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21件
小説フランス革命
著者 佐藤賢一
1789年。フランス王国は破産の危機に瀕していた。大凶作による飢えと物価高騰で、苦しむ民衆の怒りは爆発寸前。財政立て直しのため、国王ルイ16世は170余年ぶりに全国三部会を招集する。貴族でありながら民衆から絶大な支持を得たミラボーは、平民代表として議会に乗り込むが、想像もしない難題が待ち受けていた――。男たちの理想が、野望が、歴史を変える! 一大巨編、ここに開幕。
革命の終焉 小説フランス革命18
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革命の終焉
2020/02/08 05:17
魅力的な人たち
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投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
フランス革命の人物といえばロベスピエールくらいしか知りませんでしたが、18巻読んですごく勉強した気になりました。なんといってもミラボーの存在感。潔癖なロベスピエールとは対照的に、柔軟にときには搦手を用いるやり方は魅力的。彼が生きていたらおそらく違う道を辿ったのでは、と思いました。また豪放磊落なダントン、独特の言葉を持つデムーランなど、楽しい人物がたくさん登場。王を倒して共和制に移行、その後はいろんな派が政権を握る。結局は政治闘争だったのかなぁとも思います。その後を描いた同著者の『ナポレオン』も読みたいです。
ダントン派の処刑
2020/01/23 05:36
シリーズ屈指の巻
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投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
この長い話の中で、この巻は屈指の巻だと思います。冒頭から、デムーラン、ダントンの逮捕という、いきなりトップギアの展開で、読みどころ満載。革命裁判所でのダントンの言動、リュシルとロベスピエールとの面会、姑息な手段ばかり使って人を貶めていくサンジュスト、そして圧巻は断頭台に護送されるまでのダントンがデムーランに語る言葉の内容『俺の人生に悔いなし』にグッときます。本当にやり切った人間にしか言えません!独裁者になってからもロベスピエールが少し美化されすぎていると思いますが、最終巻でどのような運命になるのか結末は分かりつつも楽しみます!
徳の政治
2019/12/31 04:52
政権の私物化
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投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
フランスのためには徳の政治が必要、徳の政治のためには、恐怖政治が必要。自分と異なる思想を持つ者は革命を停滞させる者として次々と断頭台に送り込むロベスピエール。遂にはエベールまでも。自分では悪いことをしていない、理想を求めているだけということらしいですが、客観的に見ると・・・これがまだわずか200年前の時代。どこかの国でも国民のためにと言いつつ、政権の私物化。都合の悪い文書は廃棄と、独裁政治まがいのことをしていますが。次の巻のタイトルは『ダントン派の処刑』寂しい限りです。