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突然会社を休んで飛び込みでソロキャンプ、態度のおかしい受付の男、必要以上に馴れ馴れしい初対面の人、そしてなぜかみんなでキャンプファイヤーをすることに。主人公の友美を好きになれない上に、途中からキャラが変わったような口調になったことや設定の甘さが気になってしょうがなかった。子供の時はキャンプも行ったけど、大人になった今はテントなんて無理。ロッジやコテージで快適に眠りたい。
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キャンプホラーという新たな開拓ジャンル。
タイムループ要素も盛り込み、一癖あるキャンパーたちの言動が少しずつ常軌を逸していく狂おしさがこんなせつない形で昇華すると思わなかったなぁ。
「この世界は鈍感な人しか生きられないんです」や「自分で死のうと思ったことは一度もない。いつも自分の居場所を探しているけど、それはこの世界のどこかだから」の人の孤独に寄り添う叫びが印象的。
生きづらさを抱えた哀しみの中にギリギリまで誰を信じていいかわからないスリルがあり、作者独自の持ち味と人生の渋みが効いたホラーだった。
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ほぼほぼホラー要素のあるものは読まない。
なのに、SNSの広告に目が止まり読んでみたくなった。
私はインドア派なのでキャンプに興味はない。
だから読めたのかも。
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キャンプを楽しむはずだったのに、何故か昨日知り合った人たちがまるで初対面のように話しかけ、同じ言動を繰り返し、脱出しようにもキャンプ場から出られなくなるというクローズドサークル×キャンプホラーという形で怖さを覚えながらも面白かった。最後のシーンは切ない気持ちになった。
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キャンプが題材、ということで個人的に楽しく通読はしたが、細部に至るまで質が高い小説だったか…と問うてみると、うーむ…。
上手いなと思う表現もあるが、ちょっと日本語的に間違っている箇所があったり、デジタルメディア出身の若い作家によく見られる軽薄なやりとりのダイアローグに場違いな違和感を覚えたり。
プロットの柱たる怪現象の根っこについても、読了してもなお残る素朴な疑問がたくさんあり、とても隅々まで十全に設計して組み上げられたとは思えず、”雰囲気もの”で終わってしまった感が拭えない。
好きなテーマなので星3つの評価は甘い。
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キャンプ場というさわやかな場、個性豊かな登場人物たちとの関係が一転して、クローズドサークルな怪異の舞台となる展開。
するすると読みやすい文章と、森や火、夜の景色が映画のように想像できる描写で、さっと読みきってしまいました。言動だけでキャラがつかめる登場人物たちの描写も素敵でした。これ誰だっけ?となることもなく、「だからか、なるほどね」とそれぞれの顛末も理解できる納得感。
途中で結末になんとなく想像はつくものの、それでも飽きずに読ませてもらえました。怪異も引きずりすぎず、その解決法を探る流れも無理がなくてよかったです。
理由や儀式についてはコンパクトにまとまりすぎているきらいもありますが、三津田信三や澤村伊智のようにそこにスポットを当てたものではないのかな、と思います。逆にそういった民俗伝承やしっかりとした謂れを求める人にとっては、軽いと思われるのかも?