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3件
神様の女房
著者 高橋誠之助
松下幸之助を、陰で支え続けた“もう一人の創業者”、妻・むめの。五里霧中の商品開発、営業の失敗、資金の不足、関東大震災と昭和恐慌、最愛の息子の死、そして戦争と財閥解体…。幾度も襲った逆境を、陰となり日向となり支え、「夫の夢は私の夢」と幸之助の描いた壮大なスケールの夢を二人三脚で追いかけた感動の物語。
神様の女房
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神様の女房 もう一人の創業者・松下むめの物語
2011/12/16 08:09
夫婦の夢
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
経営コンサルタントの小宮一慶さんは眠る前にはだいたい「経営の神様」といわれた松下幸之助さんの『道をひらく』を読むようにしているそうです。
小宮さんのようにすでに何冊も経営の本質とリーダーのありようを書いてきた人でも、松下幸之助さんの生き方を何度となく読み返して、さらに今でも気づかされることがあるといいます。そういう点では松下幸之助さんの『道を開く』は、ビジネス本というより哲学書の趣きがあるのでしょう。
その『道をひらく』に「縁あって」という文章があります。
その中で松下幸之助さんはこう書いています。「人と人とのつながりには、実は人間のいわゆる個人的な意志や希望を越えた、一つの深い縁の力が働いているのである。男女の縁もまた同じ」と。
この文章を書きながら、松下幸之助さんは奥さんである、むめのさんのことを想っていたのではないでしょうか。
本書は長年松下幸之助さんとむめのさんの執事をされたいた著者が、「むめのさんの生涯をちゃんと世に残すこと」が、これからの第二、第三の松下幸之助さんを生み出すためにも必要と考えたところから出来上がったものです。
著者はむめのさんの行動は内助の功といったものを越えているとしています。むめのさんは松下幸之助さんが描いた夢の実現を、自身の夢としたとみています。「夫の夢に、自分の夢を重ね合わせられた」というのです。
だから、松下幸之助さんとむめのさんは夫婦喧嘩をしてもあとには残りません。何故なら、夫婦喧嘩も夢の実現のための一歩だからです。
本書はほとんど顔すら見ないで結婚した松下幸之助さんとむめのさんの見合いの場面から始まります。そんな出会いながら、ご夫婦はダイヤモンド婚まで添い遂げます。それは、松下幸之助さんが『道をひらく』に書いた「深い縁の力」があったのだろうと思います。
この本には夫のコントロール法など夫婦のありようがむめのさんの言葉として表現されています。「深い縁の力」が働くには、それなりの機智が必要なのでしょう
夫婦のありようを考えさせてくれる一冊です。
神様の女房 もう一人の創業者・松下むめの物語
2011/10/08 17:16
古い女房像? いえ、現代にも通用する女房像
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かつき - この投稿者のレビュー一覧を見る
松下幸之助の妻むめのさんのことを
松下家の元執事が書いた本。
淡路島の漁師の二女だった彼女が
幸之助と見合いをし、彼に決めた理由がすごい。
「幸之助の条件が、誰よりも一番悪く、厳しいものだったから」
だからこそ「人からもうろうた人生ではなく、
自分自身で人生を作っていくことができるんや」
むめのさんは起業した夫を助け、
内助の功を発揮するのですが
この時に男の価値を見極めているんですね。
彼の目が鋭いことも判断材料です。
戦前の古い女性像の部分もありますが
これは現代にも通用するかも。
こういう女性の生き方もあるのかもしれない。
例えば、松下産業の幹部の奥さまたちから
男を立てるのは、図に乗るからやりたくない、
と相談されるのに対して
そうさせておいて、世間でもそのプライドを保つように仕向ければ
男は仕事を一生懸命にするもの。
だから、妻がすべてをわかってて立てるという。
内助の功だけではなく、商売についても学べます。
松下産業が工業や職人の世界に近いと思っていましたが
最初から「商売」として仕事をとらえて
営業や人とのつきあいに力を入れているのが印象深い。
松下の家族主義から住み込み制度だったのは有名ですが
そのなかでむめのさんの役割の大きさも
大変さも並大抵ではない。
しかし、それをやってのける彼女の手腕に脱帽。
サブタイトルにあるように、むめのさんがいたからこそ
創業が成功したともいえます。
神様の女房 もう一人の創業者・松下むめの物語
2013/06/02 02:05
素晴らしい女性
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゆり - この投稿者のレビュー一覧を見る
他の方も書いていらっしゃいますが、
昔風の妻像もありますが、現代にも通じる
素晴らしい女性だと思います。
未婚、既婚、専業主婦でもそうでなくても
このような女性らしさを身につけた
女性でいたいものです。