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紫式部といえば「源氏物語」。源氏物語といえば「紫式部」。「源氏物語」は学生の頃、国語の授業でも学んだこともある言わずもがなの古典作品。じゃあ、その著者である紫式部ってどんな人?どんな人生を歩んで、何をきっかけに「源氏物語」を書き始めたの?となるとサッパリ(しっかり勉強して知っている人はいると思うけれど)。
ちょうど林望さんの『謹訳 源氏物語』を読み始めたところだったので紫式部を扱った小説を一緒にひも解くと理解が深まった(ような気がする)。
来年の大河ドラマの主人公でもあるし、予習を兼ねて、でもがっつり重厚な専門書でもなく小説なので手にとりやすく、読み進めやすかった。
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2024/3/15読了。大河ドラマ『光る君へ』をより
楽しむために当時の王朝貴族社会と源氏物語の作者紫式部を知ることで手掛かりになる小説。この時代や紫式部の史実は余り残っていないらしい。本作は和歌をもとに紫式部像を上手く表現しょうとした作家の意欲作。文章プラス和歌を織り交ぜながら出仕していた内裏の生活(中宮彰子との関係やその間に清少納言、和泉式部、伊勢大輔の登場人間模様も面白い)男女の情愛の交換(平安貴族の赤裸々な恋愛事情)を和歌を通して交歓する姿には優雅さも感じられて読んでいて楽しかった。(但し、道長と紫式部の間に情交があったかどうかは議論のあるところらしいが)もう二、三紫式部とその時代の小説、資料を読んでから『源氏物語』(源氏物語の執筆の背景や内裏での人気を博していた様子)へ進めたらより一層理解が深められそうだ。
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「源氏物語」は数々の書籍が並ぶが、作者紫式部ってどんな人?と今年の大河ドラマを見ながらふと気になり、手に取って一気に読了。
藤原道長との関係性に注目が集まるドラマとは少し違って、どんな環境で源氏物語を創作していったのかがよくわかる内容だった。
当時これほどの超大作を書き続けることができたのは、藤原道長はじめ有力者の庇護もあったが、清少納言や和泉式部など同業者としての有名人が周りにごろごろいて、それぞれが刺激を与えあう環境にいたことも大きな要因だったんだと知った。
大河ドラマではわからないかもしれない紫式部の一部を知った気がする。