地図と拳
【第168回直木賞受賞作!】
【第13回山田風太郎賞受賞作!】
「君は満洲という白紙の地図に、夢を書きこむ」
日本からの密偵に帯同し、通訳として満洲に渡った細川。ロシアの鉄道網拡大のために派遣された神父クラスニコフ。叔父にだまされ不毛の土地へと移住した孫悟空。地図に描かれた存在しない島を探し、海を渡った須野……。奉天の東にある〈李家鎮〉へと呼び寄せられた男たち。「燃える土」をめぐり、殺戮の半世紀を生きる。
ひとつの都市が現われ、そして消えた。
日露戦争前夜から第2次大戦までの半世紀、満洲の名もない都市で繰り広げられる知略と殺戮。日本SF界の新星が放つ、歴史×空想小説。
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2025/01/22 21:30
日本人にとって満州とは何であったのかに迫れていない
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投稿者:ichikawan - この投稿者のレビュー一覧を見る
日露戦争前夜の1899年から第二次世界大戦後の1955年までが舞台となっており、日本の小説には珍しいスケールを感じさせるが、出来は今一つ。視点人物が多いのが長篇としての牽引力を弱めているし、中国人目線でこのテーマを描くのに必要な質を満たしているようには思えなかった。何よりも日本人にとって満州とは何であったのかに迫れていない。村上春樹の『ねじまき鳥クロニクル』がインスピレーション元の一つであろうが、春樹には及ばないという印象であった。
地図と拳
2024/04/16 10:46
思ったより読みやすかったです
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投稿者:あー - この投稿者のレビュー一覧を見る
初めて手に取った時は、ページ数の多さにちょっと読了できるか不安でしたが、思いのほかすんなりと最後まで読めました。ただし、登場人物の多さに少し混乱。通勤時間帯に読む本では無いなと。笑
でも、人物のひとりひとりのキャラクターが立っていて、よくまとまっています。満州国建国の際のストーリーが下地。そういえば満州国って知っているようでよく知らない。お陰で日中戦争や満州国建国、731部隊とか戦後の引き上げ等々、関連する出来事を調べて勝手に物語を広げて解釈して楽しかったです。
地図と拳
2024/03/04 13:58
長い
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投稿者:hid - この投稿者のレビュー一覧を見る
一つのまちっていうか場所が舞台なんだよね。
そこを軸に何十年の歴史が紡がれる。
ただ、複数人の視点で長期間に渡って語られるから、
ついていくのが面倒。