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3件
赤い月の香り
著者 千早 茜
天才調香師は、人の「欲望」を「香り」に変える――。
直木賞受賞第一作。『透明な夜の香り』続編!
「君からはいつも強い怒りの匂いがした」
カフェでアルバイトをしていた朝倉満は、客として来店した小川朔に、自身が暮らす洋館で働かないかと勧誘される。朔は人並外れた嗅覚を持つ調香師で、その洋館では依頼人の望む香りをオーダーメイドで作り出す仕事をしていたのだ。
朔のもとには、香りにまつわるさまざまな執着を持った依頼人が訪れる。その欲望に向き合ううちに、やがて朔が満を仕事に誘った本当の理由が分かり……。
香りを文学へと昇華した、第6回渡辺淳一文学賞受賞作『透明な夜の香り』に続く、ドラマティックな長編小説。
赤い月の香り
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赤い月の香り
2023/05/16 03:55
待望の続編
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タチバナ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「透明な夜の香り」の続編にあたります。一香さんという女性が主人公だった前作とは反対に、今回はもう少し若い男性目線で語られます。香りにまつわる謎を解きながら、さらに周囲の彼らの心へ一歩踏み込んでゆくストーリーです。
赤い月の香り
2024/04/03 16:09
静かな気持ちに
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:302 - この投稿者のレビュー一覧を見る
草花の美しさや味・香りが伝わってくる優しい描写の中に、ぞくっとするような怖さがある。
さみしいラストになるような気がしていたが穏やかで読後感も良く、『透明な夜の香り』から再読したい。
赤い月の香り
2023/07/08 14:35
浄化されたような
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kochimi - この投稿者のレビュー一覧を見る
周囲の音が遠のき、
室温が3℃下がったような感覚になる。
空気までがさらさらになるような。
向こうにに明るさの気配はあるけれど、
こちらは仄暗い。
プールの底から見上げるような。
ドロドロしたおはなしなのに、
浄化されたような読後感でした。