0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
誘拐事件が発生した14年後に、又々誘拐事件が起こります。東京中央テレビの諸橋孝一郎は、かつては敏腕記者でしたが、今は閑職。そして家でも……。その諸橋が、誘拐事件に巻き込まれ…。後半がスピーディーに進みます。
投稿元:
レビューを見る
最初はダラダラ読んでましたが、半ばからは一気に読了。緻密で、ガラス細工を作るような展開にあっぱれです。面白い一冊です。
投稿元:
レビューを見る
Amazonの紹介より
東京中央テレビの諸橋孝一郎は、数多の特ダネをモノにしてきた敏腕記者。だが、部下のヤラセを機に、職場で閑職へ追いやられ、家庭内でも居場所を失っていた。そんな最中、IT界の風雲児・簗瀬拓人の息子が誘拐されるという事件が発生する――超リアルな警察資料やネタ元との生々しいやり取りで、協定下での誘拐事件の取材を追体験する新感覚報道小説!
wowowで放送されてる連続ドラマwをみているかのような見ごたえのある構成かつ驚きの展開が面白かったです。
題名の報道協定ですが、警察が新聞やテレビなどのマスメディアに対して、報道を一切控えるように求めることによって、マスメディア間で結ばれる協定のことと書かれています。
なぜ報道協定が必要なのか?その理由や必要性、デメリットが小説を通してちりばめられています。
安易にブロガーが発した誘拐報道をきっかけに殺人事件にまで発展した過去の事件と今回の誘拐事件が、どう繋がっていくのか?そして犯人の正体と目的が読みどころとなっています。
あれやこれやでネタを探そうとする記者達の熱意や攻防戦が緊迫感があって面白かったです。
作者がテレビ局勤務ということもあり、より濃く報道現場が垣間見れます。
事件を中心に、様々な登場人物の視点で展開していくのですが、それぞれの事件に対する思いや後悔が描かれています。
ミステリーとしての面白さもありますが、報道することの意味や意義についても考えさせられました。
そもそも、何のために報道しているのか?情報を発信しているのか?
もちろん、たくさんの人に情報を伝えることですが、深掘りすると、発信する側としては、果たしてどう思っているのか?読んでいくうちに色んな考えが思い浮かんできました。
お金のためなのか?自分自身の名誉のためなのか?それとも恨みなのか?
小説では、安易な発信が様々な悲劇を生んでいます。だからこそ、色んなルールがあり、意味があるんだと実感しました。報道協定というルールの中で、どう記者は動いているのか?そしてルールの盲点も勉強になりました。報道によって、人生を狂わされた人達に胸が痛くなる気持ちでした。発信する側の責任感やファクトチェックなど一つ一つの重要性が問われるなと思いました。
ミステリーとして着目すると、次々と過去と現在の共通点が繋がれていく展開は面白かったですし、犯人の正体も意外性があって良かったです。
中盤あたりでは、みんなこの人が犯人だろうと予想がつくはずが、後半ではどんでん返しといった事実が次々と登場するので、飽きさせませんでした。
記者として、はたまた情報を発信する一般人として、発信することの重要性を学ばされました。
投稿元:
レビューを見る
これは面白かった。あまり話題になっていないと思うがなかなかの傑作。プロットが途中から読めてしまうが、まあそこは大きい問題ではない。人質事件の報道協定をめぐって蠢く記者たちの生態が非常に良く描けている。
投稿元:
レビューを見る
過去の誘拐事件が現在につながる?
このプロットを元に書き下ろした作品。何か回りくどい気がして、スイスイ読み進むことはできない。筋は良いのだが、書き振りがイマイチか?
