- 予約購入について
-
- 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
- ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
- ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
- 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。
3 件中 1 件~ 3 件を表示 |
紙の本
非日常へ誘われる心の旅へ
2024/04/12 07:01
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
歌人でもあり作家でもある東直子さんの名前を
近頃書店の店頭でよく見かける。
つまりは、多くのファンがいる歌人・作家ということだろう。
そんな東さんが自身で観て、心を揺さぶられた映画やドラマについて
自身によるイラストと短歌、そしてエッセイを収録したのが
本書『魚を抱いて 私の中の映画とドラマ』である。
エッセイが綴られた作品は21篇。
例えば、こんな作品。
「2001年宇宙の旅」「ビッグ・フィッシュ」「トニー滝谷」「いつか読書する日」、
ドラマでは「火の魚」「あまちゃん」「平清盛」(大河です!)など。
そんな映画やドラマに誘発されて詠まれた短歌はどんなものか。
朝ドラで人気が高い「あまちゃん」でいえば、
「何度でも生まれかわって海になる棘を育てて咽喉を鍛えて」とある。
紹介されている作品と短歌の、この距離感がなんともいえない。
それはイラストでもそうだ。
むしろ、一番わかりやすいのがエッセイともいえる。
そのあたりのことを、東さんは
「それぞれの作業は脳の使いどころが違うようで」と書いている。
東さんはまた映画館で過ごした時間をこう表現している。
「映画館独特の、少し甘い匂いのするあたたかな薄闇は、非日常へ誘われる心の旅」だと。
映画好きならではの同じ匂いがする、こんな言葉がうれしいエッセイ集だ。
3 件中 1 件~ 3 件を表示 |