と続ける松尾を『「店長、ちょっと」と店の女の子が呼』びます。やむなく話を止め、勘定を払って外に出た松尾ですが、トイレを借りたくなって再び店のドアを少し開けたところ、店内から女性店員の声が聞こえます。『…店長、よく、あんな知ったかぶり客の相手してられますよね』、『店長が優しいからつけ上がるんですよ』。それを聞いて『純一郎はそっとドアを閉め』ました。『男の人生というのは、理想的な喫茶店を探す旅ではないか』と思う五十七歳の松尾は『有楽町線にするか。銀座方面にも月島にも行けるし』と『勢いで電車に乗』ります。そして、『自分の顔が真っ暗な窓に映っている』のを見て、『車内のどんな人よりも、よりどころのない顔をしていると思』います。『お父さんって、本当に何もわかってない』と『昨夜、数ヶ月ぶりに一緒にコーヒーを飲んだ娘の亜里砂に言われた』松尾。『大学二年生、あと、二ヶ月とちょっとで三年生になる』という娘との会話を思い出す松尾は、就職活動の話を穏やかにしていた中に、『いつの間にか、雲行きがあやしくな』り、『お父さんって、本当に何もわかってない』と言われ、『まるで意味がわからな』いという思いの中にいます。そして、銀座一丁目の駅で降りた松尾は『さあ、どこに行くかな』と、『あてどもなく歩き出』した時、『前からテレビや雑誌で取り上げられている』『緑地に白で「SANDWICH」と抜かれているひさし』の店にたどり着きます。『初めての店は少しドキドキする』という中、店に入り、『壁際の一人がけの席に案内され』た松尾は、『ブレンド、アメリカン、カフェ・オ・レ、ミル���ティーなど』のドリンクと、『タマゴサンド、ハムサンド…』という『名物のサンドイッチ』がメニューに並んでいるのを見ます。そして、『ブレンドとタマゴサンドを』と注文した松尾の元に『お待たせしました』と『サンドイッチとコーヒーが運ばれてき』ました。『食パン一斤をまるまる使ったサンドイッチ。一つが一斤を半分に切った大きさで、たっぷりタマゴのペーストが挟まり、それが二つ皿に並んでいる』という目の前の品を見てその大きさに『うわ』と『小さな声』を漏らした松尾。『パンの端をちぎって、ペーストをのせ、オープンサンド形式で食べ』はじめた松尾は、『うまいなあ』とその味に素直に感動します。そして、『カップはブルーアンドホワイトの大きめの磁器』という『ブレンドコーヒーを一口すする』と、『さっぱりめの少し酸味のある味が口に広がる』感覚に『さすがだなあ、とまた心の中でつぶや』きます。『喫茶店巡りというのはいい趣味ではないか、とふと思』う松尾は、『これから、趣味は「喫茶店、それも純喫茶巡り」にしよう。決めた。今決めた』と考えます。そんな中に『お父さんって、本当に何もわかってない』と娘に言われたことを再び思い出す松尾。そんな松尾が都内各所の喫茶店を巡る中に自身の生き方を見直すきっかけを見つけていく物語が描かれていきます。
“2023年10月12日に刊行された原田ひ香さんの最新作であるこの作品。”発売日に新作を一気読みして長文レビューを書こう!キャンペーン”を勝手に展開している私は、2023年7月に瀬尾まいこさん「私たちの世代は」、8月に寺地はるなさん「私たちに翼はいらない」、そして先月にも青山美智子さん「リカバリー・カバヒコ」…と、私に深い感動を与えてくださる作家さんの新作を発売日に一気読みするということを積極的に行ってきました。そんな中に、絶品の”食”の描写で読者の食欲を刺激してくださる原田ひ香さんの新作が出ることを知り、食べたい気持ちが抑えられなくなった私は発売日早々にこの作品を手にしました。
そんなこの作品は、”松尾純一郎、バツイチ、57歳。大手ゼネコンを早期退職し、現在無職。妻子はあるが、大学二年生の娘・亜里砂が暮らすアパートへ妻の亜希子が移り住んで約半年、現在は別居中…仕事、老後、家族関係…。たくさんの問題を抱えながら、今日も純一郎は純喫茶を訪ねる”と内容紹介にうたわれています。原田ひ香さんというと代表作でシリーズ化もされている「ランチ酒」の他、前作の「古本食堂」でも”食”を全編にわたって取り上げられるなど、”食”を小説に織り込んでいく手腕に定評のある方です。そんな原田さんがこの作品で描かれるのは、お店を『喫茶店』に絞った上で、そんなお店で提供されている飲み物と食事の風景です。この作品では恐らくモデルとなる店はそれぞれある一方で、店名は記さないという「ランチ酒」シリーズと同じ方法をとっているのも特徴のひとつです。
