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4件
黒衣の騎士
著者 著者:水野 良 , イラスト:夏元 雅人
ロードス統一を唱えたマーモ暗黒皇帝ベルド。その覇業のために、生涯を捧げた一人の男がいた。その名はアシュラム。人々は彼を黒衣の騎士と呼び、畏怖した─。英雄戦争終結後、亡きベルドの遺志を継ぎ、最後まで自由騎士パーンの好敵手であり続けた男の哀しき過去。運命を変えたベルドとの邂逅。そして、美しきダークエルフ、ピロテースと共に新天地を目指す苦難の旅。いま、ここに世界(フォーセリア)の架け橋となる物語の幕が開く!
黒衣の騎士
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黒衣の騎士
2000/08/26 04:07
架け橋としての物語あるいは出世物語
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:榎本秋 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、小説誌「ザ・スニ−カ−」に連載された作品と書き下ろしで構成された短編集である。
著者水野良の二大作品群『ロ−ドス』シリ−ズと『クリスタニア』シリ−ズをつなぐものとして、『クリスタニア』が映画化される時期に合わせてハ−ドカバ−版が上梓され、今回のものはそれが文庫化されたものである。
本書の主人公アシュラムは、『ロ−ドス島戦』記中期から後期にかけての敵役であり、『クリスタニアサ−ガ』の中でも重要な働きをする人物である。そのアシュラムという人物を丹念に描くことで、『ロ−ドス島戦記』における補完と『クリスタニアサ−ガ』と『ロ−ドス島戦記』との架け橋となる部分を提供している。
アシュラムのロ−ドス島における復権から、島脱出、そしてクリスタニアとの出会いまでを描いていて、『ロ−ドス』本編をよく補完しつつ、野党から騎士、将軍、そして王となっていく成長の過程が楽しめる。
黒衣の騎士
2023/04/05 01:35
ロードスの物語(裏)
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
ロードス島戦記の主人公パーンのライバル・アシュラムの物語。
マーモに流された少年期から黒衣の将軍となるまで、そしてダークエルフの
ピロテースとの出会い…
波乱の人生はもうひとつのロードス島戦記。
早く目覚めろ、アシュラム!
黒衣の騎士
2001/09/01 11:07
ピロテースに注目!
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:賢者の石 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ロードス島戦記の外伝とでもいうべき連作短編集「黒衣の騎士」。そのタイトルからも想像できるとおり、この作品の主人公はマーモの騎士、アシュラムである。
しかし、この書でむしろ注目したいのは主人公であるアシュラムではなく、その傍らで常に彼をサポートしているピロテースの存在である。彼女はアシュラムに忠誠を誓ったダークエルフであり、いわばパーンと共に行動するディードリットと対照的な存在なのだが、本編である「ロードス島戦記」ではあまり活躍の場がなかった。しかし本書では、なぜ彼女がアシュラムに付き従うようになったのか、アシュラムにどのような想いを抱いているのか、そういったところをあますことなく描写している。黒衣の騎士には騎士なりの、ダークエルフにはダークエルフなりの美学があるのだと教えてくれる一冊。