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旅する心
2024/03/27 20:37
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投稿者:やさし - この投稿者のレビュー一覧を見る
14世紀の旅なのだけど、会話は今っぽく読みやすく。その街ごとにシステムが違ってここすばらしいなと感動したり、おいしいスイーツを食べたり。自分の持ってるものの良さにはあまり気づけなかったりするけど人から教えられたり、他の人の態度に怒ったり、いい考え方がすっと入ってきて自分を変えてしまったり。夜の砂漠の旅や、メッカの巡礼。たとえどんな身分でも、交流し旅するほどにもっと自由なこころになれる気がする。
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イブン・バットゥータといえば、世界史の教科書に登場する旅行記書いた人、という記憶。そして、名前の響き語感が最高級だと個人的に思います。墾田永年私財法のリズム感と、イブン・バットゥータの絶叫感。いいです。
そのバットゥータ先生が雇った奴隷目線で語られる「バットゥータ先生のグルメアンナイト」。飯テロ漫画の趣ありますが、それにはご飯の絵力が足りない。奇人バットゥータと奴隷リタの珍道中、そしてグルメ案内、という風合いかな。
偉い学者さんあるあるの世間ずれなバットゥータと、彼に振り回されながら奴隷の身分から世間を知ってゆくリタの旅。
二人とも、知らないことを知るための旅になりそうです。
学者なので知識だけは得ているバットゥータと、奴隷ゆえに知識を得ることができなかったリタ。珍道中だよね、きっと。
マムルーク副隊長カウスンとの会食の回が好き。
バットゥータの矜持と、カウスンの尊厳。そして世の無常さ。詰め込まれた回ですが、後世の視点から見ている観客なので、なんというかニヤニヤしてしまいます。
カウスンという人物は、旅行記には登場しているのでしょうが、歴史上で大きなことをしたわけではないのでしょう。それでも、彼は彼の人生を生きようとしていた、という事実はバットゥータのおかげで読むことができる。楽しいです。
先生の名前が長い。結婚した両親の名前をくっつけるとかいう風習があるとは聞いたことがあるけど、どこかは忘れた。バットゥータ先生もその風習にあるところの生まれなのかな。
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イブン・バットゥータ先生!
先生の旅行記が日本で漫画になってます!
楽しいなぁ。
主役は彼に買われた奴隷の少女リタですが
先生は奴隷というより
旅の同行者と思っているようですね。
しかし、かわいい絵柄でさらっと
なかなか厳しい問題も描いてる。
この時代にも当然
私欲を肥やすやつとか
思想信条の違いによる争いはあったわけで。
船旅が始まったところで、次巻へ続く。