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ふるさとの秋田県で子供の頃から好きだったヒーローモノのキャラクターを千雨くり、地域活性化ビジネスに育てた物語。
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ぶっとんでる人が作ったローカルヒーロー・ネイガー!!
しかしその成功には緻密な戦略が…
3つの法則は人生においても使えます。
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ネイガーは、一見、仮面ライダーのような特撮ヒーローに似ていま
すが、持っている武器はキリタンポの形をしたキリタンソードに、
魚のハタハタの形をしたブリコガン(ブリコはハタハタの卵)。顔
のモチーフはナマハゲで、背中には米の字と稲穂の飾りを背負うな
ど、徹底的に秋田にこだわり抜いた、バカバカしくもカッコいい正
義の「ゆるキャラ」ヒーローです。
著者の海老名氏は、少年時代からヒーローに憧れ、一時は格闘家を
目指しますが、脳挫傷であえなく挫折。その後、サラリーマンをし
ますが、子どもの頃からのヒーローになるという夢は捨て難く、生
まれ育った地元でヒーローを作るというビジネスに人生を賭けます。
それが大成功。今では、県内でネイガーのショーをこなす傍ら、他
県のご当地ヒーローを生み出すプロデューサーとして活躍していま
す。本書は、そんな海老名市の半生を辿りつつ、ネイガー成功の秘
密とその背後にあるビジネス哲学を説き明かしていきます。
本書に教えられたのは、地元に徹底的にこだわる「土着」のスタイ
ルが持つ可能性です。地元にこだわるからこそ地元に愛され、支え
られる。そこで生まれる土着の絆は、何ものにも代え難い価値を生
み出すのです。
多くのビジネスは--そして人も--生まれ育った地元を捨て、よ
り広い世界を求めがちです。しかし、より広い世界を目指すことが
本当により多くの可能性に結びついているのか。それよりも徹底的
に地元にこだわることのほうが可能性が開けてくるのではないか。
そういう本質的な問い直しをさせてくれる一冊です。
是非、読んでみて下さい。
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▽ 心に残った文章達(本書からの引用文)
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偉大な先人が作り上げてくれた「特撮ヒーロー」というすばらしい
金型。それを真似るだけではなく、今の時代や、秋田という土地柄
に合わせて発展させたもの--それがネイガーなのだ。
名前はとても重要で、「伝えたい人」に、価値や物語を伝えるため
に大事なものだ。ネイガーは、なまはげの台詞「泣く子はいねぇが
ぁ?」から取っている。
ヒーローの世界観で最も重要なもの、それは「敵」だと僕は思う。
ネイガーがいくらかっこよく活躍しようにも、ある意味魅力的な敵
がいないとネイガーが輝かない。
なぜ、このようにフィットネスでビジネス理論を説明するかという
と、体(自然)において正しいことは、ビジネスでもそのほかすべ
てのことにおいても正しいからだ。僕はそのことを体を鍛える中で
学んだ。
経営は競争社会だ。それは言うまでもない。しかし、「じゃあ組織
の中で競争すれば強い組織ができるか?」答えはノーだ。
僕が組織をまとめるときに意識していることは、仲間どうしを争わ
せず、相手を尊��することだ。(中略)能力で差をつけたら格差社
会が生まれ、いじめ、派閥など、ろくな物を生まない。(中略)競
争しないで成り立っている僕らの組織は競合する敵すらもいない。
つまり無敵なのだ(笑)。
ミクロな地域にこだわることがきっかけとなり、マクロな展開につ
ながっていく。(中略)ミクロが支えるマクロだからこそ、不況に
強いビジネススタイルが成り立つのだ。
僕が現在やっている仕事は正直、一般的価値観では仕事に値しない
ことばかりだ。
朝9時半に会社に集まったら社員とともに晴れの日は海辺を走り、
雨や雪の日はジムのランニングマシンやエアロバイクを使用して30
分から40分の「朝礼」を行う。(中略)曜日によってはそのまま筋
トレをする。(中略)昼寝の後(笑)、粘土をいじってキャラクタ
ー作り。(中略)月曜と木曜の夜は非現実的な「ヒーローアクショ
ン」の世界を満喫する。正義の味方対悪者の立ち回りをしたり、ト
ランポリンで宙返りしながら、「楽しいな!」と強引にメンバーに
同意を求める(笑)。
自分で言うのはなんだが、一つひとつの技術はまさに二流だ。だか
ら僕は秋田の地域で生きることを選んだ。秋田には二流の何でも屋
でも「受け入れてくれる空間」がある。そしてお客さんとのふれあ
いの絆がどれほど強いビジネススタイルを産むかを実感している。
「子ども達の夢が大人になめられたらアウトだぞ」
僕らはお金の手段のためにヒーローを演じているのではなく、子ど
もの夢と向かい合うことを職業にしたのだ。
「子どもの目線に降りられる、それが本物のヒーローだ」
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●[2]編集後記
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昨日の日曜日、晴れた空を見上げながら「森の中を散歩したい」と
妻が急に言い出したので、都立小金井公園に行ってきました。
車で行くと我が家からたったの十五分。そんな近くなのに、広い緑
地と武蔵野の雑木林のある、とても気持ちの良い場所でした。こん
なに近くにこんなに良い場所があるなんて、全然知りませんでした。