では、そんな”食”の描写をご紹介しましょう。この作品では都内の駅の名前が各章に記されます。そんな中から〈四月 午後五時の東京駅〉で『百貨店の中に』ある『京都が本店の老舗喫茶店』を訪れる場面をご紹介しましょう。『窓際のカウンター席に案内された』松尾はメニューを開きふとこんなことを思い出します。
『確か、この店は池波正太郎のエッセイの中にも出てくるんだよな。サンドウィッチを抱えて列車に乗り込む、と』。
これで、このお店があの有名店のことを指していることがわかります。(ご存知でない方は、”東京駅 喫茶店 池波正太郎”で検索してみましょう!) 松尾はメニューの中から『「ビーフカツサンド」に目をひかれ』ます。
『少し高いけれど、これも池波先生が食べた味だ。やってみるか』、『ビーフカツサンドと…ブレンドコーヒーで』
オーダーした松尾の前に注文した品が運ばれてきます。そして、コーヒーを一口飲む松尾。
『いそいそと、コーヒーを一口。香ばしいコーヒーにまったりとしたクリーム、そして、ほのかな甘み』、『なるほど。京都の旦那衆が好むのはこの味なのか。確かに、飲みやすくておいしいし、癖になるのがわかる』。
納得感を得ながらコーヒーを飲む松尾は、『とはいえ、主役はやっぱり、ビーフカツサンドだ』と”食”に向かいます。
『厚みがあるビーフカツは中心が赤い。四切れのサンドウィッチが並ぶ上に、厚みのある、一口大のベーコンがのっている。まずはそれを口に入れる』。
写真があるわけでもイラストが添えられているわけでもない中に、文字の表現だけで読者の食欲を刺激する原田さん。
『うわっ。何これ、おいしい。すごくちゃんと燻製されている。これだけでビールも飲めそうだ』。
…といった松尾の心の声でその美味しさを視覚を通じて読者の味覚に直接訴えます。これはたまりません。
『肉が柔らかく、意外とソースがあっさりめ。これがまた、ちょうどよい。濃かったら、ビールにはよくても、コーヒーとは喧嘩したかもしれないし、これなら肉の旨味が感じられる』という中
『ああ、おいしいなあ』。
そんな風にしみじみ思う松尾の心の声には読者もメロメロになってしまいます。これは東京駅に行くしかない。某百貨店のあの喫茶店に行くしかない!そんな風に思わせる素晴らしい”食”の場面だと思いました。この作品では、『新橋』、『学芸大学』、そして『谷中』と章ごとに都内のさまざまな場所へ赴く松尾の姿が描かれていきます。そんな松尾の足取りは原田さんご自身が取材されたはずの行程でもあり、”食”で魅せる物語を生み出される原田さんの地道な”食”を巡られる日々を感じました。「ランチ酒」と同じ形式で、リアル世界に実在する店を店名を出さないで描写していくというこの作品。”食”のガイドブックとしても利用したくなるそんな作品だと思いました。
さて、そんなこの作品は松尾純一郎という五十七歳の男性が一貫して主人公を務めます。彼の心の内がさまざまに吐露されていくこの作品。松尾という人物についてまとめておきましょう。
● 松尾純一郎について
・五十七歳
・社内不倫のすえ、三十の時に離婚、前妻・登美子
・妻・亜希子は、一人暮らしをしている大学生の娘・亜里砂の元へ、別居中
・大手ゼネコンを希望退職し、五千万円の退職金を元手に、妻と娘の反対を押し切って喫茶店を始めるも半年で閉店に追い込まれる
・周囲の人たちから『何もわかってないのね』と言われるが、その意味をはかりかねている
おおよそのイメージがお分かりいただけたでしょうか?『社内不倫のすえ、三十の時に離婚』という経験が一般的とは思いませんが、他はそれなりに似たような人生を送られている方はいらっしゃりそうです。この作品にはそんな松尾が、”仕事、老後、家族関係…。たくさんの問題を抱えながら、今日も純一郎は純喫茶を訪ねる”という様子が描かれていきます。
主人公となる五十七歳の松尾は『退職したい、そして、喫茶店を始めたい』という『突拍子もない願い』を妻に伝えるも『絶対に許さない』と反対されます。それを押し切るように大手ゼネコンを早期退職し、退職金を元手に喫茶店を開くも半年をもたずに店じまいに追い込まれてしまった松尾。退職金の多くを失い、妻や娘の信頼も失ってしまい困惑の日々を送る松尾。しかし、そんな松尾は親しくする人たちからこんな風につぶやかれます。
