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#読書記録
#極夜の灰
#サイモン・モックラー
冷戦期の1967年を舞台にしたミステリ。米軍の秘密基地に残された状態の違う二つの焼死体。なぜこんな差が出るのか、ハウダニットに目を奪われて、陰にある重大な秘密に気づかない。なかなかの秀作。オススメだよ。
#読書好きな人と繋がりたい
#ミステリ
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けなすつもりはないが、おそらくクライマックスであろうと思われるところから後のくだりがどんでん返し系としてはちょっと長い。普通の冒険小説なら良いかもしれないがミステリーとしてはだらけた感が否めない。肝心の真相もなんか後だしの情報が多かった。
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ふむ。文章は読み辛いし、謎も大したことはない。最後の驚きって何かあったかしら。道理で時間がかかるわけだ。
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主人公の精神科医、ジャックがとても好ましい。CIAの面々も、その中に首謀者がいるかも、と言う予想を裏切って頼もしかった。1967年の米国を舞台にグリーンランドの陸軍極秘基地での事件の真相を探るサスペンスミステリー。期待値が高かったので☆3だが、内容に不満がある訳ではない。もう少し短くまとめてあった方が臨場感が出たのにとか、ハイライトシーンが冗長とかが残念。
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グリーンランドの氷原にある米軍基地で火災事故が発生し、その唯一の生存者から事故の状況を聞き出すようCIAから依頼された精神科医が主人公のサスペンス・ミステリ。
ガソリンスタンドのシーンからは駆け足感があるものの、どんでん返しも含めて楽しく読めた。
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北極圏にある秘密基地での火災事件という、設定が特殊な状況で、まず興味がぐっとわいた。
判明する事実のテンポもよく、飽きさせない。
最後までスリリングで、とても楽しく読んだ。
あんまり想像力が豊かな人だと、うっとなるかもね。
この作家の新しい小説が出たら、ぜひ読んでみたい。
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不可解な火災死亡事故の調査がとんでもない所に着地する物語、出来ればあまり調べずに読んで欲しいし、帯を視界に入れず、読み終わってから見た方がいい。デカイ字でネタバレ書いてるから読み終わってから帯を見たほうがいいかな。
第二次世界大戦後の米国が舞台。
主人公は精神科医ジャック・ミラー、戦時中は火炎放射器で敵を葬っていた。妻を事故で亡くしており、その際に腕の皮膚を移植する程の火傷を負った。
この人物造形がいいです。ただの精神科医ではないことが後々分かるんですが、是非シリーズにしてほしいくらいの世界観。
なにごとも直接、目で見て確認することを信条にしているから、あっちこっちに長時間かけて移動移動の連続で、その合間にタバコをガンガン吸う。
車で吸い、食事中に吸い、面談中に吸いとありとあらゆる所で吸いまくるのがこの時代特有で笑えます。そして忙しすぎて睡眠不足なのも可哀想で笑える。合間に食事をとったりするのもリアリティが増していいです。面白い翻訳小説は主人公たちが食事するシーンがありますね。
終わったと思ったら第4幕が始まり、まださらにこの先があるのかとワクワク。このくだりを数行で済まさないのがいいですね。
この主人公ならそうするだろうって必然性があるのがいい。
ボディガード役のフランクとの会話が好きですね。
・「アーチーは賢い男だ、それに用心深い」「もっと賢い連中がいることを忘れるな」
・「きみなら誰に賭ける?」「ここにいる全員にだ」
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1967年冷戦時代、北極圏のアメリカ軍極秘施設で火災が発生する
取り残されていた3人の隊員のうち2人は死亡
1人は生き残ったが重度の火傷を負っていた
2人の遺体に不審な点があったため、CIAの依頼で精神科医のジャックが生き残った1人にヒヤリングをしながら事件の真相に迫っていく
冷戦時代、グリーンランドは北極海を挟んでソ連と向き合っておりこの基地も実在に建設されていたらしい
そんな極寒の地でのミステリーはとにかく設定が面白いし、どんでん返しからのどんでん返しで楽しめた
もしかして?と予想がついてしまう展開もあったけど、読み終えて、『極夜の灰』というタイトルに納得!
まぁとにかく、人間はお天道様で生活しないと駄目ね
そんなことも関係ないサイコパスもいるけど…(笑)
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なんて表現したらいいんだろう……あまり期待してなかっただけにめちゃくちゃ面白かった!
