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人間にとって寿命とはなにか
著者 著者:本川 達雄
ヒトは生物学的見地から見れば41歳が寿命であり、現代人は膨大なエネルギーにより生かされている「人工生命体」だ。年齢を重ねた著者が人間にとっての寿命を思考。「私」だけの幸せを追求する現代社会にも一石を投じる異色作。
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2021/03/14 10:35
寿命
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なつめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
人間にとっての寿命について、いろいろな角度から分析されていて、興味深く読むことができました。生き方にも、関わってきそうです。
2019/09/25 21:28
タイトルに比してちょっと哲学寄りな感。
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:岩波文庫愛好家 - この投稿者のレビュー一覧を見る
エネルギーと時間の消費という観点からやや哲学的な要素で纏められた一書かと思います。
ただ、読了して感じたのは、各章が割と独立して繋がりに欠ける気がするなぁと思いました。案の定、あとがきで著者が述懐していますが、少し強引な気もします・・。
とはいえ、各章の内容自体は楽しんで読み進める事が出来ますし、寧ろ主張も尤もだと首肯出来ます。
2018/04/11 01:09
全編ドストライク
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:イシカミハサミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
世の中が本川さんの思う形になればいいのに。
書いてあることすべてが引用対象で
特筆すべきが逆にない。
現代は、ヒト・モノ・コトがとかく迅い。
個人的にはヒト・モノについては物理的な移動を伴うからか
そこまで拒否反応はない。
コト、つまりは情報が速すぎる。
ネットのスピードに慣れたら物理的な移動速度なんて牛歩。
ネットの発達はすべての行為をインスタントにした。
個人的に、現代人は
科学教を信仰していて、キリスト教的二元論で生きている、
と思っているのだけれど、
本川さんの表現に従えば物理教なのだと言う。
内容的にはあまり変わらず、要は
「白と黒」「善と悪」しか世には存在せず、
間の境(グレーゾーン)を認めない考え。
江戸時代までの日本はグレーを非常に上手に社会に活用していた。
きっと「私」はこれからも狭くなり続け、
近い将来に営みを終えるんだろう。
2017/09/13 16:17
おまけの人生を有効に。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ナマコは人間などとはとても違う生き方をしている。人間はエネルギーを使って時間を速くすることで生きる時間を変えているし、技術で寿命も長くなった。年をとってからの時間は、生きものとしては「おまけ」の時間。それをどう使うかが考えどころ。
『ゾウの時間、ネズミの時間』、『生物多様性』などなど、本川さんは既に新書なども沢山著していらっしゃるので、既出の内容も多いと感じられる。本書のタイトルとなった「寿命とは何か」についても、『「長生き」が地球を滅ぼす 現代人の時間とエネルギー』などで既に主張されていたことである。
高年齢になって「生物学的にはおまけ」と言われる時間を長く人間は生きるようになった、というのはなるほど、と思わせられる。有効に自分の「おまけ」を使いたいもの。
既によんだという話でも、もう一度練り直されてわかりやすくなった部分も多い。これまでの本川さんの主張をまとめなおして読む一冊、といった感じだった。
これまで著者の本はあまり読んでいない方なら、最初から最後まで楽しく読めると思う。「私とはなにか」の章のあたりはちょっとわかりにくいもしれないが。