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BLで官能的な描写にもかかわらず、切なさとおぞましさと恐怖が織り交ざり、一見複雑な話がとても巧妙に描かれている。スラスラと読みやすかったのであっという間に読み終えてしまった。
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怪異BLといいつつ、BLというよりは人間×人外だし、ラブかって言うとラブより依存とか、信仰とか、そう言う感じ。「光が死んだ夏」と同じくらいの、一般青年誌人外ものブロマンスかなというライン。みんな知ってるとある怪異なので種明かしされてしまえばシンプルなんだけど、うまいこと隠して得体の知れなさが増してるところがよかったです。ゾッとするというよりは、あーーー、、、、みたいな、どんよりする感じの後味は和製ホラーにしかない味でよいですね。因習村、人外、クソデカ感情、オタクの好物てんこ盛りでした。
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因習村の最悪なところを全部混ぜて煮詰めたような設定が好みだった。悍ましい程の魔性の美貌という設定も好きだったんだが、肝心の魔性の美貌についての描写が少し曖昧で想像しづらかった。
人魚伝説という比較的シンプルな題材を独自の設定に組み込むのが巧みだと思った。大団円をちらつかせてから最後の最後ににバッドエンドを匂わせるのが、作中のねっとりした嫌な雰囲気を崩していなくて好きだった。
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村に伝わる禁忌、腹磯から来て男を誘惑するルカの正体、ルカを管理する神社のイミコ、人魚の古い伝承…ドキドキさせる秘密めいたキーワードは、いつもの芦花ホラーを期待させるのだが、ルカの仕組みだったり林檎の目的もずっとはっきりしないままなので途中少し興味を失ってしまった。
耽美で優雅だけど濃厚なBL色に慣れなかったのもあるかな。
イチとカイの結末はせつない。
幸せ一色のはずの律と成の新生活、ラストまで読んで『楽園のどん底』というタイトルの意味をまざまざと味わわされた気がする。