紙の本
『トリガー』
2019/01/25 21:17
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投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
美容師の母と二人暮しの音羽(とわ)、中学2年生
親友の亜沙見が家に帰ってこないという知らせが届く
事件か事故か、家出なのか
もしかすると、自殺?
──死にたいわけじゃないけど、生きる意味が見当たらないの……。
悩んでいる亜沙見に気づかないふりをしてきたことを悔やむ音羽
3日目に音羽の前にあらわれた亜沙見
その口から聞かされた衝撃の告白とは……
──死ぬことの理由なら簡単に見つかるんだよ。
だれもが持っている一線を越える“トリガー”
ほんとうに越えてしまうか踏みとどまれるか
その差はどこにあるのか
幼年童話からYA・青春小説まで幅広く執筆するいとうみくの最新作(2018年12月刊)はYAの王道をいくポプラ社“teens' best selections”レーベルから
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投稿者:ぽんぽん - この投稿者のレビュー一覧を見る
重い話だった。
明かされる真実。知った方がよかったのかもだが、これまた多感な時期に知ってしまったなあ。
主人公が彼女の生きる意味になればいいよ!
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いとうみくは児童書の作家にしては難しい問題にも怯まず誤魔化さず挑んでいると思う。この作品も友情の危うさ、家族の問題を思春期のヒリヒリした実感とともに描いていて、その年ごろの子どもの心に響くだろう。
ただ、シングルマザーとその一人の子どもとのやり取りは「ガイド」(小川洋子)、血のつながりのある会ったことのない家族に親友と会いに行くところは『あこがれ』(川上未映子)を思い出してしまい、どうしても既視感は否めない。
こういう作品を初めて読む子どもにはいいのだけど、いろいろ読んじゃった大人はつい他の作品と比べてしまう。
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女子中学生の二人
揺れ動く心情を丁寧に描いている
もしや
そう思いページをくった
あーよかった
前を向いてよろけながらでも歩いてほしい
友だちがいてよかった
≪ 絶壁に 立つ現実 そのトリガー ≫
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心情の変化が丁寧に分かりやすく描写されていて二人の些細な仕草やちょっとした空気感が臨場感がでていて更に物語を深めていて面白かった。
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音羽と亜沙見、中2女子二人が、亜沙見の家出、その原因である亜沙見の悩みを通じて考え、行動し、昔を振り返り、歩き出す。音羽の視点から語られているので、視点がぶれず、共感して考えやすい。あなたの考えていること分かってるという大人は信用ならないというフレーズには同意。音羽の母親はシングルマザーですごく忙しいし土日も家にいないけど、子どもに、音羽のこと私はわかってないと思うって言っちゃうところとか、ちゃんとご飯作ったり夜遅くなっても仕事行くところとかを音羽が見ているから、音羽が芯のある対応できるのだと思う。
中学生で妊娠のエピソードあるので、小学校には学校により検討本。平易に読める量で考えさせられる良本でした。
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中2という難しい年頃の女の子が、思いもよらない困難にぶちあたってしまう。
そんな時に、自分の気持ちを素直に伝えられる人、わかろうとしてくれる人が周りにいてくれるといいなと思う。
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中学生の音羽は、一緒に帰宅したはずの亜沙美が家に帰っていないと知らされる。そういえば、帰りに踏切で「遮断機の中にいれば死んでいるね」と言っていた事を思い出し、不安になる。家出なのか事件なのか…
複雑な出生の秘密にちょっと驚くけれど、中学生の揺れ動く気持ちがよく描かれていると思った。初代金八先生を思い出す人も多いのでは。
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大好きな作品。
この子たちのように、
あの頃、1度でいいから家出なり失踪なりして逃げたかった。
逃げるための足さえも縛られたあの時期に、感情をありのままにぶつけて、ぐちゃぐちゃになって死にたかった。
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「悩んでいることがないか、という質問は愚問でしかない。
きくとしたらこうだ。
―自殺したくなるほど悩んでいることはない?」
途中まではよかったけど、後半は強引にまとめられたような印象でちょっと残念。
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いとうみくさん、久しぶりに読んだのですが(ブクログ始めるもっと前!)、やっぱり好きだなぁ。
児童書とかそういうの関係なしに、全人類にこの考え方を共有してほしい…!
ということなので、是非呼んでくださいな!オナシャス( ̄^ ̄)ゞ笑笑
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普通ってなに??
普通じゃないことでも、時間がたったらあたりまえになって、自分のなかでいつのまにかそれが普通になる。普通にしようとしている。
そうやって少しずつあたしたちは環境に慣れていく。どんなに受け入れがたいことでも、異質なことも、自分にとっての普通に変えながら生きていく。P161
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最後の最後までほぼ暗い系の話だけど、
最後は感動…。泣
親友だから一緒に生きていける。
「生きているから、生きていくんだよ。」
のセリフや場面が個人的に好き。また、娘をずっと信じてくれていた母親にも感動。