紙の本
自然に入っていける
2024/03/13 10:08
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:とらとら - この投稿者のレビュー一覧を見る
哲学、というとちょっと難しい感じがするけど、子供の疑問・質問から始まっていくので、あまり構えずに自然と入っていけます。自分が子どもの頃に考えたようなこともあって、その当時はいっぱしの哲学者だったのかも。いまでは、蝶から青虫になった大人のひとりかもしれませんが。こういうのが哲学ならば、確かに身近に感じられるなぁと思いました。
投稿元:
レビューを見る
哲学とは考える技術とあるが、自分が理系に振り切った人間なのか、何故そんな深い事まで考えないといけないのか?の疑問が先にきてしまい全部読み進める事が出来なかった。この本が悪い訳ではなく、私が哲学と言う深い学問に合わず理解を進められなかったため低評価になってしまっただけである。
投稿元:
レビューを見る
ジャンルや哲学者ごとの構成ではなく、子どもとの会話の中から話を広げていく構成。
個人的には哲学者の考え方とかその時代背景とかが好きなので、少し合わなかったかな。
「嘘」に関する記載は興味深かった!!
投稿元:
レビューを見る
この豪華さはどうだろう。いや、さすがにここまで網羅するだけあって結果的には「広く浅く」「薄口」になってしまっているんだけど、それでも「神の存在証明」「ハードプロブレム」から「ジェンダー」「真実」といった問題まで、さまざまな哲学的イシューを著者が自身の子どもと接した体験を踏まえつつ(つまり地に足の着いたかたちで)説いていく。実に平易で親しみやすい語り口にうなり、自分自身もここから関心のある問題についてさらっていきたくなる欲をたしかに感じる。久々に純粋な「哲学分」を満喫した、というか。やや男臭いのが玉にキズか
投稿元:
レビューを見る
哲学の勉強がしたくて、入り口を探していた時にばったり出会った1冊。
一昔前に流行った「金持ち父さん」シリーズを思わせ、手に取りました。(ただし“金持ち父さん”では、語っているのは“息子”。こちらは哲学者の父が息子たちとの交流=哲学問答 を語り続ける構成)
ビジネス書のセールスパターンが哲学の分野にまで波及してきたのかなあ?って感じ。
哲学書というより子育てエッセイと言った方が善いかと。哲学的パラドックスの答えを求めて読んだ訳ではないですが、あまりに手前で終わり過ぎてやしないか・・・。
しかしながら、目に見えている世界を当たり前に思わず、疑問に思い、考える人に育てたいという子育て論には大賛成です。
“子ども”という生き物がいかに素晴らしく、可能性を秘め、実は最も哲学的であるかもよく分かりました。
「蝶は青虫から成長して蝶になるが、人間は蝶から青虫になっていく」という説にも1票投じます。なにせ、私も青虫ですから・・・。
でも、「ページを操る手が止まらない」という帯、ちょっと言い過ぎ? 笑
投稿元:
レビューを見る
ページをめくる手が止まらないとはまさにこのこと。それぐらい読みやすく、さらに知識を深掘りするための参考文献などの紹介も充実している。
哲学への最初の一歩を踏み出すのに最適な一冊。
そして同時に、今まで読んだ中で最高の子育て指南書でもある。
投稿元:
レビューを見る
子育ての本としても、法学・哲学の主要テーマの入門書としても楽しく読める。「平凡な体験の中にも哲学的な問いが潜んでいる」(p.223)ことが豊富なエピソードで語られ、「自分なりに適切と思う方法で考え抜いたうえで、自分はそれに同意するかどうかを判断する」(p.396)姿勢が示される。
読後は、興味を持った個別テーマをもっと学びたいという思いが湧くのではないだろうか。個人的には、筆者が「専門家ではない」からと見解を留保した「心(意識)」の問題が特に心に残った。
投稿元:
レビューを見る
500ページを超えるボリュームがあるが、テーマそれぞれに息子2人との会話をしながら安易に紐解くので、読みやすい。哲学とは考える技術である。
投稿元:
レビューを見る
配架場所・貸出状況はこちらからご確認ください。
https://www.cku.ac.jp/CARIN/CARINOPACLINK.HTM?AL=10275519
投稿元:
レビューを見る
哲学は考える技術。
日常にある哲学的な問いについて親子の会話としてわかりやすく伝える。
わがままを言う権利、お仕置きは哲学的に正当か、親は子供に命令できるか、男女や差別について、この世界は本当に現実か、など。
逆転スペクトル、トロッコ問題、報復的正義、権力と権威、平等、夢の懐疑、シミュレーション仮説、哲学的ゾンビ、唯物論、テセウスの船などを問うている。
自分の考えとは違うものもあるが、もちろんただひとつの正解というものはない。
37冊目読了。
投稿元:
レビューを見る
ちょっと長すぎて途中でだれる。
でも考える技術を磨くということは大事だと思う。そう思ってまた読み返そうと思える長さなら良かった。
投稿元:
レビューを見る
カントは他者を目的達成のための手段として扱ってはならない=モノとして扱ってはならない。
仕返し、お返し、よりは自然なこと。「復讐はせっkすより気持ちいい」
同情より共感のほうが強い。
やってほしくないことに対しては、徹底的に無視する。やってほしいことに対しては、オーバーに褒める、感謝する。
投稿元:
レビューを見る
子供の話しは聴くようにしているつもりだけど、本当にちゃんと聴いていたか、改めて考えさせられます。
考えられる子供になってもらいたいものです。
