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経済的徴兵制
著者 布施祐仁
SEALDs奥田愛基氏推薦!「遠い未来の話ではない。これが現代の「徴兵」のカタチ。自衛隊が良いとか悪いとか言う前に、まずこの現状について、私達は知らないといけない」。安倍政権が強引な手法で安保関連法案を成立させ、集団的自衛権の行使に付随する「徴兵制」導入への不安が高まる中、現憲法に反する強制的な兵役制度ではなく、グローバルに広がる経済格差の余波を受けた貧しい若者たちを軍隊(自衛隊)に志願させる「志願制」、すなわち「経済的徴兵制」が水面下で進行している。本書では自衛隊における経済的徴兵の歴史と現状の詳説に加え、海外派遣に伴う本当のリスクを明らかにし、貧困にあえぐ若者がカネと引き換えに戦場に立たされる、この構造的な“悪制”の裏側に迫る。【目次】はじめに/序章 「経済的徴兵制」の構図/第一章 徴兵制から「経済的徴兵制」へ――アメリカ・ドイツの場合/第二章 自衛隊入隊と経済格差/第三章 自衛隊「リクルート」史/第四章 「学校を開拓せよ!」――募集困難時代への対応/第五章 戦地へ行くリスク――イラクの教訓/第六章 「戦死」に備える精神教育/第七章 「政・財・軍」の強固なスクラム/おわりに
経済的徴兵制
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経済的徴兵制
2015/11/28 15:06
貧困を作り出して何をしようとしているのか
6人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くりくり - この投稿者のレビュー一覧を見る
自衛隊は集団的自衛権行使容認の安倍政権のもと軍隊に変質するだろう。
自分の家族を守るため、災害救援に役立ちたいと入隊した若者たちが、アメリカと一緒に他国に戦争に行くことに疑問を感じ自衛隊を離れる隊員が多いことに納得できる。
しかし、政府は戦争を遂行させるための隊員募集に必死である。先日は俳優の結婚の報道に、菅官房長官が「もっと結婚して沢山子どもを産んでください」というようなメッセージを発して物議をかもした。この情勢下で、戦時中の「産めよ増やせよ」に重なってしまうからだ。
いま、非正規雇用にしか就けない若者の雇用不安定が広がっている。貧困から抜け出したいと大学に入るが、就職後すぐに奨学金の返済に追われる若者は多い。就職できればいいが、非正規雇用にしか就けないとなれば、その後の人生設計は破たんしていく。
経済的徴兵制は、そうした貧困という弱みに付け込んで、自衛隊にリクルートしていくという手口だ。政治の不十分さか、はたまた、貧困を作りだして、国に命をささげる人間を作り出しているのか・・・
この手口はアメリカと全く同じだ。
経済的徴兵制
2016/02/16 00:01
貧困格差を大きくする国の未来は
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Freiheit - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本は「貧困国」であるというと否定する人も少なくないが、事実である。小中学生の就学援助率は16%であり、東京都足立区では37%に達する。このような子どもたちの多くは高いレベルの高校に進学することは少ない。高校をレベル別に分けて自衛官を募集している実態が書かれている。経済的徴兵制は静かに進んでいるといえよう。