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投稿者:nap - この投稿者のレビュー一覧を見る
捜査情報を、知り合いの知り合いだからという理由であっさり漏洩しちゃう刑事って。
事件自体は解決してからの話がメインになるのかな。
来年の本屋大賞にはノミネートされそう。
こういうの好きっぽいから。
読んでいてイヤミス
2025/04/14 19:59
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
読んでいってみて、途中何度か止めようか、と思ったのは、久々です。そのくらい、男性はクズだし、女性はよくもまあ、こんな男に。と思えるくらいの性格だし。最初のイントロは、おもしろかったのですが……。遺体から花束と「ありがとうごめんねみちる」
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町田さん初のミステリー。
真相に近づくにつれ、どんどん読むのが辛くなっていった。
ひとつの事件から、本当にドミノ倒しのように不幸が広がる感じが恐ろしかったなぁ。
もう少し誰かが気にかけてあげれば、もう少し考え方が違ってればと思わずにはいられなかった。
社会問題がうまく描かれていて、考えさせられた。
辛い事件の本なんだけどそこは町田作品なので暗い中にも光がみえ、最後は前向きな気持ちになる。
クズな家原も元を正せば、彼も被害者であり悲しかった。
美散の傷をみたおじいちゃんシーンは泣いてしまった。
登場人物がみんな優しくて良かった。
ただ主人公のみちるはちょっと、どうなのかなーと思う部分もあり。
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愛するふりをする男と愛に飢えている女の物語。暴力を振るう男なんて逃げたらいいのにと思っていたけど、男はいろんな要素で心を絡めとられて女を動けなくする。
女たちが可哀想だと心から思う。
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私の敬愛する文芸評論家の池上冬樹先生が帯文を寄せられていたのを本屋さんで見て購入しました。
ーーーというのは全くの嘘で、図書館に読みたい本を全部予約する枠がなかったので「何か一冊くらいは買ってしまおう」と思い可愛い表紙のこの本をポチリました。そしたら帯が池上先生だったのです。
一回読んで終わるだけでは私にはちょっと高い買い物だったと思いました。
この作品を昇華してあんな素晴らしい帯に仕上げられる池上先生は天性の評論家でいらっしゃると思いました。でも念のため言っておくと池上先生は誇大広告をうたっていらっしゃる訳ではなく、本当に作品を心から愛してらっしゃるのです。
東京で失敗して故郷の北九州市に戻ってきたフリーライターの飯塚みちるが北九州の高蔵山で老女の遺体が発見された事件を調べることになります。
遺体にはゴムで縛ったチューリップの花束とみられるものと一緒に「ありがとう、ごめんね。みちる」というメモがありました。
みちるは背の低い腰の曲がった老女という特徴で事件を調べ始めます。
するとすぐに第二の遺体が発見されます。
今度は21歳の女性です。
二つの事件は連続、死体遺棄事件とされますが、みちるはこの二つの事件にかかわっているのが高校の同級生の伊東美散だと確信し「ライターとしてではなく友達として話をしたい」と言い、美散を追いかけますが…。
世の中には酷く狡猾な男性がいるものだと思いました。
ライターとしてではなく友達として近づいたみちるだったからよかったのだと思います。
でも、読んでいて私は本当に気分が悪くなりました。
町田そのこさんは『52ヘルツ』も暗い話だということなので読んでいませんが『私の知る花』や『宙ごはん』がよかったので読んでみたいと思ったのですが、これは読んでいて体調が悪くなる程でした。
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町田そのこさん初のミステリー小説挑戦に意外性のストーリー、冒頭の遺体遺棄にこれからどうなるのか、緊迫感が期待できそうです。主人公ミチルともう一人のミチルの関係はいかに?サスペンスの境地にやむ手が止まらず、町田ワールド全開、そしてあなたも堪能して下さい。
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町田そのこさんの本は好きです。人間の内面を繊細にリアルに描くし、傷を癒やし温めていくような感覚がある。
事の真相を深堀りをするうちに気づくこと。それは『誰かに愛されたかった』こと。
誰かに愛されず独りで生きて、「自分は強い」と自負したいがために犯罪に手を染める。本人にとって「自分の存在意義を確かめたい」傾向があったのかと思えた。
一方でタウン記事の記者・みちるは事件の真相を中途半端に終わらせてしまったことへの罪悪感や井口はジェンダーで誰にも伝えられないい苦しみがありつつも自分自身納得し生きてきたが、犯罪者と違う点は周りの人たちの支えがあり、客観的に自分を見たこと、前を向いて歩みを進められることだったと思う。
対話する機会が減っていることもあるせいか、人の心はより見えなくなってきてる。
普段の中で相手への対話はどう取り繕えばいいのだろう?
