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減酒、断酒をしようとする気になれる本
アルコールは毒
減酒の効果を考える(健康、仕事のパフォーマンス向上、節約、良い睡眠)
減酒.jp
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アルコール使用障害=アルコール依存症の手前。
酒の酔い心地は、エアコンの快適さと似ている。慣れると素面でいることが苦痛になる。
依存症物質には、ダウナー系とアッパー系がある。アルコールはダウナー系=不安や緊張を軽減する。アッパー型は、覚せい剤など。意欲低下を一時的に解消する。
アルコールはA10神経(脳内報酬系)に作用して強制的にドーパミンを放出させる。繰り返すと反応が鈍くなる特徴がある。
AUDIT(飲酒習慣スクリーニングテスト)。15点以上が依存症。7点までならOK。毎日でも純アルコール60g以下(日本酒3合以下)で、それ以上飲むのはひと月に1回未満。
肝臓は解毒作用を優先する。=肝臓がオーバーワークになるとアルコール性脂肪肝になる。
アルコール性認知症=脳の機能低下。
アルコールから分解されるアセトアルデヒドが、レム睡眠を抑制して浅い眠りの時に目覚めやすくなる。明け方に悪夢を見る。
酒と離れれば、酔っている間の一時的な幸せより、素面でいることの大きな幸せ、が待っている。
よく眠れる=アルコールは抗利尿ホルモンの働きを阻害するため、夜間頻尿になる。
大脳がマヒした状態で知的活動は無理。酒をやめると時間ができる。
減酒、断酒はまず1週間から。飲酒量のモニタリングをする。
飲酒スイッチを避ける=空腹にしない。酒ではなく食事をする。コーヒーとケーキ、緑茶と団子をまず食べる。
缶ビールをチビチビ飲んで、そのあとはノンアルコールや炭酸水、白湯を飲む。暇な時間を作らない。飲むか飲まないか迷い始めたら、別のことをする。
無駄な酒をあぶりだす=仕事帰りの一本、ふろ上がりの一本、寝る前の一杯、は惰性。酒と水を交互に飲む。=仕事帰りの一本と、夕食時のワイン1~2杯だけにする。そのあとは飲まない。
睡眠のためにぬるめの入浴。夕方運動で疲れる。自分にあった入浴儀式。
減酒・断酒日記=よい変化を書き出す。
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最近酒の失敗が続いていたので、軽い気持ちで読んでみる。
アルコール依存症というと、自分は違うと即否定できるが、アルコール使用障害といわれると、そうかもと思える。先入観が自分の判断を誤らせていることがわかった。
まずは減酒からやってみよう。
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最近お酒を飲む習慣ができてきたので、予防のために読んだが、この本はどっぷりアルコールに浸っている人向けの本であった。質の良い睡眠方法など、お酒以外のことにも触れられていたのはよかった。
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最近、飲みすぎているなと思っている人のための
お酒の減らし方
著者:成瀬暢也(埼玉県立精神医療センター副病院長ほか)
発行:2022年12月5日
ナツメ社
「ハームリダクション」
たぶんharm(害、傷害、危害)-reduction(縮小、削減)だと思うが、使用を中止することが不可能・不本意である薬物使用のダメージを減らすことを目的とした政策・プログラム・実践のことらしい。ヨーロッパを中心に成功している薬物政策で、麻薬中毒者が支援者や医療者のいる安全な場所で、清潔な針をつかって薬物を使用し、感染症の防止というharmを減らしつつ、安心感や信頼関係で麻薬を手放していくということらしい。
この本も、これに近い線で酒について書かれていて、心身を壊してお酒を全面的にやめさせる断酒ではなくて、減酒の方がいい結果を残せると、繰り返し説いている。「やめさせようとする治療」から「やめさせようとしない治療」への転換。もちろん、断酒できれば一番いいけれど、失敗したときの自己否定感や絶望感など、もう酒を遠ざけようとする世界には戻れないことも。それより、少しでも減らせたという成功体験を味わうことの方が、次へとつながっていくという。
