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宇宙物理学のエース・村山サンの新刊。題名が「宇宙はなぜこんなにうまくできているのか」というもので、まさか「人間原理」を真面目に取り上げているようなものではないか、と危惧したがそうではなかった。勿論、宇宙の不思議について語る最後で「人間原理」についても、そして「マルチ・バース」についても「こんな考えもある」とばかりに少し触れてはいるが、それ以上ではない。
内容的には宇宙論について一通りおさらいをするもので、此れまでの著作と比べて特に新味は無いし、強いて言えば新書の更なる「ダイジェスト版」というようなやや物足りなさが残るものだ。確かに、本書は単行本扱いなのに値段が異常に安い、と言うように大きな活字で字間も広く何となくスカスカ感が漂う。
村山さんの本は出せば売れる、と言う事なんだろうが如何にもお手軽な作りでお茶を濁すというのでは彼の才能の無駄使いとしか言いようがない。残念
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考えるだけでくらくらしてくる宇宙論の話し。それを本書では分かりやすく紹介している。宇宙という広大な話が素粒子という目に見えない世界の話とつながっているのは面白い。自分が生きている間にどこまで宇宙について解明されていくのだろう?とても楽しみになってきた。
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細かいところは置いといて、とりあえず「大体こんなことが起きた」という概要を、ざっくりつかむにはとてもいい本だった。『地のトレッキング叢書』の名にふさわしい。
量子力学の本が読みたくなった。
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簡単に説明する為に深い内容までは書かれていない。宇宙に関してひととおりさらっと知りたい人には良いと思う。
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今まで勉強した宇宙論の総おさらい編。詰まるところは一カ所もなく(つまり、難解な表現を使わず)、一気に宇宙論を語ります。
そこで、今まで誤って認識していたことも発見(ハッブルの法則とダークエネルギーを同一視していた!がこれは間違い)
・ハッブルの法則:銀河が遠ざかる速度は距離に比例する=宇宙空間全体が膨らんでいる。
・重力は電磁気力よりも36桁も弱い。
・宇宙が始まったとき、反物質よりも物質が10億分の2多かった。がこれは未解明。
・ワインバーグ=サラム理論はエネルギーの高い状態でしか一致しない。低いエネルギーでは別々の理論に従う。
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やはりこの人の本を読むと分かった気になる。何も知らない素人に対して絶妙の比喩で語りかけてくる感覚、まさに「知的快楽」をもたらす才人。
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著者の村山さんは、NHKのドキュメンタリーかなにかでみたことがあった。
東京大学が、ものすごくカッコいいキャンパスを新たに作って、世界各国から物理と数学の専門家が集まっている、というものすごい環境ながら、飄々とリーダーを務める自然体の姿に、日本にもこんな若くて面白い学者さんがいるんだなー、と思った。
というのも、やっぱり、学者先生の世界は、ドロドロ政治の世界的な、ドラマのような刷り込みがあったからなのだろう。。。
宇宙の話は好きなので、昔から結構読むのだけれど、この本はとても分かりやすいし、面白い。
読みながら、ものすごく広大な宇宙と、とても小さな素粒子の世界、それから、力ってなんだ?光ってなんだ?超ひもって?などなど、分かりづらい様々なことが、イメージとして頭に浮かんでくる。
分かっていること、分からないこと、分からないけどたぶんこうじゃないかと思ってること、をきちんと区別していて、分かった時のすごさ、分からないことのワクワクする気持ちを体験させてくれた。
やっぱり数学より科学、としみじみ思った。
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海外の訳書がレベルが高い理由は、一般に、翻訳するだけの価値があると思われるから。
科学書では、知の体系がいかに自分の言葉で書かれているか、が一つの判断基準となる。
訳書を選べば一定の基準をクリアしているので、外れを引くことも少ないが、もし、日本人の書籍でレベルの高いものを自分で見つけることができれば、翻訳による微妙なニュアンスの違いを気にせず読めるのでなお良い(原書で読むのが一番なのだろうが、そこに関しては「うるせえ」と言いたい)。
で、氏の書籍は自分の言葉で語る数少ない日本人の科学書籍。
じっくり広範な科学書を執筆して欲しいとも思うが、そんなことよりも最先端の研究に注力して欲しいとも思う、ちょいとしたジレンマ。
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太陽から多くの恵みをもらい、月の神秘的な光に浄化され、子どもの頃は動かない北極星が不思議だった。
果てしない宇宙は、人間が手を出してはいけない神様の領域のような気がしていた。
そんな純粋な年頃はとうに過ぎ、科学が跋扈する時代だからこそ、夢や不思議さを失わないで入っていける、本書のような入門書はとても大事だ。
読み物としても良質。
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とても分かりやすい本だ。宇宙はなぜこんなにうまくできているのか、まだ人類は感動の途中であり、これまでに素晴らしい人々の素晴らしい努力によって分かったこともたくさんあるけれど、もっともっと分かってないこともたくさん、そして永遠に解き明かせないこともたくさん残っていることがよくわかる。それでも我々や宇宙は当たり前のように存在しているのは、不思議というより素敵だ。
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はっきり言って9割方は理解できていない。
でもわからないながらも文章を反復して、自分の頭をフル回転させながら理解しようとしているのを体験するのはとても気持ちがいい。
宇宙に果てがないようにわたしもわからないことを知りたいという欲求が湧いてきました。
何度でも読みたい本です。
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ほんと宇宙ってうまくできてんだなーという本。ニュートン力学から入ってってダークマターやマルチパースの話をわかりやすく説明。色んな物理化学の法則の定数がことごとく人間が存在できるための値になってるってのは凄い事だ。
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重力、ビッグバン理論、素粒子、超ひも理論のサワリまで宇宙の成り立ちをわかりやすく概説。インフレーション理論など宇宙が膨張することのことをいっているのかと思っていたが、そういう勘違いもなおった。電子、陽子、中性子から、素粒子のそれぞれの構成mこれまでなかなか頭に入らなかったが、2時間もあれば読める本なのによくわかる。
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地上の不思議から、太陽、銀河系、宇宙のなりたち、そして未来の宇宙、マルチバース、どんどん壮大な話になっていくけれど、どれも、人間の小さななぜ?から生まれた。好奇心を持ち続けるとこんなにも面白さを教えてくれる。量子力学がやたらとすすめられていた。難しそうだけれど、今度のぞいてみようかな。
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わかりやすく書かれている。面白い。素人の私でも新聞やテレビで見聞きするキーワードが少しずつつながるような解説。重力の話から太陽、銀河系、ブラックホールやビッグバンまで。太陽や銀河の最後の姿、はじまりの姿、想像するとワクワクするなぁ。生きていて確認できるものじゃないってところがロマンだなぁ。ダークマターもダークエネルギーも…最後は量子力学という、物質の起源を探るミクロの世界に一気に転換。素粒子の話は私には難解すぎだな、興味深いけど…