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賭博者
ドイツの町ルーレッテンブルグ。賭博に魅入られた人々が今日もカジノに集まる。「ぼく」は将軍の義理の娘ポリーナに恋心を抱いている。彼女の縁戚、大金持ちの「おばあさん」の訃報を、一同はなぜか心待ちにしていて……。金に群がり、偶然に賭け、運命に嘲笑される人間の末路は?
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賭博者
2020/05/09 09:56
19世紀末のロシアの文豪ドストエフスキーによるルーレット賭博で身を滅ぼしていく人々を描いた傑作です!
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、19世紀後半のロシアを代表する文豪フョードル・ドストエフスキーが1866年に発表した長編小説です。同書は、ルーレット賭博の狂気とそれにより身を滅ぼしていく人々を描いたものです。ドイツの架空の街、ルーレテンブルクを舞台に物語は進行していきます。「将軍」のウチーテル(家庭教師)であるアレクセイは、資金の調達のためパリなどをまわってルーレテンブルクに戻ってきました。その夜、彼が思いを寄せるポリーナにけしかけられ、ヴルマーヘルム男爵夫人と一悶着起こします。このことがきっかけでアレクセイは、将軍の財政が破綻をきたしており、一行が「おばあさま」と呼ぶアントニーダの死去によって資産が転がり込むことを期待していると知ります。ところが、そこに死にかけていると思われていたアントニーダが姿を現し、一行の目の前でルーレットによって財産を蕩尽してしまいます。将軍はじめ一行が狼狽している所に、ポリーナがフランス人のブランシュに借りをつくっているとアレクセイに打ち明けます。アレクセイは取り憑かれたように勝負し始め、大勝するのですが、ポリーナは気が動転しておりアレクセイの金を受け取ろうとしません。失望したアレクセイはマドモアゼル・ブランシュの誘惑に乗り、一緒に生活を始めます。豪奢な生活により資産が枯渇すると、アレクセイはブランシュの元をはなれてルーレット三昧の生活で身を滅ぼしていくというストーリーです。