なお、医師は違法薬物でも再使用の場合は通報の義務がないと書いてある。これにより医師との信頼関係は格段に深まる、とも。覚醒剤再使用の患者は、よく来るとのこと。
僕も、昨年12月に主治医から「原則禁酒」というやり方を紹介され、試しにやってみたが、今のところうまくいっている。断酒だと、少しだけいいやと1杯飲むことが、10杯、100杯、底なしへとつながっていく。一方、原則禁酒、イベント時には飲んでよしと思うと、飲んでも別に裏切ってないとも思えるし、不思議と量も少なく止まる。「原則禁酒」よりも少し酒を飲む機会が多いのでは?と思うなら、「原則『原則禁酒』」くらいに思って臨めばいい。
図書館で予約本を受け取りに行った時に展示されていたから借りた本。今更読んでも勉強になるところはほとんどないだろう、なんて思って手に取ってみたらそうでもなかった。いろいろ勉強になって、暇つぶしにでも読んでよかった。電車移動の時間などの暇つぶしにぴったり、薬になる本。
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一般的にイメージされる「アルコール依存症」の状態は、すでに重症のアルコール依存症であり、自覚なく依存症が進行している人のほうが圧倒的に多い。
日本には推定107万人のアルコール依存症患者がおり、その内、治療につながる人は約5万人とごく一部。
「アルコール依存症」は、WHOの診断基準「ICD-10」によるもので、米国精神医学会の診断基準「DSM-5」に準じると、アルコール依存症は「アルコール使用障害」に含まれる。患者が受け入れやすく、治療に進みやすい「アルコール使用障害」という言葉を使うほうがいい。
依存性物質には2系統がある。
・脳の働きを抑制して落ち着かせる「ダウナー系」
・脳の働きを刺激して興奮させる「アッパー系」
ダウナー系:アルコール、鎮静剤、モルヒネ・ヘロインなどアヘン��、大麻、有機溶剤、ダウナー系危険ドラッグ
アッパー系:覚醒剤、コカイン、ニコチン、メチルフェニデート(ADHD治療薬など)、LSD、MDMA、アッパー系危険ドラッグ
アルコール使用障害で治療につながる人の多くがストロング系飲料の常飲者。人工甘味料で味をつけたスピリッツを炭酸で薄めたもので、飲み口がよく、ぐいぐい飲めるが、9度を500ミリリットル×2本飲んだときのアルコール摂取量は、12-13度のワイン1本分。
問題飲酒の親を持つ子のタイプ
1.優等生タイプ:頑張って自分を追い気味、最後はフリーズ
2.問題児タイプ:親に心配してほしい
3.ピエロタイプ:親の顔色を見て育ったため
4.引きこもりタイプ:1~3で疲れ果てた子供が行き着く
酒と離れれば、「酔っている間の一時的な幸せ」より、素面(しらふ)でいることの大きな幸せが待っている。
抗酒薬:酒を飲むと気分深い、吐き気など
ノックビン、シアナマイド
減酒補助薬:大量飲酒しそうな1-2時間前に飲んで欲求を抑える
セリンクロ(2019年発売)
断酒補助薬:飲酒欲求を押さえる
レグテクト(アカンプロサートカルシウム)
回復ステージ
・0-2週間:緊張期(離脱期)
*アルコールからの離脱を過ぎた1-2週間ごろに渇望期となり、ここをいかに乗り越えるかがポイント
・1-3ヶ月:ハネムーン期
・4-6ヶ月:「壁」期→退屈さがやってくる
・7-9ヶ月:適応期
・10ヶ月-1年:解決期→遠い昔のように感じられるが油断は禁物
「イネーブラー」(助力者)
「イネーブリング」(助力)
知らずに飲酒を手助けしている人、こと。例えば、「私がなんとかしなくちゃ」と過度に世話を焼く妻。会社に嘘の欠勤理由の談話をする、酒がないとかわいそうなので買い置きする、など。二日酔いの朝に胃薬やミネラルウォーターを用意するのもイネーブリング。
「アルコール依存症の家族の実態とニーズに関する調査報告2015年」によると、家族が当事者の飲酒問題を感じてから相談につながるのに、約7年の月日がかかることが判明。
Q:断酒したら、甘い物ばかり食べたくなる
A:ビールや日本酒など糖質の高い酒を飲んでいた人が断酒すると、糖分が欲しくなるため甘い物がほしくなる。酒を飲みたいと思ったときに甘い物を食べて酒の代替にし、断酒の助けにする人もいる。「それでは肥満や糖尿病になりそう」と思うが、大量に酒を飲むより健康的。甘い物を食べたら散歩や運動をしてカロリー消費する。