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表紙が怖い!
そして、中も暗くて恐かった。
これは ない かなぁ~。
大好きな原田マハさん、どうした?!?
新しい境地なのでしょうか。
6つの短編小説集。
そのうち最初の4編は性欲と不倫の話ばかり。
「芸術って、こういうところから生まれてくるのよ」
ってことなのかな?
第5編の『オフィーリア』では、
芸術がダークなテイストで描かれます。
でもこれって、破滅型。
読んでいて気持ちが救われませんでした。
最後の『向日葵奇譚』
これは役者の憑依の極みというか…。
ちょっとオカルト的でした。
因みに、私はマハさんの『異邦人』が大好きです。
37冊読んだ中でトップ3に入るかもしれないくらい。
少しダークだけど、あの小説には情緒と美しさがありました。
でも、これは…私には受け容れにくいなぁ。
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作家には、既存のレールから離れた作品を書きたいという欲望があるのだろうか? 本書はタイトルの通りノワールである。本書は、著者のカラーである美術ミステリーを基調にしながら、人間の影の側の部分である欲望や暴力、死や暴力などネガティブな側面への、いわゆる異常と呼ばれる志向をテーマに綴られた短編集である。
欲望には様々なものがあるが、そればかりを集めて綴る短編集とは、まさに危険物そのものである。欲望とそれを実行すること。エゴの極致問いも言える暴力とそこへの憧憬。消えてしまいたい。消してしまいたい。殺されてもいい。殺したい。なぶりたい。忍耐ではなく快楽へ。モラルではなくブレーキのない世界へ。暴力へ。そんなものばかりを集めた黒い美術館とさえ思わせる一冊である。
サイコな少女たちのあまりに異常な結末を描く『深海魚』からショッキングなスタート。ゴーギャンの絵のイメージの中で崩壊してゆく女性の日常を描いた『楽園の破片』。室生寺弥勒堂の釈迦如来像を前にして性夢にふける女の時間を描いた『指』。アッシジの連作壁画『聖フランチェスコの生涯』の修復をテーマに衝撃のラストシーンへと招く中編『キアーラ』。溺死する女のイメージをまるで芥川龍之介の文章のような一人称の語り口で不気味に語る『オフィーリア』。ゴッホを主人公にした演劇と、夢と現実の狭間を行き交う幻想的な物語『向日葵奇譚』。
以上が、この明るい作風が多い原田マハの手から生まれた異様な作品群である。陽と陰のせめぎ合いの中で、どうしても書かざるを得なかった部分であるのか、新境地を闇という方向にも求めたい部分がきっとこの作者にはあるのだろう。しかし読者がこの作家に求めるものは、この作品集にはおそらく何一つないのではないか。強いて言えばほとんどの作品が美術に片足をかけているというところ、であるのかもしれない。人間の陰と陽を覗き込むような、好奇心だけが読ませた一冊、といったところだろうか。
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過去拝読してきた原田マハさんの作風とはまた違う一面を見ることができました。
短編集を読むときによく思うのですが、これがもし長編だったならもっと背景やつながりが出てくるのかなと…。
短編の良さももちろんありますが、少し物足りなかった印象です。
アートに精通するマハさんならではのお話もあり、そこはやはり読みながら画が浮かんでくるので楽しい!
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好きな作家 原田マハさんだけど、今回は違った。
作品紹介では「著者初の『ノワール小説集』」なんて書かれている。
ーー
ノワール=フランス語で黒という意味。 人間の悪意や差別、暴力などを描き出している。
ーー
とあったが、本作はちょっと路線がちがうように思った。
短編6作が並ぶ。
前の3作は人間のエロスを書いたもの。
唐突にはじまり、世界に入りかけたところで、fin 終わりを迎える。中途半端。
後半3作はマハさんお得意の美術史を絡めたもの。
個人的には「キアーラ」がいままでのマハさんの作にちかく好み。
新境地を開くための1冊だったのかもしれない。
マハさんの創造性は素晴らしいので、世界を書き切った作品が読みたい。
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いつものマハさんとは全く違う作風。
それでも美術的要素が絡むと美しささえ感じるのは、マハさんのなせる技。
楽しく読ませていただきました。
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深海魚
いじめられてても押し入れに入れば、海の底で沈む気分。
楽園の破片
妊娠検査薬は陽性。講演会に向かうけど電車は霧の中。
指
室生寺の釈迦如来坐像。なんて官能的な指なんだろう。
キアーラ
地震によるフレスコ画の修復作業。
オフィーリア
「死ぬ間際の女性の絵」から見える話。
向日葵奇譚
ゴッホを舞台化。主役と脚本家の不思議な話。
私の感想だけだと、何にも思わないと思うけど
どの話もダークで重たい感じだったよ。
スッキリしないし、「えっ…」ってなる感じ。
モヤモヤしたい人におすすめですー笑
個人的には「指」が好きだったなー。
なぜなら、「奈良」だからー笑
仏像のことはよく分からないんだけど、室生寺なんて
出てきたら、なんか、もう仏像のこと知りたくなるねー!!
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初の原田マハ作品だった
絵画の知識のない私には難しく感じた
性が絡んでくる作風
私には苦手な内容で残念だった
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今までの原田マハ作品とは全く違う物だった。原田マハデビューをこの本でしてしまった方は、誤解すること間違いない。
ものすごく刺激の強い話だった。
オフィーリアと向日葵奇譚は好きだった。
原田マハ先生の新境地という感じなのか。私には少し刺激が強すぎて、いつものマハワールドの方が好みだ。
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短編集6篇
絵とは関係ないが、押し入れの中に籠もった真っ暗な世界の「深海魚」、後は不倫をテーマにして切り口を変えた作品などを絵画仏像と関連させて描いている。
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過去にいくつか読んだ原田マハさんの著作とは全然印象が違ってびっくり。読後調べたら著者初のノワール小説とのこと。
艶かしいけど品があって、だからこそゾクっとしたり。原田マハさんならではの持ち味なのかなと思った。
特に印象に残ったのは「指」。
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『黒い絵』という書名から、黒に関する絵画を取り上げた短編集だと思っていたが、黒とは「暗黒」の黒??(°_°)
激しい性的描写があり、こういうことか!?と思ってしまった。ちょっとがっかりしたのも本音。
ですがファンタジーに富んだ作品で、「実際、どういうこと?」と、読んだ後の想像力に委ねる感覚が残る。個人的には、ちゃんと完結してほしいという思いもある。
この本のキーワードは「楽園」かな。
有頂天な思い・期待をこのワードで表現しているように感じた。
わたしが好きな作品は「キアーラ」だった。
片思いしてきた相手の勝手な裏切り。傷ついたことも気づかれない、気持ちの置き場のない切なさ。
でも、リタの才能に惹かれるわたしもいて、これこそ原田マハさんの作品!と思えた。
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酷評を先に見聞きしてしまっていたので、構えて読んだが、まぁ面白かった。つまらなかったものもあった。いつもの原田先生の作風が好きだけど、この作風も原田先生風に突き詰めていけば面白くなりそうなのでまたこういう短篇集は読みたい。
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いつもとテイストが若干違っていて不思議な感じで引き込まれていきました。
上品でマハさんの作品はとても好きです。
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たゆたえども沈まず
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楽園のカンヴァス
と、絵画シリーズを読破して来て
期待MAXだった為、思っていたものとは違いました
エロスと狂気ってイメージなかったけど、
面白かったです、さすがだなー
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これまでには無い原田マハさんとのことで久しぶりに詠むことに、それにしても正反対のマハさんがここにはいます。