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新聞広告にも出ていた「きのこ先生」のイラストに心を撃ち抜かれ、本書を手にした。
誤解を生む表現、あいまいな言葉を分類して説明する本。
修飾語がどこにかかるか
否定する部分はどこまでなのか
並列されたまとまりはどこまでなのか
指示語がどこを指しているのか
こういう辺りは、他の本でも読んだことがある。
本書は、もう少し幅が広い。
・表記からくるあいまいさ
大人気は「だいにんき」か「おとなげ」か、など。
これはわかる。
・「辞書に載っているあいまいさ」
複数の意味(特に肯定的意味と否定的意味)があって、どちらの意味かわかりにくいというもの。
大丈夫です、はOKなのか、断っているのかなど。
ここに複数の意味を持つ助動詞(「れる・られる」「みたいだ」)も加わってくる。
なぜ「ようだ」ではなく、「みたいだ」なのかな~とか思ったりする。
・普通名詞のあいまいさ
普通名詞である特定の個体を指すのか全体を指すのか、あるいは特定のものかその役割を指すのか。
後者の例としては「先生が変わった」の「先生」が挙がっていた。
「テストがない」の「テスト」は物体(答案)か出来事か。「お茶を飲む」の「お茶」は普通名詞か飲み物の提喩なのか。
名詞の世界は面白いと思った。
・言外の意味からくるあいまいさ
「窓開けられる?」は文字通りの意味か、「窓を開けてくれ」という言外の意味を含んだものかという問題。
こんなふうにいろいろと整理して、最後に「曖昧さとうまく付き合うために」が提示される。
要旨は、「言いたいことを早く予測してもらえるようにする」ということ。
具体的には、こんなことだった。
・重要なことを先に言う
・接続詞、呼応の副詞、副助詞を駆使して自分の意図をにおわせておく
筆者のスタンスは、原理的にあいまいさから逃れることはできない、というもの。
そうか~。しょうがないな、と思う。
ディスコミュニケーションは困るけれど、伝達の失敗を笑って楽しめるといいなあ。
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普段何気なく話している言葉
こうやって解説されると、なんて複雑!
それを自然と使い分けたり理解してる私たちってすごいな。
とはいえ、ここに書かれているように言葉の曖昧さからくる誤解はたくさんあり、そこから大きな問題や行き違いになってしまうこともあることでしょう。
言葉を選ぶ時、他に解釈されないかな?ちゃんと伝わる言葉かな?ということを意識していこうと思いました。
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おもしろかった。日頃から、これどっちの意味にも取れるな?とメール文を書き直したり、届いた内容に複数解釈を想定してどのパターンなのか悩んだりしていたことや、英語学習の中でいかに日本語には主語が省略されるかなどを感じていたので、構造の説明を明確に見ることができて非常にすっきりした。とはいえ、曖昧だからこその面白さや味もあるから、日本語は奥深い。
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身の回りの事例を広く拾い集めて、わかりやすく言葉の曖昧さについてまとめてあった。「広く」の範囲もずいぶんなもので、日常会話からネットミーム、芸人のネタ、戯曲まで、川添氏の守備範囲が本当に広い。日常に潜む言語の曖昧さは「ワハハ」「おい」「いやいや」と、適当に流すか、流さなくても説明できないことが多いのだが、これは教科書にできるレベルにわかりやすい。
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『言語学バーリ・トゥード』の川添愛さんがヤングに向けて放つ日本語ムズカシイ本。
ほんと、難しい。素直にそう思う。
音声よりも文字のコミュニケーションが増えてますますそう思う。
だいぶ司馬懿が勝った本ではあるが、それがいい。
↑誤字じゃないよ
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タイトル通り、日本語の曖昧さについて、豊富な例に基づいて紹介している。日常にある表現を例にしているので、あるあるネタのようで面白く読めるし、また、例題もあり、理解が深まりやすい。
たくさんの例を紹介しているが故に、一つ一つの現象については、比較的簡単な解説となっているし、専門用語も極力使わないようにしているようなので、全体に言語学への入門の一歩手前の本という感じ。欲を言えば、現象への理解を深めるために、次に読む本が紹介されたりしてると良かったか。
レポートや書類を作るときに、気をつけるべき曖昧な表現を考えるのに役立ちそうなので、そういう視点でも読んでもらいたい。
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私たちがふだん何気なく使う言葉には、「曖昧さ」の要因がいくつも重なり、複数の解釈が生み出されている
そのことで、ものの考え方は変わらないのに、解釈の違いだけですれ違うことも少なくない
曖昧さによる言葉のすれ違いを防ぐには、まず3つ。
・短い言葉には、一言か二言でも情報を追加すると正しく伝わる可能性が高くなる
・言いたいことを予測してもらうために、文脈の影響を考慮する→一番重要なことはできるだけ早く言う、接続詞を適切に使う
・重要な文書の場合は、公開する前に第三者に見てもらう
簡潔に正しく情報のやりとりができることはとても大事
曖昧さがあることで、遊び心が生まれていることも大事
言葉って楽しいもの、面白いものと感じられるのは、言葉について回る「曖昧さ」があるからなんでしょうね
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文章を読んでて、う?と思い読み返す、あるいは?のまま読み続ける際の?という曖昧さを整理した本。川添さんの前作「言語学バーリトゥード」が面白かったので、手に取りましたが、おふざけが少なかったのでちょっと残念。一瞬プロレスのネタ出てきましたけど。もう少しおふざけ欲しかったです。
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「明明白白」に対する「曖昧模糊」こそがことばの宿命だという言語学者川添愛。私たちが何気なく使っていることばの曖昧さを分類し例示する本書はさすがバーリ・トゥード。頭の中が整理されたというよりはかき回された感じ。
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配架場所・貸出状況はこちらからご確認ください。
https://www.cku.ac.jp/CARIN/CARINOPACLINK.HTM?AL=10277937