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首木の民とは、税金という首木をはめられて資産を搾り取られている国民のこと。国民一人あたり600万だの700万の借金をしている、という俗説がまことしやかに語られているが、借金をしているのは国民ではなく国家だから、それは財務省が仕組んだ嘘です、というところから始まる物語。マジで!?という感想が最初にくる。増税なんて必要ないじゃん!勉強になった。
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『ストロベリーナイト』シリーズにあったようなおぞましさや社会の生み出す犯罪の連鎖、街の通りを外れたところに息を潜める闇がじわりと広がりつつある世の中への警鐘、鈍感であろうとすることや当事者意識のない人々への(もちろん私自身にも)一喝を感じました。
久和先生と生徒佐久間の講義に同席しているかのようでした。
一人称の「私」がいかにも主人公のようでダマされたのですが、これは久和の物語だったのでしょうか…。
ドラマにして、半◯直樹ばりに追い詰めて欲しいです。
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私の考える誉田哲也作品とはガラッとイメージの違う作品、今作には血なまぐさい殺人事件や反社との争いは無く、経済小説としか呼べない内容だった。
あれっ?という印象でした。
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警察小説のスリリングさと日本経済の闇の両立はかなり難易度高いが見事に作品化している。勉強にもなるし良い本。財務省関連の本も読んでみたくなった
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警察の取り調べで経済学、このシチュエーションが面白く、この講義も経済を流れるプールに例えたりして経済に詳しくなくてもついていけ、面白かった
国民のためですからと取られている高い税金、本当に国民のために使われてますか?
何も考えず税金のために働かされる国民は、財務省の首木の民なんですよと、逮捕された元財務省の大学教授久和が語る
このちょっと頭を使う経済学とは別軸で、この事件の人間関係が徐々に明らかになり、ラストの解決までの展開が見事
久和客員教授と佐久間係長のバッティングセンターのシーンは、味わいがあってすごく良かった
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経済の話、難しくて、わかりきれてないけど面白かった!
これを被疑者に語らせちゃうとは!!
さすが、誉田さんって感じで恐れ入るwww
無知だと搾取されちゃうんだよなってわかってはいるんだけど、ある程度どうにもならないと諦めてる。
腹立たしいけど、仕方ない。
もうどちらかというと、小利口になって疲弊するより、おバカなふりでのらくらと日々をやり過ごしたい感じ…ホント向上心無いな私…(^◇^;)
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・なんと想像もしていなかった、税と債券の機能の違い。難しい。参考文献を読んでみた上で改めて理解したい。
・姫川班に続くチームになることをやや期待。
佐久間龍平 刑組課強行犯係長
優香 妻
詩月 娘
平中 強行犯統括係長
水沢晃 巡査部長
八島 交通課統括係長
鈴木 生活安全課担当係長
久和秀昭 客員教授
菊池創 財布持ち主
石森早和 交際相手
藤木洋人 元事務次官
藤木優人 息子。菊池同級生。
谷口 官僚。藤木ライン
中田三都 強行犯係巡査部長
山尾千沙 大学時代の友人
横澤享志 強行犯係巡査部長
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事件捜査や取り調べの様子を描く警察小説の形を取りながら、実は財政政策や財務省の内部、財務官僚の実態を暴き出す社会派小説。
窃盗と公務執行妨害により大学の客員教授・久和が逮捕され、取り調べられるところから始まるが、これが前代未聞。久和は元財務省の官僚で経済財政諮問会議に出席したこともある経済政策通。取り調べにあたる警視庁志村署の佐久間警部補に対し、「公務員を信用していない」と述べ、佐久間がその理由を尋ねたことから、〝経済財政講義〟が何日間にもわたって続けられることになる。
通貨の歴史に始まりGDP、国債発行の是非、財政法第4条の定義、マネタリーベース、日銀と政府との関係・・・
そして、プライマリーバランスの黒字化が絵空事であり、「ワニの口」理論がデタラメであると説き、財務省の増税政策に反発する。
また、特権的な地位を持つ財務官僚や財務省の体質にも痛烈な批判の目を向ける。
久和の〝講義〟は明晰な頭脳と官僚経験に裏付けられたものだが、論調はやや過激な気がしていた。赤字国債を減らし財政健全化を目指すことを否定し国債発行を増やすべきだという論理にはついていけなかった。
しかし、最後の方で、国の資産の中で200兆円超を占める出資金・貸付金の意味に言及した場面で、なるほどと思った。天下りポストとなっている外郭団体に対して自らの裁量でお金を出せるよう、国債でなく税を充当する、そのために増税が必要となるという論理は理解できると感じた。
事件の背景には、財務省の事務次官を務めた藤木洋人、その息子で、ある事件を起こす藤木優人、現在の事務次官谷口康三、フリーライターの菊池創、問題のある警察官・香川隆巡査部長らが絡む。
事件解明にあたる佐久間らのスタッフもそれぞれに個性があり、ユーモラスな会話もふんだんに出てきて、硬めの経済財政論議の合間に入れるブレイクタイムの役割を持たせている。
本来なら、取り調べで逮捕者の言いなりになることなどあり得ないと思われるが、久和の話を丁寧に聞き、その質問に答える佐久間警部補と久和との間に芽生える不思議な友好関係も和みをもたらし良かった。
また、巻末にずらりと示されている財務省がらみの参考文献にこの小説にかける著者の意気込みを感じた。
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首木の民くびきのたみ
誉田哲也さん
フィクションなのに、
ノンフィクション??