次作に期待したい。
投稿元:
レビューを見る
子どもの誘拐事件とその犯人を追う警察、そして報道関係者たち緊迫した場面だが事件の報道をどうするのか、記者は協定を結んで解決まで記者は自重するのか?記者の記者魂は?事件発生から緊迫の四日間の話。なかなか読むのに時間がかかってしまった。
投稿元:
レビューを見る
面白かった。
身代金を要求する幼児誘拐事件の禍根から14年後、再び起こった身代金幼児誘拐を閑職に追いやられていた諸橋孝一郎が調査していく。
報道協定が警察とマスコミで如何に運用されるのか、その効果と弊害を人命に関わる誘拐事件の扱い方の違いで描いていく。
この状況のなかで誘拐事件と犯人を調査していく諸橋の動きは、まさしくミステリーの王道的な興奮の連続であった。
特に後半のたたみ込み方は秀逸であった。
投稿元:
レビューを見る
警察(刑事)の側からではなく、
主にテレビの報道記者の視点から描かれる誘拐事件。
14年前に発生した誘拐事件とリンクする。
そこに「報道協定」が絡み、それぞれの行動を制限していく。
ルールの中でギリギリの取材を敢行する記者たちの攻防や苦悩が
生々しく描かれる。
キャラクターにはリアリティがあり、
後半は展開のテンポが上がる。
映像化も意識したストーリーのようにも思えた。
(以下、読んでいないとわかりにくいかもですが)
「実は○○は□□でした」というのは、
ちょっと「えっ!?」と思いましたが、
よく読めば、しっかり伏線も張ってあるし。
業界の裏話的な世界観も含めて、
読み応えのある作品でした。
投稿元:
レビューを見る
テレビ局のベテラン記者を主人公にしたサスペンス、報道小説。
ところどころ雑な書きぶりも目立つが、現代の社会状況下で報道協定を締結するような身代金誘拐事件が起きたら一体警察や新旧メディアなどステークホルダーがどうなるかという想像が割とリアルに感じられる点が面白い。
投稿元:
レビューを見る
初瀬礼さん著「報道協定」、初読みの作家さん。1ヶ月ほど前のYahooニュースでフジテレビの現役社員さんが本作品を執筆されたことを知り読んでみようと思い購読。
今回の作品の面白い所が誘拐事件を報道協定を引かれたメディア側からの目線で描かれている所。犯人目線、被害者目線、警察目線ではなくメディア目線で描かれる事で事件に対して4視点からの展開がなされていた。
作者がテレビ局の報道、情報番組のプロデューサーだったとの事で内容や物語に組み込まれた背景が凄くリアルに描かれている。
物語は過去の幼児誘拐殺人事件との関連を匂わせつつ展開されていく。その過去の事件が今回の誘拐事件に深く絡み合い面白い物語展開だった。
誘拐事件に対して引かれた報道協定なのに警察側の情報隠蔽が絡み、ネットニュース、海外メディア、SNS等が協定外で幾応に無秩序に展開され混沌としていく。
作者がテーマとしてあげている現在の報道協定の矛盾と未来の報道の理想も読み取れ凄く引き込まれる作品だった。
しかし決定的な難点があり、自分には作者の文章が凄く読みにくかった。とにかく登場人物が多い作品で、誰が誰と誰の話をしてるのか?何処で誰と?何時どうして何の為に?
一回で読んで理解できない。理解するまでに頭がフル回転させられる。読みながらストレスを常に感じていた。
同じ文章を何度も読み直して頭で理解していかないと全く読み進められない。300頁位の作品なのだが読み終えるのに10日位かかったのではないだろうか。
とにかく書いてあることが集中して理解していかないと終始わからない、不思議な文章だった。スッと頭に入ってくるようなもう少し読みやすい文章だとストレスを感じないで読めただろう。
物語の視点やテーマは凄く素晴らしかった。唯一文章の読み進めにくさが自分には残念に思えてしまった。
投稿元:
レビューを見る
報道の在り方を問うミステリー。14年前と同じ手口の誘拐事件が発生する。その時取り交わされた各局の報道協定は1人のブログの記事によってあっと言う間にネットニュースになる。今回は同じ轍を踏まない様奔走する落ち目の記者が主人公。時々雑な文章になったりしたが、読み甲斐あった。
投稿元:
レビューを見る
幼児誘拐事件解決に至るまでの報道現場を具に描いたサスペンス。物語の殆どが諸橋孝一郎の視点で語られるのだが、くだくだしい文章にストレス増。いちいち引っ掛かり、確認作業の連続。興味深いテーマだけに非常に残念。
投稿元:
レビューを見る
2010年、誘拐事件が発生し、報道機関への協力要請の報告があった直後に人気ブロガーがネットニュースに誘拐の一報をあげる。
その結果、最悪なことになり…。
そして、2014年幼児がエレベーターから忽然と姿を消し、誘拐か⁉︎と。
東京中央テレビの諸橋はかつては数多の特ダネをモノにしてきたが、部下のヤラセを機に閑職に追いやられていた。
この誘拐事件にどう立ち向かっていくのか…。
報道の現場を生で見ているような感覚になり、目が離せなかった。
過去に起きた誘拐事件が関係するとわかってから警察やマスコミがどのような報道をするのか、興味深かった。
昨今、TVや新聞よりもネットニュースが早いと感じるのだが、その真偽を見極めるのは難しい気がする。
投稿元:
レビューを見る
個人的な感想です
終盤まで丁寧に書かれ過ぎていて
少し進みが遅い気がしました
最後の方に一気に話が進み面白く感じました
投稿元:
レビューを見る
※
幼い子どもを狙った誘拐事件が発生し、
犯人逮捕と事件解決に全力を尽くす警察組織と
情報を届けることに心血を注ぐ報道関係者たちの
熱い物語。
人命救助を最優先に考えて敷かれる報道協定。
外部から見えない裏側で交わされる約束事や
立ち位置の違う者同士の苛烈な騙し合いと
身を削るような心理戦略。
話が進むにつれて次第に加速していく
物語の経過がアップテンポでとても爽快。
細かな説明があってリアリティ十分な反面、
しっかり読み込んで細部についていかないと
話が繋がらず迷子になりそうになるので
頭はフル回転が必要でした。