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21件
マリア様がみてる
純粋培養(ばいよう)の乙女たちが集う、私立リリアン女学園。清く正しい学園生活を受け継いでいくため、高等部には「姉妹(スール)」と呼ばれるシステムが存在していた。ロザリオを授受する儀式を行って姉妹となることを誓うと、姉である先輩が後輩の妹を指導するのである。高等部に進学して、まだ姉を持っていなかった祐巳(ゆみ)は、憧れの『紅薔薇のつぼみ(ロサ・キネンシス・アン・ブゥトン)』である二年生の祥子(さちこ)から、突然「姉妹宣言」をされるが!?
マリア様がみてる37 フェアウェル ブーケ
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マリア様がみてる 1
2005/03/21 15:20
学校空間での擬似子弟制度
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まさぴゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
アニメ化もマンガ化もされた「マリみて」。話題モノは、押さえようと手にとって見ました。といいつつも、男性の僕にとってはかなり勇気のいる行為でしたが、決死の覚悟で買いました(笑)。「ごきげんよう」という会話は、あるミッション系の女子高で毎日校舎を出るときに挨拶しているのを見たことがあったので、そんなに違和感がありませんでした。この作者の他の作品を読んだことないのですが、この作品の魅力に限っていえば、祐己という平凡な子が、学園憧れのお姉さまである「赤薔薇のつぼみ」(この学園の生徒会にはそういう称号がある)祥子という存在への「あこがれ」をバネに成長しようとするビルドゥングス浪漫ととれて、とても清清しい気持ちになりました。なんとなく大正浪漫的な匂いを感じました。
魅力の核は、学校という閉じ込められた共同社会での雰囲気を、きちっと再現できているところだと思う。これは、たぶん匂いみたいなもので、論理的説明ができない。例えば、祥子たちの先輩である水野蓉子、佐藤聖、鳥居江利子お姉さま方の卒業シーズンを描いた「いとしき日々」などが特徴的でしたが、読んでいて作者の今野緒雪さんって上手だな〜と思ったのは、ロサ・キネンシス(当時の水野蓉子)の視点から描いた章です。高校3年生が卒業式に後輩を思い、自分の思い出の詰まっている空間を旅立っていくせつなさ、甘酸っぱさがとても伝わってきます。なんだか、自分が学生時代の卒業式に感じた独特の感覚を、思い出させられました。僕自身、あんなに楽しい学園生活を送っていませんが、それでも、部活の後輩たちになにかを託していく、寂しいような、なにか心残りのような、そして温かい感覚がふっと、思い出させられました。ある種の雰囲気というか空気を、思い起こさせたり感じさせたりできるっていうのは、とてもいい作品ですよね。
とてもシンプルなティーン向けのライトノベルですが、この『憧れ』によって自己を高めるというモティーフは、年代を超えて素晴らしいものだと思います。ターゲットからしてはジュブナイルやライトノベルに当たるので、それなりの大人はまず読まないとは思うが、感受性が鈍磨していなければ、読んで悪くない作品だと思います。表紙の絵や中身などは、読む人間を限定してしまう嫌いはありますが、万人受けする作品ではないので、それもまたよしかもしれません。とはいえ、あの表紙(僕は個人的に凄い好きだが)をレジに持って行く勇気のある男性は少ないとは思う。
この作品のとても面白い点は、ロザリオの授受にはじまる擬似子弟制度です。それが百合風の独特の魅力的な人間関係を作り出しています。低年齢向けでかつフィールドが学校空間ということもあり、この関係が性愛的に進んだり心理的にも強烈に踏み込んだりはしません。しかし、そういった条件がついている故に、相手の心を重視した複雑な関係が出来上がります。こういう学校などの閉じ込められた階級世界における上下をくるんだ『守るもの』『守られるもの』の絆の関係というのは、魅力的なもので、昔の村社会や古代の軍隊にはまず欠かせないものでした。普通は、戦争のおいて死を共有するギリシャのポリスや武士などの男社会に典型的なものですけどね(それも怖い気がするが…(笑))。まぁ、とはいえ、山百合会とかロザリオの授受などのアイテムで形作る世界観は、見事だと思います。この小道具による設定がなければ、魅力が激減することは間違いないからです。そういう意味で、どこでヒントを得たのか知りたい気がします。
マリア様がみてる 1
2002/06/07 19:18
少女小説の王道
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:桂 - この投稿者のレビュー一覧を見る
***あらすじ***お嬢さまたちが集う「リリアン女学園」。清く正しい学園の伝統を受けつぐために、先輩の「お姉さま」が後輩の「妹」を指導するという制度がある。乙女たちのちょっと過激(?)な学園コメディ!
***レビュー***
かなり恥ずかしいです! コバルト文庫中毒者さんは「これは基本でしょう!」といいます。少女小説の王道でしょう。
マリア様がみてる 1
2013/12/20 01:51
マリみて
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:氷上 - この投稿者のレビュー一覧を見る
祥子さまが素敵すぎて可愛すぎてたまらないです。
アニメ実写版を観てから原作のライトノベルを買ったのですがやはり原作ならではの良さがありました。
早く続きが読みたいです。