書店で何気なく手に取った私の引きの強さを褒め称えたいくらい、久々に響いた1冊です。
いくつかの伏線は回収できてないとはいえ、なんとなく結末が見えてきた…と思ってもまだ半分ほどページが残ってて。その後の展開に、そうきたか!と思ってもまだ3分の1ほど残ってる……
この先あと何が続くのか?と思いきや、最後の最後でまさかの展開。
何でもない見逃していた文章が実は伏線だったりして、何度も騙されて何度も驚かされて、よくできたストーリーだなぁと感心させられました。
また忘れた頃に読み返したいです。
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帯の惹句によっては期待値が上がってしまうこともあると思うのだが、これはその期待値以上だった。序盤から結末まで存分に堪能した。
北極圏にある米極秘基地を引き払うために3名の隊員が残っていた。その発電室で火災が発生して隊員2名が死亡。同じ部屋での火災なのに極端に状態が違う不可解な遺体。生き残った1名は顔と両手に重度の火傷を負い、火災時の記憶を無くしている。主人公である精神科医ジャックがCIAの依頼により生存者から当時の状況を聞き出し真相を究明しようとする。
こんな感じで始まっていくのだが、見事に(まんまと?)翻弄されて結末までハラハラしながら読み進んだ。話が進むほどに事実が明らかになってくるが、その通りでは無い真実も浮かび上がってくる。ジャックの行動と経験によりその真実を追求していくと、読んでいるこちらも予想外の展開に巻き込まれてのめり込んでいた。もしかしたらと予想できることもあるが、それを見越して描かれているかのように簡単には終わらない。最初から最後まで楽しめた。
物語の舞台は1967年のアメリカ。この極秘基地は実際にグリーンランドで行われていた軍事計画のために建設されていたものらしい。そんな史実に基づく舞台や時代というのもなんだかワクワクする。
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氷に閉ざされた基地で火災が発生し、二人が死亡、一人が重傷を負った。CIAからの依頼を受けた精神科医のジャックは、顔と腕に重度の熱傷を負ったコナーから話を聴くことになった。コナーは事故当時の記憶がないと言うが、それは嘘であるということをジャックは見抜く。ジャックは、コナーと焼死した二人との間で何かがあったのだと睨み、死亡した有能な科学者スティグリッツと人好きのする若い軍人ヘンリーについても調査を進めていく。
雪に閉ざされた極夜の基地で少しずつ削られていく精神がリアルで、好青年のヘンリーの変貌ぶりが恐ろしく、何か刺激するとこちらに敵意が向くのではという不気味さがある。しかし何より怖いのは、コナーになりすまし即席でストーリーをつくりあげるサイコパスのスティグリッツ。描かれてはいないものの、ジャックの閃きにより基地に幽閉されていたコナーを救い出した後、計画を潰されたスティグリッツがどのような反応を示すのかが気になった。その点で、結末はややあっさりめ。
顔に重度の火傷を負っているという点から他人のなりすましは考えつきそうなものだが、私自身全く疑問を持たずに読み進めていた。コナーがクリッシーに頑なに会おうとしないところでようやく「もしかして」と気付き、じわじわと怖くなった。輸血の伏線がお見事。
昼も夜もわからない基地に閉じ込められたコナーが、ルーティンをこなすことで懸命に一日一日をつくりあげながら助けを待つ描写に息が詰まる。
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1967年グリーンランドの秘密基地で二人の、状態が全く違う焼死体。残った一人は記憶喪失。何が起こったのか?
時代背景や登場人物は良かったが、長すぎるのとネタの一部は想像通りだった。
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一個ずつ謎が解決していく時の驚き、どんでん返し。
経験上、精神的な病気の話のところは少しトラウマになりそうになった。
ボリュームあるので読むの時間かかったけど面白かった。
ミステリーものもいいなと思った。
終わり方はなんかオシャレな感じだったけど
結局最後スティグリッツはどうなったのか気になる
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精神科医の主人公が、北極圏の極秘基地で発生した火災事件の真相を追うサスペンスミステリー。女性がほぼ登場しないという男臭く硬質な作風だが、決して堅苦しい訳ではなく、登場人物の台詞回しに適度なユーモアが含まれていて好印象。諜報機関の検証ってそんなザルなの?とか、インスピレーションから真相への論理の飛躍が唐突過ぎない?とか突っ込みたい箇所も幾らかあれど、キャラクターの役割や性格付けはきっちりしているし、主人公の視点を介した情景描写も丁寧に描かれている。エピローグがあると尚良かったが、次回作にも期待したい作家だ。
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ゲームクリエイターの小島秀夫監督が絶賛していたミステリー小説。火災事故現場で発見された2人の遺体の状態に不可解な差があるという謎で幕を開けた時点でワクワクが止まらないわけだが、そこから真相の先の真相の先の…まで二転三転していく展開がたまらない。全焼遺体と来ればミステリー好きならある程度は予想が付くトリックも使われているけど、そこをカバーするように活劇に移行するのが見事。ページをめくる手が止まらず一気読み必至。これだけの筆力を持ちながら寡作というか本作がほぼデビューに近いサイモン・モックラーとは何者なのかw