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2件
パッキパキ北京
著者 綿矢りさ
味わい尽くしてやる、この都市のギラつきのすべてを。
コロナ禍の北京で単身赴任中の夫から、一緒に暮らそうと乞われた菖蒲(アヤメ)。愛犬ペイペイを携えしぶしぶ中国に渡るが、「人生エンジョイ勢」を極める菖蒲、タダじゃ絶対に転ばない。過酷な隔離期間も難なくクリアし、現地の高級料理から超絶ローカルフードまで食べまくり、極寒のなか新春お祭り騒ぎ「春節」を堪能する。街のカオスすぎる交通事情の把握や、北京っ子たちの生態調査も欠かさない。これぞ、貪欲駐妻ライフ!
北京を誰よりもフラットに「視察」する菖蒲がたどり着く境地とは……?
著者自身の中国滞在経験とその観察力が炸裂する、一気読み必至の“痛快フィールドワーク小説”!
パッキパキ北京
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2024/10/03 11:49
自分のこと以外には全く興味がないって、羨ましい
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投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネタばれ
主人公の菖蒲(あやめ)のことが私は羨ましくてしょうがない、思考がポジティブで自分のこと以外には全く興味がない、悩み事があると超がつくほどネガティブになって眠れなくなるほど考え込んでしまう、この小説でいうと菖蒲さんのご主人の様に。そして、彼女は愚人の代表選手である魯迅(彼女は初め魯迅を魯山人と勘違いしていたけど)の「阿Q正伝」の阿Qを天才だと絶賛した、彼の精神勝利法を最強の方法だと気づいた、本当に羨ましい人だ、知人に菖蒲さんのような人がいて何だか気になって仕方がなかったのだが、そうか、私は彼女が羨ましくて仕方がなかったのだ。面白い本でニコニコして読んでいたのだが、一番の爆笑どころは菖蒲さんの友人が「純粋に疑問なんだけど」と最初に付ければ何を訊いても大丈夫だと思っている人だという分析、確かにそんな人、いる
2025/04/24 23:08
面白い
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投稿者:はぐらうり - この投稿者のレビュー一覧を見る
実際にいそうなレベルで、いたら「ぶっとんでる」と言われてそうな主人公。いつも現実と物語の境目を見失わせるのが上手いなと思う。