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レーエンデ国物語の第3巻。
舞台は異なる世界、西ディコンセ大陸の聖イジョルニ帝国。北イジョルニ合衆国が帝国から独立して百年。戦争が終わり安定と安寧を取り戻した平和な日々は芸術や産業を育んだが、レーエンデ人には変わらぬ苦難の日々が続いていた。
今作の主人公は、聖都ノイエレニエの下町、劇団ルミニエル座で生まれ育った双子のリーアンとアーロウ。語り継ぐことを禁じられていた英雄テッサの人生を戯曲にするため、2人はテッサの足跡を求めて旅に出る…。
壮絶だった前巻に比べると、とても平和な時代ではあるけれど、レーエンデ人たちは虐げられたまま、その立場や扱いをあきらめてしまっていた。そんな状況からまたどうやって立ち上がるのか?剣をペンに持ち替えた2人の戦いの結末は、果たして…。
またさらに百年後となる次巻へ、ユリアとテッサ、リーアンとアーロウの想いはどう繋がっていくのでしょうか、あぁ、もう早く続きが読みたいです。
今回も図書館で借りて読んだのですが、なんと初版限定なのかな?スペシャルストーリーの掌編2編もちゃんと巻末に貼り付けてあって読むことができました。ユリアとトリスタン、テッサとルーチェにまた会えて嬉しかったです。司書さん、ありがとう。
ところで、今年も「BOOK OF THE YFAR 2023」目当てに『ダ・ヴィンチ1月号』買ってしまいました。まだパラパラッと見ただけなんですが、多崎礼さんのインタビューが載ってまして、すみません、私…多崎礼さんっててっきり男性だと思い込んでました。女性だったんですね、初めて知りました。
そして多崎礼さんのデビュー作『煌夜祭』の決定版が単行本として発売されましたね〜。読みたい、だけど単行本を買うのはどうしようか悩んでいたところ、なんと多崎礼さんのX(旧Twitter)でサイン本を通販してくださる本屋さんを知り、速攻でポチってしまいました。こちらも早く読みたいです。
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まず、1,2巻のスペシャルエピソードが書かれた冊子が挟まれていて、とっっても嬉しかったです。
本編も、2巻で落ち込んだ気持ちを救い上げてくれるようなお話しでした。
ただ、それで終わらないのがレーエンデだよなぁって感じで。やっぱり内容は壮絶です。
あと、作者さんの好みなのか男の人同士の絡みが多くて、抵抗感がある人もいるだろうなと思いました。
でも、それを含めても面白かった。
3巻も次に繋がるのかなと思うと、とても楽しみです。
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みんな幸せになってめでたしめでたし……という結末を描くことのない作者からすると、この巻でシリーズ完結だったとしても全くおかしくない程度には救いのある結末。しれっと全5部作であることが明かされているが、シリーズど真ん中でこの展開を持ってきたあたり、4作目にはどんなつらい展開が待ち受けているのかと身構えてしまう……
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前作までと打って変わって、芸術を主体にした物語
でも目指すところは革命なんですな
変人でぶっきらぼうだけど本当は弟想いのリーアン
「…人との絆は命綱だ。多けりゃ多いほどいい」
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読み終わってすぐに4巻の発売日を検索!!
前作からさらに100年後の物語。
序盤は前作までの勢いを保てるのかと不安に思っていたのですが、今回も心震える展開でした!
