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28件
書楼弔堂
著者 京極夏彦
古今東西の書物が集う墓場。移ろい行く時代の中で迷える者達。誰かが〈探書〉に訪れる時、一冊の虚(うそ)は実(まこと)になる。明治20年代の本屋が甦る、新シリーズ! ――立ち止まって眺めるに、慥(たし)かに奇妙な建物である。櫓(やぐら)と云うか何と云うか、為三も云っていたが、最近では見掛けなくなった街燈台に似ている。ただ、燈台よりもっと大きい。本屋はこれに違いあるまい。他にそれらしい建物は見当たらないし、そもそも三階建てなど然う然うあるものではない。しかし到底、本屋には見えない。それ以前に、店舗とは思えない。板戸はきっちりと閉じられており、軒には簾が下がっている。その簾には半紙が一枚貼られている。近寄れば一文字、弔――。と、墨痕(ぼっこん)鮮やかに記されていた。
書楼弔堂 霜夜
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書楼弔堂 破曉
2013/11/30 16:59
一念発起
9人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:reki - この投稿者のレビュー一覧を見る
面白かった。
一気に読了した。
本を読むことを諦めかけていた私に、希望を与えてくれた。
自分のための本は必ずあるのだと。
もっともっといろんな本を読もうと思う。
2017/09/12 15:05
これぞ、京極の世界
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mio - この投稿者のレビュー一覧を見る
京極堂シリーズと近い世界観。
静かな中に陰があり、最後は光に包まれるような感覚に陥る作品です
京極堂シリーズが好きな方は一度読んでみてください
書楼弔堂 破曉 文庫版
2017/01/27 22:10
この雰囲気
5人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:koji - この投稿者のレビュー一覧を見る
これは私の好きな方の京極さんです。
もともと京極さんの本は全て好きなのですが、この作品の持つ雰囲気や話の流れが俗に言われる百鬼夜行シリーズに非常に近い感じがして、堪らなく嬉しかったです。
まるで弔堂主人と高遠のやりとりが京極堂と関口のそれのようで。わざと残りページが減って行くのを惜しむようにゆっくり読んでました(笑)
こんなのを読むとどうしても「鵺の碑」を読みたくなるんですが、京極さん書く気あるんでしょうかね。

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