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アタラクシア
著者 金原ひとみ
最も幸せな瞬間を、夫とは別の男と過ごしている翻訳者の由依。恋人の夫の存在を意識しながら、彼女と会い続けているシェフの瑛人。浮気で帰らない夫に、文句ばかりの母親に、反抗的な息子に、限界まで苛立っているパティシエの英美。妻に強く惹かれながら、何をしたら彼女が幸せになるのかずっと分からない作家の桂……。望んで結婚したはずなのに、どうしてこんなに苦しいのだろう――「心の平穏」(アタラクシア)を求めながら欲望に振り回され、ままならない結婚生活に救いを求めもがく男女の姿を圧倒的熱量で描き切る。第5回渡辺淳一文学賞受賞作。
アタラクシア
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アタラクシア
2023/05/30 17:43
充たされない何かを扱うのが巧い
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る
結婚しても充たされない何かを抱えてる男女を描いた群像劇。実社会には知り合い同士がこんなギスってるコミュニティないんだろうけど、不倫・育児・パパ活・DV、どの問題をとっても全然あり得る悩みだし、怒りとか悲しみとか諦念の描き方はさすが金原さんって感じた。
金原さんの作品は面白いとか面白くないとかを超えて、いつも真剣でエグくてキツい。特にキツかった描写が、自分の人生の面倒を見てくれる相手を探し求めてるパパ活女子が、オッサンとカフェで交渉しながら脳内で今日の稼ぎを計算してるシーン。読んでるだけで自己肯定感下がる結構ハードな文章だった。
アタラクシア
2023/02/20 13:04
アタラクシア
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投稿者:すみれ - この投稿者のレビュー一覧を見る
金原ひとみさんの小説を読んでいる!!と感じる本です。文字から、なにかすごく大きな感情が流れ込んでくるあの感じは本当に素晴らしいです。