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6件
きのうの影踏み
著者 著者:辻村 深月
あるホラー作家のもとに送られてきた手紙には、存在しない架空の歌手とラジオ番組のことが延々と綴られていたという。編集者たちの集まりによると、チェーンメールのように、何人かの作家にも届いているという。かくいう私にもその手紙は届いていた。その手紙のことを調べるうちに、文面の後ろのほう、文字が乱れて読み取れなくなっていた部分が、徐々に鮮明になってきている……。ある日、友人作家が手紙のことで相談があると言ってきた。なんと、その手紙、サイン会で手渡しされたという。誰がその人物だったかはわからない。けれど、確実に近づいてきているーー。(「手紙の主」)。その交差点はよく交通事故が起こる。かつてそこで亡くなった娘の霊が、巻き添えにしていると、事故死した娘の母親は言っているという。その娘が好きだったという「M」の字の入ったカップがいつもお供えされていた。ある雨の日、そのおばさんがふらふらと横断歩道にさしかかり……。死が母娘を分かつとも、つながろうとする見えない深い縁を繊細な筆致で描く「七つのカップ」。闇の世界の扉を一度開けてしまったらもう、戻れない。辻村深月が描く、あなたの隣にもそっとそこにある、後戻りできない恐くて、優しい世界。
【解説:朝霧カフカ】
きのうの影踏み
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きのうの影踏み
2021/04/20 23:27
幽霊って怖いだけ、じゃない
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:昼休み - この投稿者のレビュー一覧を見る
日常に潜む怪異短編集。
ゾワゾワっとした怖い話や、ちょっと青春要素のある話、そしてちょっと感動する話。
わかりやすく怖かったのは、「やみあかご」。
解釈に困ったのは、「丘の上」。
自分なりに考察してから、他の人の考察も読んでみた
きのうの影踏み
2021/03/08 17:49
怖くはないのでご安心を
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:帛門臣昂 - この投稿者のレビュー一覧を見る
不思議な話が書かれているのであって、怖い話ではない。但し、その一つ一つの話が普段ならば見逃すような違和感に突っ込んでいくような物なので、読後は変に周りを気にしてしまうかも。
ほら、あなたの日常にも、、、。
きのうの影踏み
2020/04/23 20:37
恐怖の先に感動
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
日常に潜んでいる違和感が、じわりじわりと浮かび上がってくる短編ばかりです。怪談めいた展開の中にも、人間らしい優しさを感じます。