こんな革命のための戦い方もあるんだなと。
レーエンデの自由が待ち遠しいです…。
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前作テッサの時代から100年後。
時の流れを感じつつ、舞台は戯曲の世界へ。
剣や斧を羽根ペンに変え、レーエンデを変えていこうとする双子の兄弟の切なくも苦しい戦いでした。
一筋の光が見えたのだろうか。
“レーエンデに自由を”
来年の続巻が待ち遠しい。
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個人的には"沈黙と喝采"すごく面白かった。物語の流れはすごくシンプルなんだけど、前回の革命への壮絶戦いから一転、芸術や文化で歴史を変えることって出来るんだと思って感動した。
お金や力ではなく感じた事のない経験で人は救えるんだなあ。リーアンが一度捕まって壁に楽譜書いたとき、囚人達が美しい旋律を聞いて改心したのも、音楽を聞くとか芸術に触れる経験があったら違う人生を歩んでたって言ってて、泣いちゃった。
あとペネロペやマウロ然り100年以上前の歴史を名前で語り継いでるのもぐっときたし、月光石はユリアの時代からだもんね。
革命や歴史的な出来事ってどんどん風化して忘れ去られちゃうのが1番悲しいからリーアンが一世一代の傑作を書いてアーロウが演出していく行間の物語が本当に目の前で演じられてる感覚で良かった。
今だに神の子の存在が謎なんだけど、次回作に出てくるかな。あと竜の首の設計図もまだまだ出てきそう。
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#読書記録 2023.11
#レーエンデ国物語喝采か沈黙か
点と点だった1作目、2作目が、この3作目を得て線になり、さらに方向性が見えてきた感じ。外見はファンタジー、実際は人間の尊厳を軸にした大河小説。テッサの物語が種となってこの後どう花咲くか楽しみ。
#読書好きな人と繋がりたい
#読了
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読み手を本の世界に引き込む言葉の綴り方が本当に素晴らしい。読んでいて周りが気にならない、見えない、まさにその世界にいる感をとても感じられる作品だった。
リーアンとアーロウ双子の魂は個人的には最後は1つになったのではないか、と思う。
アーロウがリーアンとして生きたと考えられなくもないが、逆もしかり。
だけどマレナがリーアンと結婚するとは考え難い。
本当はリーアンがアーロウを守ったのかとも思えなくもない。
物語の中で入れ替わり説の話が書かれていたが、それも物語の一つの醍醐味としてミステリーさが組み込まれているように思えてとても面白かった。
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前作テッサの活躍は帝国にとって隠したい出来事であった。全て隠されたレーエンデ国で新たな革命の芽吹が。テッサの活躍を戯曲化しようとする兄弟。テッサの足跡を辿り、ついに知り得た真実を手に、ついに上映されるが…。
過酷な運命に兄弟はそれぞれの信念を賭けて立ち向かう。そして、その小さな革命は次の革命へ。
レーエンデ国の不遇な時代は終わりを告げるのか。あの大昔から脈々と続く革命は、実を結ぶのか。物語が壮大過ぎる。
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第3部。
前作より更に100年後。とある双子から、物語が動く。
今回も良かった・・・。
リーアンとアーロウ、双子だからこの物語になったんだなあ・・・。
それはそれとして作中の言語が英語なのが気になる。
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リーアンが命をかけて書いたレーエンデの月と太陽それが最後アーロン?がリーアンに成り替わりレーエンデ人を鼓舞していった。兄弟の熱い想いが伝わってきてじーんときた。
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2作目からさらに100年後、剣ではなくペンと演劇で闘った者たちの物語。
1,2作目と比べてファンタジー色は薄く派手な戦闘もないが、そのぶん兄弟の愛憎や人間愛が丁寧に描かれ共感しやすかった。
外見は瓜二つの双子、という設定からして、どこかで入れ替わって片方は死ぬのだろうと予想していたが、お約束どおりの展開。章の間に挿入されている歌劇上演中の描写をリーアンの名前にしているのはミスリード目的もあるだろうが、実際はリーアンの名前で生きたアーロウの視点で書かれているので違和感がある。当然、2人が入れ替わったことは読者も承知の上なので、ラスト5行の部分も蛇足に感じた。
ミケーレとかいうイジョルニ人の演出家、イラスト登場人物紹介に出ていたわりには予想外に俗物で拍子抜け…まあ、戯曲が生み出される契機を作ったという点では大きな役割を果たしたといえるが。。なにせ前作の時代から生き残っている人物がいないので(知られざる者とパン屋の息子の孫の口伝程度では…)、テッサの軌跡をどこまで戯曲のストーリーに組み込めたかは微妙なところ? それでも、人々の心に革命への灯火をおこす希望を感じさせるラストとなった。
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洋書でも、てつまりほんとか、なに、てだあだあ、やんちやちやの、ぞくわおんにちかい、かいだなほ〜んと、ようしょと、ちかのおくのおくにかくれて、みてないような、ろばあゆき、はきつどちようかいさんをまぎやくにも、てんたいかんそくされてみつめみだしを、やんちやたれのこしずきで、とおいえんぬりつつもある、つちのこじようたいだつた!おもいいずる、びるからとびおりしごとでうまく、しけのこしけるいのかくりびようとうしゆうちゆうりよくりきうよくはんざいにもみえたなんてこれがほんとまかしにんゆいごんあんたまだいきとるやんけ
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これを本という括りにしていいのか惑うほど、読中の「その世界にいる」感覚がはっきりと感じ取れる作品だった。
作者がまるで本当にその世界の歴史をその目で見て書き記してきたのではないかと錯覚するほどだ。
1部界隈では三部作との噂もあったが、四部作、五部作と続くと明記されていたのが心の救いである。
何故かと問われれば、この物語を読み終えてしまったが最後、暫くはこの物語を超える作品に出会える自信が私には到底ないからである。