電子書籍
必読本!
2023/12/03 21:56
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:AR - この投稿者のレビュー一覧を見る
縮んだ経営に勤しむ日本企業の幹部社員にこそ読んで欲しいものですが、説んだ位では変わらないのかも…
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まさに5Cなど戦略論の話でなぜ日本が差別化できてないか?と言う点が、腑に落ちてわかる本だった。コストカットばかり、減点主義やマイクロマネジメントばかりで、クリエイトしようと言う思考が育たない会社経営。バブル崩壊後当然と思われた経営は、一時的なものとの認識でやらなきゃ行けなかったのに、慢性的な癖がついて、それが代々引き継がれてしまっている。どこかで打ち切らないとね。
単に給料あげればいいだけの話でもない気はするけど、、。
OJTもいいものと思っていたけど、既存の運営をスムーズにするためのものであって新規思考を思いつくための訓練ではないんだろうなぁと。
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タイトルに惹かれて読んでみました。
日本が経済大国今は昔…となってしまった理由の一端が見えた気がしました。こんな国に誰がしてしまったんでしょうか。
ざっと書いてあることをまとめてみました。
■第1章 「安い賃金の国」への転落ー日本企業の賃金はなぜ上がらないのか
・日本の賃金は30年で12.5%しか上がってない!
・韓国にも抜かれ日本の賃金はアメリカの半分強
・人件費削減が目的の偽りの成果主義がやる気を蝕んだ
・「安い賃金」をもたらした低い労働生産性は日本製品が「安い」から
・「安い」のは独創的な機能や魅力的なデザインを製品に盛り込めないから
・その元凶も会社員のやる気をくじく「安い賃金」にある
■第2章 「脅しの経営」の弊害ー減点主義的処遇
・会社の都合で異動や転勤を命じられる日本企業の「メンバーシップ型雇用」
・それでも社員がやる気を維持できたのは終身雇用神話があったから
・1997年の金融危機以降、企業はリストラを推進、終身雇用は崩壊した
・仕事を無理強いし、できなければ減点する「脅しの経営」がやる気をもつかさらに蝕む
■第3章 コストカッターの罪ー人材が育たず競争力が損なわれる悪循環
・日本企業の教育、研修費の割合はアメリカ企業の20分の1
・英、独の企業と比べても10分の1、しかも年々減っている
・設備投資、研究開発費も欧米企業に比べると見劣りする
・人を育てず、モノにも技術にも投資しない日本企業の競争力は失われ、人への投資がさらに細る悪循環に陥ってしまった
■第4章 「無駄な仕事」のまん延と、自主性・成長機会を奪う「マイクロマネジメント」
・「無意味な書類提出や報告」「会議のための会議」など今も増え続ける「無駄な仕事」
・背景には社員の裁量、自主性を縛る上司の過干渉、マイクロマネジメントがある
・「無駄な仕事」が労働生産性を低迷させ、それがやる気を失わせる悪循環から脱却しなければ明日はない
■おわりに
ファストリ(ユニクロ)は経営者の英断で度肝を抜くような賃上げをして今や社員平均年収959万円
社員に報え、社員に投資しろ
社員を信じ、加点主義で評価しろ