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アレグザンダー先生、ほかの著作と言ってることちがうくないすか。という疑問があったが、はじめに読んだあとがきで氷解した。抽象化することをやめたのか。本文は時系列で整理されているので、そこにいたる経緯と、各時点での先生の考えがわかる。
「形の合成に関するノート」やパタンランゲージ関連の著作を、ITシステム設計における方法論のヒントとして読んでいた。
個々の要件に対するソリューション(パタン)をいかに組み合わせるか(形の合成)ということである。
当初は数学的アプローチであったが、いきいきというキーワードに向かって自己との対話で決めていくというアレグザンダー先生。
また、完全にシンメトリーな構造はいきいきとしておらず、不定形な中にシンメトリーな構造が現れるといきいきとするとのこと。
もはやわびさびに近い。
不定形をコンテキスト、シンメトリーな構造は方式設計に対する方針と見た方がいいのかもしれない。
...というわけで、先生は現実と抽象をマップするアプローチを捨てましたが、ITシステムは現実を部分的にマップしたものに他ならないと思ってます。なので、なんとかできんもんなのかと日々悶々としております。
ところで、完全にシンメトリーな街や建物がダメなのはわからなくもなくて、あれは方向オンチの大敵です。点対称のビルとか自分がどこにいるかいつも迷ってしまうもんね。あれはほんとダメだと思う。
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「こじらせてしまった天才」が好きです。ある道において一流の才能を発揮しているにもかかわらず、世の中の変化や自分の失敗に真摯に向き合って、時にはそれまでの自説すらアッサリと翻しても、新しくたどり着いたと感じたことを発表し続ける天才のことです。
絵画でいえばピカソとか。品質やものづくりの業界でいえば田口玄一博士とか、身近な存在でいえば咳さんとかね。
で、本書が取り扱っているアレグザンダーはそんな天才で、数学者としてやっていける頭をもって建築に挑み、「形は機能に従う」から始め、分解・枚挙・綜合でツリーを使ってシステマティックに世界を表現していたかと思うと、「いやいや、都市はツリーではない」(セミラティスだ)と言い出して認知心理学に行ってみてフォースという概念を作り、パターン・ランゲージにたどり着く。
その後、パターン・ランゲージで失敗したことから、また、思考をはじめ「秩序の本質」について考察し「センター」にたどり着くが、現実世界との闘いになってしまう……。
歴史をたどらないと何を言っているかわからない。
(実際、先日「センター」について1時間くらい飲みながら教えてくださった方がいらっしゃるのですが、さっぱりわかりませんでした)
この本は、そういうアレグザンダーの思考の軌跡を辿りながら平易な言葉で短く教えてくれるのでちょっとわかった気になります。
(たぶん本当の意味で理解はできていないと思う)
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書名が本の要旨を見事に過不足なく言い表しており、正にクリストファー・アレグザンダーの思考の軌跡を辿ることでデザインとは何かを思索する本です。
「形は機能に従う」という言葉は、デザインに関心のある人ならば必ずどこかで聞く言葉であり、素朴にこのことについて疑いを持たず指針にする人もいることでしょうが、アレグザンダーはまずこの言葉を問い直すことから始めます。数学者として研究のキャリアをスタートさせたアレグザンダーは、形の背後にある(前提となる)「機能」をコンテクスト、フォースと意味を洗練させ、分析と綜合のプロセスを認知心理学見地から捉え直し、よく知られた『パタン・ランゲージ』においてはデザインを幾何学のフレームにおいて説明し尽くそうとしたものの挫折を味わい、最終的には超越したものと自己との一致に本質を見出す、ある種神秘主義的な(見方によってはイデア論や禅に近い)到達を得ます。
このように、1964年に『形に関するノート』を発表してから2012年に“The Battle”を発表するまでの約50年の時間における、ただ一人のみから産まれた思考であるものの、近代デザイン哲学史を一気に巡れると言えます。最終的に一見突拍子のない地点に至るように見えますが、編年体で書かれた思考史においては、あくまで科学的に考えるアレグザンダーの一貫した視点が自ずと見えてきます。
クリストファー・アレグザンダーといえば建築の人とのイメージが強く、この本も建築出版で有名な彰国社から出ているために、書店では建築のコーナーに置かれることが多いとは思いますが、デザイン学の本としては数年に一冊と言える出色の出来です。モダニズムを相対化させるヒントを多く受けることでしょう。
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クリストファー・アレグザンダーのこれまでの軌跡をまとめた本。彼の思考の変遷を丁寧に解説し、また、未だ日本語翻訳されていない彼の著書"The Nature of Order"や"The Battle"についての解説があり、これからアレグザンダーを学ぶ学生や、今、再評価されてきているアレグザンダーをつまみ食いするにはちょうど良い本。ここから各々の興味に応じて原著にあたると知識が立体化できる。
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想像してなりきることで、違った視点でどのような機能が必要とされるかバグがあるか発見できる。どう問題を解決に導くか、その全体をどう最適な道に導いていくかをデザインすることが大切だと学んだ
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デザインシステム作るなら当然の常識みたいな内容にもかかわらずぼく自身はまったく知らなかった内容が満載。これ、みんな知ってるんですかね?やっぱり常識なんですかね?
デザインシステム作るなら絶対に読まないとダメな本でした
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デザインパターンの源流となったパターン・ランゲージについて概要をおさえることができる(詳細に知るなら、やはり「パターン・ランゲージ」の書籍をあたるべきだろう)。
またデザインがなすべきこととして定義される「ユーザーの努力だけでは得られない状況をユーザーに提供すること」は、ソフトウェア開発が目指すところは何なのか?を端的に示唆している。
なるほどこれはソフトウェア開発に影響を及ぼす考え方だ、と膝を打つと同時に、ソフトウェア開発者に限らずとも学びが多い一冊だと感じた(そもそもソフトウェア開発者向けの本でもなんでもないが)。
本書で学んだことのメモや感想はこちら。
https://note.com/dora_e_m/n/n6af6c997622f
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アレグザンダーがどのように現在の考え方に至ったのかがよくわかった。
物語ではないが、物語のように楽しく読むこともできた。
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ざっとかいつまんで読んだ。
評価不能。
なぜかというと、そもそも書いてあることがよく理解できなかった…
デザインはこの先、より価値の高いものになっていくはずなので勉強しようと思ったが。
また1年後にチャレンジしたい。
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アレグザンダーが亡くなったので完全版が読みたいかも。建築知らないので、バウハウスとかとの関係性とか知れて良かった。最後の章はアジャイルとの関係性を考えながら読むと良い。
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ハーバードの心理学講義 にでてきた。建築について「デザインはそこに住む人々の根源的な欲求にこたえるものでなければならないと考えた」とのこと。