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お仕事小説×名古屋メシ、ときどき謎解き
名古屋メシが全国的市民権を得てから幾星霜。
どちらかというとイロモノ扱いだった名古屋メシがこんなにも全国に浸透していくなんて誰が思った事だろうか。
いや、いまでも名古屋初上陸の方々は一瞬腰の引けた反応をしないわけではないだろうが、いちど口にしたら、もうそれがクセになること請け合い。
ホモサピエンスのDNAに名古屋メシ同調細胞でも組み込まれているんでしょうね、しらんけど。
かくいうアタクシもソトから名古屋にきた民ですが、とまどうメニューは数え切れずありました。
それがいつのまにか当然になり好きになっていくこの不思議さ。
「なんでもかんでも味噌かけりゃいいと思ってるでしょ、名古屋人は!」とよく言われるけれど、そうですけど何か?と答えてしまうレベル。
名古屋人の血は赤みそでできているんでしょうね、きっと。
東京から在名新聞社に就職した仁木くんが、仕事や名古屋メシに戸惑いながらもひとつひとつ自分の血肉にしていく過程がとても心地いい。
保守的排他的と言われがちな名古屋人の懐に素直に溶け込める仁木君がいつか「これうみゃあでかんわ」と味噌煮込みうどんを食べる日を楽しみにしてます。