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橋爪大三郎著の『世界は宗教で動いてる』
に比べると少しわかりにくかった
情報の羅列のみといったような感じ
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宗教は非合理的な迷信と捉える人が多いが、日本には宗教的要素が根付いている 。
科学が進歩しても、宗教の意義は失われない 。
ゾロアスター教の「最後の審判」概念が、後の宗教に大きな影響を与えた 。
「時間」の概念が、宗教の「死後の世界」や「輪廻転生」を生み出した 。
ユダヤ人の旧約聖書は、民族結束のための創作されたもの 。
カルヴァンの予定説が、近代資本主義の精神的基盤となった 。
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この著者の本は最近何種類も発行されて、さすがに乱発しすぎじゃないのと思っていたが、とてもいい本でした。池上ナントカさんの本は企画者が適当に編集している感があるけれど、この本はこの著者の意見や発想が随所に出てきて、今までよくわからなかったことを丁寧に教えてくれる。たとえば「最後の審判」ってよくわからないし、なんでこんなこと信じているんだろうと不思議に思っていたのですが、ゾロアスター教まで遡ると全能の神がこの世界を造ったのになんで悪が蔓延るのか、その原点がわかります。神が造ったのだからはじめがあるし、終わりもある。終わるときには最後の審判が行われるんだという理屈らしい。この考え方に対し、インドで生まれた輪廻転生という考え方は、人は他の生物に生まれ変わって生きるということなので時間の経過が直線的ではなく、世界の終わりという発想もないということになる。世界に終わりがあるのだからそのときには審判があるのだということらしいのだ。
日本にいるとなぜこれほど宗教が影響力を持つのかわからないのだが、世界的に無宗教者は11億人しかいないのだ。そしてキリスト教、イスラム教、ヒンドゥー教、ユダヤ教以外の「その他の宗教」は世界に5,800万人しかいないというのだから驚いた。世界中の人々は殆どメジャーな宗教で色分けされているという事なのだ。やはり宗教がわからないと世界はわからないのだ。