ジョーカー[新装版] みんなのレビュー
- 著:ブライアン・アザレロ, 画:リー・ベルメホ, 訳:高木亮
- 税込価格:1,782円(16pt)
- 出版社:小学館集英社プロダクション
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紙の本
漫画的なこと。
2021/09/05 16:25
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投稿者:L療法 - この投稿者のレビュー一覧を見る
映画『ジョーカー』とは、内容的には一切関係ない。
パラレルワールドなアメコミの世界で、本書は、リアルな世界に寄せて描かれている。
帯には史上最凶のジョーカーとあるが、現実的に描くがゆえに、本書のジョーカーは至ってまともであり、微塵も狂っていない。
極端ではあるものの、犯罪組織のボスとして、生身の人間として、
概ね合理的に動いている。
もっとおかしな犯罪者は、現実にいくらでもいる。
そして、あまり笑わない。
つまらなくはないのだが、
漫画的であることを避けたことがいけないのだと思う。
語り的がリアルな小悪党でしかないのも良くない。
漫画的、つまりデフォルメされた世界でしか語れないものがある、
残念ながら、本書はその魔術的領域を、放棄したがゆえに厚みを欠いたものになっている。
ただとてもわかりやすいので、初めてアメコミを読むにはいいかもしれない。
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