・『お父さんって、本当に何もわかってない』
・『あなたは相変わらず、何もわかっていない人なんですねえ』
・『お前は本当に、何もわかってないんだなあ』
松尾のことをマイナス感情で見る人たちではなく、あくまで松尾に寄り添い、支えてくれる側、松尾の味方とも言える人たちからの言葉に松尾は困惑していきます。人間というものは何年生きてもなかなか自分自身を冷静に見ることができない生き物だと思います。他人のアラは見えてもまさか自分が他人から何かを指摘されるようには考えないのだと思います。この作品の主人公である松尾も自ら良かれと思ってとった行動が、良かれと思ってあれこれ考える事ごとがことごとく裏目に出てばかりという日々を送っています。そんな中に、『何もわかっていない』という言葉はある意味一番辛辣だとさえ言えます。しかもそんな言葉を発した面々はその言葉の真意を語ってくれるわけでもありません。この作品では、そんな困惑の先に松尾がそれでも歩いていく他ない人生が描かれていきます。
『これだ、ここから始まるのだ』。
『これでいいのだ』。
そんな言葉へ向かって、行きつ戻りつ、自身の人生の解を探して彷徨う松尾。見ようによってはコミカルにさえ感じる松尾の姿は、おそらく何のことはない、私たちの誰もが、そう、”老い”という誰もが避けられないゴールへ向かって試行錯誤の日々を送る私たちの自身の姿なのかもしれません。
『俺、そんなに悪い父親でも、夫でもないと思うんだけどなあ』。
大手ゼネコンを早期退職したものの、退職金のほとんどを注ぎ込んだ喫茶店事業に失敗した主人公の松尾。この作品では、そんな松尾が『何もわかっていない』と周囲から言われる中に困惑の日々を送る姿が描かれていました。原田さんらしい”食”の描写に魅せられるこの作品。『喫茶店』にこだわる”食”の描写にも魅せられるこの作品。
ままならない人生の中で、それでも前に向かって生きていく他ない、そんな人の思いをそこに見た、そんな作品でした。
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原田ひ香の筆致から生まれたこの小説は、読者を心の中に佇む喫茶店へと誘います。そこで繰り広げられる温かな人間模様と心に残る出会いが、この物語の魅力です。喫茶文化への深い愛情が作品に込められており、読者の心にも深く響くことでしょう。
『喫茶おじさん』は、タグとしては原田ひ香、小説、人間ドラマ、喫茶店、心温まる物語などが該当します。この小説は、日常の中に潜む小さな幸せや感動を見つけたい人々に特におすすめです。
多くの読者からのレビューでも、原田ひ香の作品がその温かさと共感を得ており、この小説も例外ではありません。未読の方、再び楽しみたい方、この小説を手にして、心温まる物語の世界へと旅立ちましょう。『喫茶おじさん』は、あなたの心を温めること間違いありません。
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タイトルからは想像つかないお話だった。
孤独のグルメ的な感じかと思ったら、松尾さんにイライラしてしまった。でも、それだけで終わらなかったところがよかった。実際のお店が出てくるのもよかった!
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いりひゆうかり?いりまとう、とまと!!とまとたべかたうまいこは、けいりしがいみずもうこうねん?ぬか、つか、う、たかだけしいかがく、できっこねえ!???といわれた、おとこばんすい、つきみる、みりや、びひやがゆめがなん!むちうち、せいしゆんだったころがゆめのようです!いまは、どいはひ、でまえ、よこちよこの、ちよこだしんおしんががくしきん、はをみつい、かくりびようしんよりいのほうのほうの、なたやらららすまいりいうおをてまいるかがはく、はくしのぶえなん?すずだまし?かねだわしとうじようへまわたらいじようざいこことは
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趣味、純喫茶巡り。
心の赴くままに巡り巡り、
なんだかお気楽な純一郎さん。
実際は早期退職、現在無職……
自分の実情、わかってる!?
と、なんだか不安になるけれど、
実は彼のような人こそ、
自分に忠実で、おおらかに日々を見つめていて、
シンプルに人生を大切にできるのかも?
