紙の本
イルカが愛おしくなる
2022/04/17 16:25
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投稿者:シエル - この投稿者のレビュー一覧を見る
以前水族館で、イルカが口で泡の輪っかを作り、それを自分でくぐって遊んでいるのを見たことがある。こんなふうに「遊ぶために遊ぶ」のは、脳に知的な余裕がある証拠なんだそう。勉強になった。
歴史・文化の観点からもイルカの説明がされていて、古くから人間とイルカが関係を結んできたと知った。イルカたちは人間のことをどう思っているのだろう?
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『イルカ―生態、六感、人との関わり』(村山司、2009年、中公新書)
イルカとは、生物学的な正式な分類ではなく便宜上の名称である。
意外と知られていないイルカという動物。魚じゃないですよ!笑
イルカの生態・知能、イルカにまつわる歴史的エピソードなど、楽しい内容になっています。
冒頭にはイルカの写真もあって、イルカという動物のことがよくわかる本です。
(2009年10月29日)
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イルカに関するいろいろ。
歴史、神話としてのイルカ。
生態系などなど。
メインは愛すべき存在としての
イルカです。
そう、イルカとともに泳ぐといった
いわゆる生き物としてのイルカです。
そしてもう一つのイルカは
食資源としてのイルカ。
しかしこの項を見ると以下に保護団体が
エゴのかたまりかわかりますね。
間引きがなければ逆に生態系は
乱れるというのに…
目を惹いたのは
専門家らしく
環境エンリッチメントに
触れていたことかな。
これは今重要な項目ですからね。
わかりやすく、悪くはない1冊でした。
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[ 内容 ]
イルカとは、口のなかに歯が生えた鯨類で、体長が4~5メートル以下の種を指す俗称である。
6500万年前、イルカの祖先は海に戻り、哺乳類のなかでも独特な進化の過程を歩んできた。
本書は、生物としての変遷、生態、視覚、聴覚、コミュニケーション能力などを説明したうえで、太古から現在にいたる各地域での人との関係、人間にも匹敵すると言われる知的な能力に目を向ける。
謎が多いイルカの全貌をわかりやすく明らかに。
[ 目次 ]
序章 イルカとは何か
第1章 生態、五感、能力―海に戻った哺乳類
第2章 神話のなかのイルカとクジラ
第3章 日本、人との関わり
第4章 ドルフィン・インテリジェンス
終章 イルカと人との新たな関わり
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
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☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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イルカとクジラって何が違うんだろう・・・そんなことさえ知らないまま読んでみました。イルカはクジラの仲間なんですね~。
1章は、イルカのもつさまざまな特徴についてのお話。何となく知っていた部分も多いですが驚きもありました。指の跡が骨として残っていたり、社会性については予想以上のもの。みんなで子育てをする種類も居るとのこと。
2章と3章は、人間の営み(広義の文化)とイルカのお話だといえるでしょう。ギリシャ神話をはじめ、人間がイルカをどのようにみてきたのかが説明されます。(イルカと同類の)シャチへの信仰の理由が、じつは獲物を持ってくる存在だから・・・とか、じつは現実的な理由があったりするのも面白いところですよね。人間と動物の共生関係というお話もあって、人間とイルカの連携による漁というのが存在することも驚きでした。
4章と5章はすこしだけ学術的なお話。イルカの知性を測る試みについては、あまり面白くなかったです。期せずしてイルカブームの到来によって日本でもイルカが知的な存在として広く認められることになり、その結果として現在、水産学以外のさまざまな視点から研究が進んでいるということなのですね。
全体を通してみると、イルカと人間(広義の文化・学術)の関係を取り上げた、分かりやすく面白い本だと思います。ふと、イルカのことが気になったという人におすすめです。
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古代ヨーロッパにとってクジラは畏怖と捕獲(食料や油)の対象 船を襲う怪物、イルカは神聖でフレンドリー、人間の化身、少年と仲良し。
反対に北方民族やイヌイットやアイヌ人にとってイルカクジラはどうでもよく、シャチが「恵みをもたらすもの」、崇高な神(シャチに追われた獲物が座礁したり「寄り鯨」してその恩恵に預かっているから)
日本人にとってイルカは…一部の漁師にとって捕食対象、一般大衆にとって関心がなかった。バブル頃捕鯨問題がメディアで取り上げられるとともにイルカって可愛いやんと人々が気づき(西洋のイルカ観を取り入れ)イルカブームに、水族館乱立、ブーム去るが未だに一定の人気を保つドルフィン、ホエールウォッチング。