令和になってもイジメによる殺人事件やネグレクトやDVなど、未だに消えることのない出来事に目を向け、声なき声を聴いて、かすかに聞こえる『SOS』感じ取ってほしいをという願いが込められているような気がした。
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町田そのこさん初のサスペンスということで楽しみにしていた作品。
サスペンスという枠組みを超えて、人間そのものを描いているなと思った。
いじめ、LGBT、孤児、発達障害(おそらく)など、学校や家庭で様々な問題を抱えた人が大人になるとどうなるのか。やはり子どもの時の環境はその後に影響を及ぼすのだと思うと同時に、どんな問題を抱えていようとも、それを糧に出来るかどうかは結局その人次第なんだろうとも思った。
乗り越えて真っ当に生きるか、犯罪に関わってしまうかは紙一重なのかもしれない。そう思うと本当に恐ろしいなと。
改めて見ると、表紙の青白く浮き上がった花の写真がとても象徴的。
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重い。
北九州の山中で発見された白骨化した遺体から始まるミステリーでもあり、ヒューマンドラマでもある。
自分が侵した罪とは。誰もが失敗や間違いはある。自分がどう捉えて向き合っていくべきか。何をもってして償いなのか。それぞれが間違いながらも自分なりに足掻き続ける物語。
「人生の幕が下りるときに、こんな風に祝福の拍手があるといいな。そういう生き方がしたいね」
この言葉にグッと来た。
重い内容ではあるが、間違いない作家さんです。買って後悔はなし。
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本書の前に『汽水域』を読んでいて、また事件記者の話か…とちょっと気分が重くなった。
どうしてこうも事件記者って何か背負ってる系の奴が多いのか。単純に好奇心全開で出世欲のために記者やってます!って主人公だと、読者に嫌われるからなのか。
本書の主人公みちるも、自分が書いた記事によって1人の人間の人生を変えさせてしまったという過去に囚われている。しかし、山中死体遺棄事件を追うみちるの記者としての姿勢は真面目で、真実を知りたいという気持ちが伝わってくるものだった。
好感の持てる主人公なのだが、どうにもくよくよしていて、時々とっとと行動しろ!と言いたくなってしまうのが難点。
冒頭に死体遺棄のシーンがあり、犯人像は何となく描けているのだが、なぜ死体が埋められたのか等の状況はもちろん分からない。真相が明らかになっていくに連れ、この事件が想像以上に胸糞悪いものだったことに気が付かされる。
主犯の男が最も罪は重いだろうが、それを知ってて一緒に居た茂美や美散にも罪がない訳ではない。それは分かってはいるが、どうしても彼女たちが不憫でしょうがない。他に頼れる人がいない、自分にはこの人しかいないと思い込んでいた彼女たちにとってはそうするしかなかったんだと思う。それを「馬鹿だな、何で逃げなかったんだ」と言う人は、自分が安全圏にいて誰かに守られていることに無自覚なんだろう。
誰かを支配しようとしたり、この人しかいないんだと思い込んだりすることを単純に怖いと思った。人間は時に自分の感情を制御することができなくなる。閉じた家庭の中で、感情の抑えがきかなくなったら…待ち受けているのは不幸な結末だ。
茂美と美散が少しでも温かな幸せを感じた日々があったことが、ほんの少しの救いだ。
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とても良かった。良かったけど、読み進めるのがツラかった。
子供の頃、親からの愛を充分に感じることができないまま、大人になって人の愛し方も分からないために歪んだ関係にしがみつく。
辛く悲しいことがたくさんあったけど、美散、スミさん、茂美はアマリリス会の時間だけは幸せだったの思う。
だが、ホントに家原は底なしのクズ!
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毎回本当にとんでもない作品を生み出す人だなと思っているのだけど、こちらも本当に息が詰まるというか、苦しくなるような、ときには吐きそうになる程の作品だった。こういう男に…私もハマってしまうタイプだったから尚更。読んでて苦しくなるような、けど救われるような。うまく言えないというか言いたくないけども、人によってはフラッシュバックのようになってしまうかもしれないけど、これは救いの小説。逃げないで読んで欲しい
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町田そのこ☓ミステリー。
ミステリーなんだけど、やっぱり犯罪よりも人間の弱さ、哀しさ、やるせなさ全開で…。
辛さを抱えた人がたくさん出てくる。それでも自分なりに頑張ってる。それなのに…
土地柄なのか、殊に女子に生きにくい社会も辛いし、腹立たしい。
重いストーリーだから、本当にずっしりくる。
何だか忘れられない作品になりそう。
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読み応え十分!あっという間に読了。
さすが町田そのこさんの小説はミステリーも間違いない!
本筋の事件だけでなく、男尊女卑やトランスジェンダーなど問題山積。
結局、いつの時代でも生きづらさは変わらないのかな。
子育ての話は難しい。正解ってあるのかな?いろいろ手を尽くしたり、対話しても、親の話に耳を貸さないで、周りに甘えて生きて、その後道を外した子供ってどうすればいいのだろう?ずっと寄り添うのもシンドイよ。
困難を乗り越えて、記者としての仕事を全う出来る主人公に脱帽。ラストも清々しい。
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ドヴォルザークも「どうした?!」
ってなったけど
これもまた「どうした?!」
ってびっくりさせられた
だんだん人物の描写が
なまっちょろくなくなってきてると
思ってて
優しさ前面だしがお好きな方は
なんか違う〜って
思っちゃうかもだけど
個人的にはそうだよな!って
それがリアルよな!って
腑に落ちる
だからって町田そのこ節が
消えてなくなってるとかではなくて
このお話に書かれてることは
著者の作品の多様性にも
通じるんじゃないかと思う
ミステリとしては弱い気もするし
好みではないんだけど
どの作品でも
違った面を魅せてくれるから
スゴイなーと思ってる
星はフツーの3つ