酸いも苦いも、
人生のように深みのある珈琲を味わいながら、
お腹を美味しく満たす食べ物をいただく。
そんなふうに心の糧となる時間を
時にはゆったり過ごしたい。
このおじさん、
大丈夫かなぁ〜?と思いながらも、
なんだか陽だまりのささやかな希望のように、
ほっこり未来が明るくなる。
そんな心和らぐ物語。
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こんな哀愁漂うお話だったとは。
純喫茶の魅力を余すことなく伝えながら、松尾純一郎の人生について考える。
喫茶店のメニューはめちゃくちゃ美味しそうなのに、読めば読むほどなんか切なくなる。
松尾と関わりのある人達が抱える想いや問題を知るたびに、ほろ苦い気持ちにさせられた。
お腹は空くけどちょっと胸が痛い。
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喫茶店での食べ物や飲み物の描写は良く、色々な喫茶店に行きたくなります。月ごとにゆっくりと進む物語なので、通勤時間にゆるく読むのに適した本でした。
主人公である、おじさんのどっちつかずな所にあまり共感できず、人生の選択なのに先送りにしたり、中途半端に首をつっこむような部分だったりにもやもやしましたが、白黒付けすぎず、自分のやりたいことを自分のペースでやることが幸せという人もいるんだろうなぁ…と想像しながら読みました。
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このおじさん同年代。喫茶店巡りの部分は孤独のグルメ的。飛ばす。まあまあ面白かったけど京都に乗り込んじゃうとことかバツイチなとことかおじさんぽくない。私の同期にもこんなのがいるのかね?
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人生はままならないが、コーヒーは今日もうまい。
「あなたは何も分かってない」と各章で言われ続ける、松尾純一郎57歳。
大手会社を早期退職、現在無職。退職金の残りはほぼ無し。趣味は純喫茶巡りである。
待ってました、原田ひ香先生。
前作から急ピッチの新作で感激です。
早期退職をして喫茶店巡り、そして退職金で開いた喫茶店を半年で潰してしまっている。。
私は未婚女性なので家庭のことなど分かりませんが、
家族のために57歳まで仕事を頑張ったのだから、そんな第二の人生を望んでもいいじゃないかと思ってしまうのです。
大学2年生の娘から雑に扱われている始末。
仕事柄、男性達の接待に交わることが多々ありますが男性社会も本当に大変なんだよ、お父さん頑張ってるんだから優しくしてあげて〜〜と言いたくなる。。涙
知らない人がいる飲み会、眠気関係なく続く誰かの力説。早く帰ろうの一言に尽きる。余談ですが、男性社会の謎です。笑
1月から12月までの各章で物語が進んでいくのですが、原田ひ香さんの毎度の闇な感じが好きです。
外では頑張ってても、一人で居る時の思考回路とか、誰にも見せれない陰な部分とかの描写がリアル。
松尾純一郎さん、私は応援していますよ。。
年内の新作は本書が最後なのかな。
ランチ酒の新作を期待していましたがまた来年。涙
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Amazonの紹介より
松尾純一郎、バツイチ、57歳。大手ゼネコンを早期退職し、現在無職。妻子はあるが、大学二年生の娘・亜里砂が暮らすアパートへ妻の亜希子が移り住んで約半年、現在は別居中だ。再就職のあてはないし、これといった趣味もない。ふらりと入った喫茶店で、コーヒーとタマゴサンドを味わい、せっかくだからもう一軒と歩きながら思いついた。趣味は「喫茶店、それも純喫茶巡り」にしよう。東銀座、新橋、学芸大学、アメ横、渋谷、池袋、京都──「おいしいなあ」「この味、この味」コーヒーとその店の看板の味を楽しみながら各地を巡る純一郎だが、苦い過去を抱えていた。妻の反対を押し切り、退職金を使って始めた喫茶店を半年で潰していたのだ。仕事、老後、家族関係……。たくさんの問題を抱えながら、今日も純一郎は純喫茶を訪ねる。
『三千円の使いかた』で大ブレイクの著者が描く、グルメ×老後×働き方!
「喫茶おじさん」ということで、喫茶が大好きなおじさんが喫茶店を巡るほのぼのとしたストーリーかなと思ったのですが、意外とおじさんの今までの人生がなかなかの経歴で驚きでした。
もちろん、喫茶店を巡るということで、実際の店?なのかどうかわかりませんが、訪れた店で名物となるメニューを食しています。
その描写は、孤独のグルメを彷彿させるようなおじさんのグルメレポートであり、どの店も美味しそうで、思わず行ってみたくなりそうでした。
ただ、メインは喫茶店のグルメレポートではなく、おじさんの人生の見つめ直していく話になっています。
「おじさんは何もわかっていない」
なぜみんなからはそう言われているのか?ちょっとしたミステリーな要素を入れつつ、元妻や昔いたバイトなど、今まで気づいていなかった自分を過去のエピソードを交えながら、紐解いていきます。
周囲から自分をどう見られているのか。昭和気質のおじさんということで、なんとなくその理由はわかるかと思います。羨ましい部分もあれば、最低な部分もあったりとおじさんの人生は色々だったんだなと思う一方、おじさんが今まで気付かなかったことを再発見できたことは良かったなと思いました。
といっても、自分で発見したというよりは、ある人物から言われて発見するのですが、こういった人がいることも大切だなと思いました。
我を強く出すおじさん。今までの人生と喫茶店巡り、そして周囲の友人。今度こそ、成功の道を歩んでほしいなと思いました。