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中村勘三郎 最期の131日 哲明さんと生きて
著者 波野好江 (著)
【電子版・カラー写真多数収録】歌舞伎界のすべてが姻戚関係になったと言われた「中村屋」と「成駒屋」の結婚から30年。子供や孫にも恵まれ、中村屋は十八代目中村勘三郎を中心に、幸福の絶頂にあった。ところが、2012年6月、勘三郎は突然、ガンを告知される。食道ガンだった。入院、手術、ARDSの発症、最後の希望を託したECMO治療……。勘三郎の苛酷な闘病と、それを支え続けた家族の姿を、最愛の妻が綴った渾身の手記。――「あなたの職業は」と聞かれたら、私は迷わず答えます。「十八代目中村勘三郎の妻」。結婚して天職を得たと思いました。
中村勘三郎 最期の131日 哲明さんと生きて
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2013/12/17 13:43
いろんな意味で赤裸々!「僕は、ただうんこをするだけのかたまりです」
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
エッセイの後半、家族に支えられながら、「生きよう」「役者として復帰しよう」と強い意志を持って闘病生活を続けていた勘三郎さんの様子は、読むのが苦しいけれど、なんだか勇気をもらえる。
そんな強くあった勘三郎さんが「僕はただうんこをするだけの塊です」みたいな発言を、声がなくなってから書き記すシーンがあるのですが、このときは涙が止まりませんでした。
それほど、強かった人を変えてしまうものが、この闘病生活にあったのだ、と。
前半は明るく、奥さんが語る「勘三郎さんのガールフレンド」についての描写など、「え!こんなこと書いちゃうんだ!と驚きましたがwそんなことも言い合える、いい関係だった、ということで。結婚前にお付き合いについては、実名もちょっぴり出てきますw
何より、家族写真やプライベートフォトがたくさん収録されていたのがよかったです^^
ご冥福を心よりお祈り申し上げます。
中村勘三郎最期の131日 哲明さんと生きて
2015/11/20 15:25
梨園の妻
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:テラちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
中村勘三郎さんに癌が見つかってからの闘病を、妻・波野好江さんがつづった本だが、単に役者の妻というより、歌舞伎役者の妻として読まなければいけない。女は芸の肥やし。そんな言葉が当たり前にまかり通っている世界だからだ。好江さん自身、中村芝翫の次女だから、梨園の妻の有りようが分かってはいたのだろうが、浮名を流し続けた中村屋を陰で支えた本心は…妻としての自負と表現するのは安易だろうか。