と思うくらい、
本当のこと?こわいなーと思った。
財務省、
日本の国債について。のテキスト。
勉強になった。
捜査にあたる、刑組課のメンツが良かった!!
シリーズ化しても良い感じ。
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お気に入りの作家さんにしては評価低め。
書きたいようなことはわかるけど、好きなキャラがあまりいなかったな。
事件と財務省どんな繋がりがあるのかと思ったけど紐解いてみればシンプル。
悪くないけど、中身が薄かったように感じた。
今回の本は、ページに空白が多く文字が大きいように感じた。
もっと分厚くて濃いストーリー書ける人だと思うし、誉田哲也さんなりに最近の復興税が森林環境税になった事とか気になって書いたのだろうか。
首気と誉田哲也さんならもっと真っ黒な作品になると思ってたのでそこも少し残念。内容は⭐️3以上。
ただ、期待値が高かったのでその分マイナス1です。
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以前森永氏のザイム真理教を読んだが今回本書を読んでみてまさかまさか財務省が話しの中心にあったとはビックリ!それから警察ものになっているなんて!半分くらい理解出来ていないかも!さすが小生のファン作家の一人の作品だった!
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タイトルを見て、これはホラー系ミステリ?あるいはサスペンス?とびくつきながら読み始めたのだけど、ホラーでもサスペンスでもなく、あえていうなら政治経済系社会派警察小説とでもいおうか。
警察小説なので事件は起きる。だがしかし、今までの「誉田哲也」的警察小説とは一味も二味も違うのだ。
主要登場人物佐久間刑組課係長の視点と、最後まで謎の人物視点での展開のメリハリも、佐久間の部下たちの動きも、被疑者久和の意味不明な経済講義も、とにかく読ませる。
久和の人を食ったような態度に翻弄される佐久間と一緒に、なぜか「社会におけるお金」について学んでしまう。なんじゃこりゃ。
いや、これ、高校の政治経済の副読本にしたらいいんじゃないか?
政治と経済、国の予算と税金、そして国債。知ってるようで知らないあれこれがするすると頭に入る。いやいやそんな小説ではなく!事件よ事件はどうなった!
財務省の元官僚、政務次官、警察官、フリーライター。九年前の人身事故から始まるきな臭い展開。
誰が何をやったか、よりも、誰が何をやったがためにどうなったか、なにをどうしようとしたのか、に全く別の角度からのアプローチ。
“最強の悪に挑んだ”男たちの活躍をニヤニヤしながら堪能。佐久間組の活躍をもっともっと読みたい!!
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久和氏の話しの部分だけが面白かった。
というか、警察小説と思わせて、財務省告発を読ませてしまう仕掛けでしょうか。
もっとやっとほしいが、ミステリを求める読者が次も引っ掛かるかどうかですね。
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職質を受けた客員教授の車内から発見された血濡れの財布
逮捕された客員教授は、内閣官房参与への就任は白紙に
裏で糸を引いているのはいったい?
緊縮財政を標榜する財務省と積極財政派の客員教授と。
事件と経済政策が絡み合って物語は展開
事件を捏造した不良警察官、裏で糸引く財務官僚、元事務次官、巻き込まれるフリーライター
個性的な人間関係とスピード感、ワクワク感で続きが待ち遠しく楽しく読めた。
積極財政肯定派の、結局、いくらまでなら国債刷れるの?とか、絨毯の日焼け跡から急展開するストーリーとかの雑さは置いといて、やっぱ誉田哲也は面白いという作品
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誉田さんだし表題のイメージからグロい殺人かと思ったら違った。少し軽い感じの描写で進むのだけれど社会派小説。日本経済のお勉強といった感じ。財務省にも財務省の言い分はあるだろうけれど、この作品の通りだとすればこの先の日本を憂うことばかりだ。