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結論から、先に言っちゃうと、これは、良いスクールコメディだ。
ギャルを主軸に据えている漫画は、ジャンルに関わらず、結構、多い気がする・・・・・・断言したら、反論が石と共に飛んできそうではあるけど、個人的に、ギャルの魅力が最も発揮されるジャンルの漫画は、ちょいエロ系もしくは成人漫画、と思ってはいる。
私の性癖ど真ん中って訳ではないにしろ、少なくとも、愛読している成年漫画誌で、オタクに優しいタイプのギャルがヒロインで、イチャラブなストーリーだ、と地味に嬉しかったりする。
うっかりと、私のフェチを晒してしまい、恥ずかしい気持ちではいっぱいではあるが、『このクラスにギャルはいない』はR18ではないから安心して欲しい(←何に安心しろ、と言うのか)。
ぶっちゃけてしまうと、このヒロイン、えせギャルである。俗っぽい言い方をすれば、真面目っ娘が一念発起して、ギャルとして高校デビューをかましたのだ。
ギャルっぽさとは何か、それを調査し、勉強し、周りに怪しまれないよう、情報を頭へ徹底的に叩き込み、懸命な演技をする点はマジメさが光っているにしろ、そこが、この作品のヒロインである七瀬美礼の魅力である。
ただ、美礼が偽ギャルとして奮闘し、高校生活を楽しむ、それだけの内容ってんなら、薄っぺらくなってしまうが、これは違う。
まさか、ギャルのフリをしている美礼と、ピュアな友情を築いたヤンキー・間宮優心も、真面目さだけが売りの自分からの脱却を果たさんと、高校デビューをしている、元がり勉ってんだから、攻めてる。その上、彼らと友達になっていくメンバーも、素の自分に自信がなくて、自分が憧れている存在のキャラを被っている。
互いに嘘を吐いている、と言ってしまうと、身も蓋も無いが、キラキラした青春を目指し、奮闘している美礼たちを見ていると、これはこれで、アオハルとして悪くないか、とも思えてくるから不思議だ・・・これが、友情パワーか。
あえて、恋愛方面には進まず、この友情に重きを置いた作品であってほしい、と思う一方で、ガチではあるけど、決して、性根は腐っておらず、仲間の為にだけ喧嘩をするタイプの不良が登場して、美礼が一目惚れしちゃうって展開はグッと来ちゃいそうではある。
この台詞を引用に選んだのは、アオハルだなぁ、とほっこりさせてくれたので。
友情は尊いなぁ、と思うようになったのは、私もそれなりの年齢になったからか、それとも・・・
いや、あまり深く考えてしまうと、精神的なダメージを喰らってしまいそうだから、止めておこう。
何にせよ、友達は大事にしよう、若者よ。
「黒咲くん」
「雷坂さん」
「今日、2人を誘ったのは、他でもなくて、あたしと」
「俺と」
「「友達になってくれない!?」
「え・・・?」
「も、もしかして、嫌だった?」
「もう、友達なのか、と思ってた。今日、ファミレスにも誘ってくれたし・・・」
(友達って)
「連絡先交換しようぜ!」
「うん!」
(いつの間にか、なってることもあるんだ!!)(by七瀬美礼、間宮優心、黒咲小春)