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京都を舞台にした連作ミステリ。実に「京都らしい」要素がいっぱいです。ミステリとしてのネタはあまり派手ではないのだけれど。じっくりと書き込まれた端正な情景描写と、静かながらも惹きつけられる物語に浸れる一冊です。
美山監督と鷺森さんの一見危ういような関係性も魅力的。二人の抱えた「秘密」については最初からなんとなくわかったけれど、それでも興味を削がれることはなく。最後まで物語に飲み込まれるような印象でした。
京都らしいあれやこれやの要素もいいなあ。いかにも、な所じゃなくて、ひっそりとした知られざる名所、のような感じがします。全体としての雰囲気は地味なのだけれど。奥深いところまでじわじわ入ってくるような読み心地でした。
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うーん、何が言いたいのか全くわからない。
小難しい言葉をあれこれ用いて上手いこと書こういう作者の意思が、チラチラと見え隠れしてこの上なくうっとーしかった。
監督と脚本家以外の人たちは良かったけど、主人公2人がどうにもわざとらしく受け入れられなかった。
ただ、わけわからんなりにぞわぞわする雰囲気だけはあったので星は三つ。
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太秦を舞台に美山監督と脚本家の鷺森,寒川,女優の岸華子などが繰り広げる短編が5つ.どの話も謎かけがあり,それを美山がやっとのことで解決する流れだが,何故か不気味な通奏低音が流れている感じだ.第2話の一口(いもあらい)の由来を議論する件が面白かった.第4話で首飾りの姿をディプロゾーンだと美山が調べる場面の良かった.奇妙な読後感が残る作品集だ.
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小説新潮で読んで印象に残っていたので、もう一度読みました。当時も面白いけどもやもやするという記憶があったけど、今回もそう思いました。日本人とか京都の気質なのかな、良くも悪くも。モヤミスというジャンルを確立させてほしい。
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これはすごいものを読んだ…文体と情景描写と説明の癖さえ受け入れられたらね。泣くぞこんな話。謎があってそれが繋がった先にある真実に作者の訴えたいことがあるならばミステリというのは本当に素晴らしい装置だ、、、
現実か妄想の境界線、あやふさって常に持っていて、都合よく解釈することはよくあるけども、人間のあさましさで終わらないところが、作者は優しいな。
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人見知りの新人女性監督と人間嫌いな脚本家。
連続ドラマを撮影中の二人にせまる邪な闇と謎。
かぶった者を乱心させるという鬼面、盗まれた呪いの人毛かつら、一瞬にして眼前から消えた祭り――。
名女優や片腕の男たちも巻き込み、虚構と真実の境界線で二人が辿りついた秘密とは?
(アマゾンより引用)
もうこの主人公と男の主人公が嫌いすぎる。
読んでてイライラする。
この人の文章もわざわざ小難しい言葉使って読みづらい。
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いやぁ、いいじゃないか! 没入してしまった。
面白かったな~。あと余韻がすごい。
そこはかとなくエロティックなところもいいな。。。
文庫化はないのか?