投稿元:
レビューを見る
哲学
◯権力
・権利が提供する保護は、その権利を認めて尊重しようとする他者の意思に依存する
・暴走するトロッコをめぐる難問
◯復讐
・悪に悪を返して善になることがある(やりすぎなければ、2度目の悪はやりすぎなければさ実は悪ではない
・タリオンの掟(目には目を)は自分ごととして共感を呼び起こさせる、共感は同情よりも)強い、そして復讐に上限を決めた
・現代はこれに比べわすがな補償でよしとされている、命の価値が小さい
◯罰
・報復のためというのが周り回って最も大きな狙いであることが多い。
・客体への態度: 望ましい行動をした場合は褒め、逆は無視するという方法で動物同様人間のコントロールも可能かもしれないが、人はモノではない。反応することに責任を持っている。一方でそれにより細かいことを気にしすぎなくなり、夫婦間が平穏になる効果もあり必ずダメというわけでもない
・罰は反応的態度の表出で、自分の行為に責任を取れる人にしか与えることはできない
・子供には自分のすることに責任がないだからこそ子供は動物でおり客体への態度を取るべき
・良い行いは自分の中に組み込まれている(性格の反映である点誉める)、悪い行為はたまたまやってしまった逸脱行為で改めることができると認識させる(行動をしかる)
◯権威
・権力と権威、権力は望み通りに動かす力で、非対称に見える関係でも一方だけに存在することは滅多にない
・ラズ: 権威はその対象に奉仕するところにある。
・権威は人や能力にではなく役割に付随する
◯言葉
・悪態をつくことの問題は言葉そのものではなく発せられるシグナル、その場や誰かを侮辱していなければ言っても良い
・悪態を一律に禁止する姿には疑問を感じる。ストレスの軽減、仲間との絆を深めるといった良い面もある。
・侮蔑語はその言葉を使うことによって、その言葉がもつイデオロギーを共有していることを示す点についてよくよく肝に銘じておくべきで、だからこそ使うべきではない。
◯男女
◯差別
・人種はヒトを優位な亜種に分類するものではなく、人種おける多様性は人類全体の多様性と変わらない。全人類が家族のようなもの
・人種とは社会的概念
◯知識
・何かを知っているとは、「正当化された真なる信念」を持っていることで、頭の中にありそれが正当化できる理由があり、事実である必要がある。
・ダウトモンガー(懐疑論で人心を操作する人)に注意が必要。会議論者は高い基準を押し付けてくるが、それを超えるようなわずかな可能性に未来をかけるべきてない。公的な文脈では完全に知っていなくても確率に基づいて考え行動するべきだ。、
・子供達には疑うこと、質問することを教えているが、世の中には誠実な質問ばかりではなく、質問する人の意図を考える必要がある。
◯真実
・ウソとは正直であることが期待される合理的理由がある状況で、自分が信じていないことを真実であるかのように述べること。
・正当な期待停止文脈がある場合は罪のない嘘になる
・ウソが悪いのは人を欺くからだけではない。正直なコミュニケーション、話すことでしかなし得ない相互理解の道を閉ざすこと。
・その人にとっての正しさがあるという相対主義は、それが真実に反する場合は正しくない。難しいのは見解の相違(中絶など)のケースだが、ジェノサイドの肯定にも繋がる危うさがある。これも真実野探求を忘れず、双方の主張の背景を深く掘り下げ理性で判断する必要がある。
・外から適切な意見を排除する情報ネットワーク「認識論的バブル」にますます現代人は浸るようになっている。誤った考えを信奉する危険があるが見逃していた情報に触れることで簡単に弾ける。
・一方外から入ってくる適切な意見の信頼性を積極的に失墜させようとする社会構造」エコーチェンバーは問題で注意が必要。
・見分け方はコミュニティの信念体系がその教義を支持しない人々の信頼性を積極的に毀損しようとするものかどうか
◯心
・意識の難問: 脳が情報処理を行うとき、なぜ実感が伴うのか?
・唯物論: 心とは脳のこと
・見解を持つとそれを守ろうとして塹壕を掘り、他の人の意見を聞けなくなるという点で危険。そのため、反論を考え尽くし反論の間違えを説明できないうちは持つべきではない。
◯無限
・宇宙は無限か?
・とてつもない大きな数から見ると自分はちっぽけな存在だとわかる。自分を取るに足らない存在とみなしたとしてもそれは自己否定ではない。それと共に自分が何かを大切にすることによって自ら意味を生むことができる
◯神
・神を信じることとは、確証や追加の証拠を求めることなく、神が存在するものとして行動すること。例え証拠に弱点があったり反証があっても人生の中心に神を置こうとする姿勢のこと。
・パスカルは神がいないと思っても存在するとしておいた方が失うものが少なくメリットがあるとした。
・神がいるならなぜこの世に悪が存在するのかという悪の問題は未だに説得力のある回答がない
◯まとめ
・哲学者を育てようとするか?という問いは適切では無い、子供はそもそも哲学者でこれを親はサポートするのか?無視するか、押しつぶすかが問い。
・哲学は考える技術であり、明晰にして思慮深い人間を育てることにつながる。
・子供を対等な相手として対話し、よく質問して行くことが大事。
どう思う?なぜそう思う?もし間違ってるとしたらどうして?どういう意味?それは何?
投稿元:
レビューを見る
子供との対話ベースで哲学に入っていくので非常に読みやすい。子供の可愛いエピソードも交えていて笑える部分もあった。また、人種差別など日本ではあまり深く無い問題も扱っていて考えが拡げられた。