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妙に共感できる「症状」が結構あって、鬱の連鎖に翻弄されるパニック状態の人がコミカルに描かれてます。でも、何が言いたいのかよくわかりませんでした。マンガの方がウケるかもしれない...
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金原ひとみは相変わらず金原ひとみだ。鬱々としていて、無気力な若者の心情がよく描かれている。でもそんな鬱々とした感情なんて面白いものでもなんでもなくて、ただ鬱々としている若者が在るだけで、ただひたすら無気力に過ぎていく。
相変わらずの性描写だけど、それは女流作家に許された描かれ方だし。特に金原ひとみだからこその描かかれ方だなと思う。各章の三文字のカタカナの意味を知って、ちゃんと考えて付けられているんだなーと関心した。
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発売当初読んだときよりも自分にフィットしてきた!!比喩と笑いに磨きがかかった短編集。全部好きだけど「マンボ」がとくに好き。
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強烈な鬱に苛まれるヒロイン。生死の境を彷徨いながら正気を失い錯乱に陥る。異常な性への情念や妄想にとりつかれた者の心の底を丁寧に掬いあげる。異常な光景に心を掠めとられもしたが、精神科に行きあぐねるワンパターンにはさすがに疲れた。
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金原ひとみさんの作品はどれも安定して、不安定なイッちゃってる風(完全にイッちゃってるのではなく、イッちゃってる風ってとこがポイント)。
今回の「憂鬱たち」も健やかにセックス、ドラッグ、バイオレンス!に加えて精神的にウニャウニャと云う、一時の村上龍をエンドレスで再生しているよう。
精神科に毎回行こうとする主人公の葛藤やら無駄骨やらな日々を綴ってます。
全然嫌いじゃないけど、朝イチの電車で読むには向いてないかと。
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才能ってのはこういうことを言うんやろなって、この人の作品を読む度に思う。
そして、自分に何の才能もないことに「はあ〜あ」ってなる。
ザ・憂鬱。
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ひとみ嬢がまたひとつ脱皮した。
彼女の著作を順番に追っていくことほど、一方的にもはや変質的に彼女を読み解こうとせん情熱にかられてしまう行為はない。
AMEBICで彼女の才能にうちのめされた私。
彼女はひとつの壮大なラブストーリーを自らの中に強固なものとして持っていた。ほかの作家と同じように。
そこが彼女の出発であったが、同時に彼女には自身という、わずらわしくもいとおしく、支離滅裂でありながら興味をそそげる存在があった。
AMEBICでは徹底的に自身の狂気に向き合い、その混沌からすこしずつ、ひとつの塔のような、中心が生まれてきた。
ほとんど同じくして、その混沌には何にも代え難いオリジナルのリズムがあることも確立されている。
何事も、自身へむかえばむかうほど、しっぽを追いかける蛇のごとくに、滑稽である。
彼女は自己愛の極地に滑稽を見いだした。。。。
ハイドラ、星へ落ちると、彼女らしいラブストーリーともう一度向き合っていく過程の中でも、その文体はどんどん輝きをまし、ハイドラで、わたしは彼女の初期にひとつの完結と金字塔をみた気がした。
その後、この短編集の秀逸たるや!!!!
ラブストーリーから一歩進みでた彼女の滑稽な自分活劇!!!
また彼女が一方的な期待に答えてくれる。
わたしはお煎餅という言葉を友達の子供が熱心に繰り返すのをききながら、感動にふるえる。
一番すきなのは、ミンク。
とにかくひとみ譲の本を読むと、自分自身の苦悩が薄まることは一ミリもないのに気が楽でしかたがない。
それから少しニヒルになる、自己愛〜
この次の短編集からは、とうとう彼女は母になるのだ。
彼女が好きだから最近のインタビューはくまなく読んでいるので近況にくわしすぎて、そのあたりの事情はわかるために、どきどきしている。覚悟しながら新たな扉をひらくのだ。。。
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初めて読んだ金原ひとみ作品。今日こそは病院の精神科に行こうと奮起する鬱の女の子の話なのだけれど、あまりにぶっ飛んでいて、ちょっと引きつつも面白かった。ちょっと常人には思いつかないような妄想の内容がスゴい。改行の少ない文章ながら、不思議と読み易い。
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帯文(裏表紙):"グルーヴ感のある文体が冴えわたる官能的ブラックコメディ"
目次:デリラ、ミンク、デンマ、マンボ、ピアス、ゼイリ、ジビカ、解説 日本文学内で唯一のウェッサイ 菊池成孔
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好きだったなあ、とても。
ひとは皆、憂鬱だから
ああ、これ感じるもんなあ、というような普通さだったりする。
最初のデリラでこのままの流れかと思いきやそんなこともなく、期待した人には残念だったかしら、なんてね。
一冊の流れとしてもわかりやすく、後に進むほどシンクロする。
テンポよくあっという間に完読。
官能的ブラックコメディと謳われているが、
女子のわたしとしては全然"官能"は感じられなかった(笑)
でも、どこか"気持ちのいい部分”に触れてくる。
絶妙。
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適切な表現ではないだろうけれど、何故かM的嗜好を持った人の自慰行為(しかも寸止めの)を読んでいるようだった。
好きではなかったが、こういった文章を書けることには感嘆するしかない。
とりあえず、同著者で読みたい、と感じた二作品読み終えたので、当分いいかな。
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憂鬱な日々を綱渡り状態でおっかなびっくり、何とか生きながらえている、と感じている人の必読書だと思う。
金原さんの言いたかったことは、例えば、太宰治のそれに似ているかもしれない。
太宰は「人間失格」で、廃人は喜劇名詞、と書いた。金原さんが3年前に上梓したこの作品も、「憂鬱は快感だ」的なテーマ。もうどうしようもないのだけれど何となく入り浸っているというような不甲斐無い人生についていつの間にか共感してしまう。折れそうだった私の「磨り減るバナナ」の直径が、少しだけ増えた。
菊地成孔氏の解説もシュールで面白い。お気に入りの本が増えた。
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2016年5月4日読了。コメディ。おもしろかった。おもしろすぎて電車で読めなかった。同じ登場人物で設定の違う話、というのもグッときた。
悪い部分がひとつも見つけられないので、ここは良いけどあれはこうしたほうが、と軽々しく感想も書けないし、この人の作品はどれもそうだけど特にこの短編集は短編集なのに全部同じ完璧なひとつの世界観が確立し実在しているように感じるので、分析とかする気にもなれず、余計な口出しも不要で、言及するとしたら「好き/嫌い」だけでいいような、完璧な独自性がある。
私は好きです。
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〈メモ〉
鬱っていう字に慣れて来る
優じゃなくて憂って名前の主人公
頭おかしいって天才だと思う頭おかしい愛しい
カイヅさんとウツイくん
結局精神科には行けたのかなあ
わたしにも足りないセクシャリティー
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いろんな妄想が入り混じってちょっとどうにかなっちゃいそうな小説。早く病院行きな〜と思いながら読んだ。