娘はどんぐりを拾ったり、大きな木の枝と格闘したりして大はしゃ
ぎです。一つとして同じ物がない森の中は、子どもには、発見の喜
びに満ちた魔法の玉手箱のようなものなのですね。
公園内には、江戸から昭和にかけての建物を移築した「江戸東京た
てもの園」がありました。ル・コルビュジェの弟子の前川國男邸が
あったり、藁葺きの民家があったりと、思いがけず充実した展示で
す。伝統とモダン、和と洋の間取りや道具の違いを見比べられるの
で、何とも興味深く、いつまでいても飽きない空間でした。
民家では囲炉裏に火がともされ、ボランティアの老人達が昔の生活
を語ったり、玩具つくりを教えてくれたりします。娘は風車作りを
教えてもらい大喜びでした。風車をクルクルさせながら古い街並み
を駆け回る娘の姿は��何だか幻想的で美しいものでした。
個人的には竹馬が面白かったです。子どもの時以来ですから30年
ぶりくらいでしたでしょうか。最初は戸惑いましたが、すぐにカン
どころを思い出して、自由に操れるようになりました。身体の記憶
というのはたいしたものです。
眠っていた記憶が呼び覚まされる感覚というのは、何ともワクワク
するものですね。究極のエンターテイメントを味わった気分です。
エンターテイメントの本質はドラマや表現にあるのではなく、忘れ
ていた気分や感覚を思い起こさせることにあるのかもしれません。
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ネイガーがここまでの意識と考えがあって行われているビジネスだとは思わなかった。
マブヤーの話も書いてあって、あれは沖縄で努力した人がいたから映画になったと知って納得した。
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あの水木一郎アニキが主題歌を歌った、本気のご当地ヒーロー・ネイガーを生み出した人の本です。ネイガーはあくまで「秋田限定」のヒーローであり、また生み出したご本人が、2008年段階で、「ネイガーのブームは去った」と分析・認識している冷静さが、確かに成功の秘訣だったのだろうと思いました。「琉球マブヤー」や「超耕21ガッター」へのビジネスのつなげ方における姿勢も好感が持てました。ちなみにジャンルとしては私の苦手なビジネス書籍ってことになるのでしょうが、私は完全に地元愛で購入。というオマケの意味での星4つです。
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秋田のご当地ヒーロー、「超神ネイガー」の中の人が書いた本。
サブタイトルからわかるように、一応ビジネス書なんですが、ネイガーのアイディアの裏側など、単なるネイガーファンにとっても非常に興味深い一冊(ハン・カクサイ様って単独でラジオやってるんだ…)。
著者が述べるビジネスの法則は、まあよく言われてるものばかりですが、それでも実体験を下敷きにしているだけの力強さを感じます。面白かった。
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別件で戦隊物のビジネスモデルを調べることがあって
・版権ビジネスができる
・かぶれば誰でも演じることができる
というのでこれはよく出来たモデルだと思って、調査のために読んでみた。
ちなみに私は、著者とほぼ同世代だが、子供の頃から、戦隊物とかヒーロー物が嫌いだった。
読んでみたら、もうごめんなさいという感じだ。
まさに私のような人間こそが、敵なのだろう。
そして、実際に私は戦隊物が好きじゃなかったわけだしビジネスとして考えること自体が悪いことじゃないのだから、大筋で悪いことをしているとは思っていないけど、それでも人は自分の知らないところで傲慢になり、一生懸命やっている人を傷つけることがあるのだと思った。
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ビジネス書とは相性が悪いことを痛感。
ネイガーには興味あるけど作った人にはそこまで興味なかったことも読んでから気付いた。後者に力点が置かれた本だと言うことをしっかり認識してから読むべきだった。
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T:週末で → OK
P:どうやって地元でブランドとなっていったのかを知る
O:五感塾検討中
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・巨大資本がなかったら、智恵を絞って汗をかき、体を張る!技術もデザインもビジネスノウハウも、世の中の99パーセントはコピー可能だけど、たった1パーセントの“魂”だけはコピーできない。(p.105)
★僕がこの3年間で一番誇れる仕事は、実はネイガーをヒットさせたことではなく、他県のキャラクター販売ビジネスを成功させたことでもなく、この“小さいけど理想の組織”を築いたことだ。(p.115)
・秋には“実り、刈入れ、まとめ”というメッセージが込められている。前文に記したように大半の人は“夏がずっと続くだろう”という判断を下す。ビジネスのライフサイクルを見通せないのだ。人は感情の生き物だからしかたない。(p.130)
・[おまけ]海老名保おすすめのビジネス書10冊(p.156)
★僕は仕事というものを、「自分の知識や技術が人のためになり、本来お金を払ってでもやるべき自分磨きを、お金をいただきながら実行できる感謝すべき時間」と考えている。(p.174)
・「今の海老名さんの夢はなんですか?」
約1分間考えた後、僕は答えた。
「一人でも多くの人に僕と同じ幸せを感じてほしい」
(p.186)”