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11件
【シリーズ】羽月莉音の帝国(イラスト簡略版)
羽月莉音、革命部はじめまーす!
『涼宮ハルヒの憂鬱』でハルヒがもし本当に有能で、本気で世界征服を目指したら?『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』、『女子大生会計士の事件簿』シリーズ、『ザ・ゴール』シリーズのようなエンターテインメント経済小説をライトノベル化したらどうなるか?
2009年のデビュー作『雷撃☆SSガール』が書評系アルファブロガーに絶賛された新鋭作家・至道流星(現在も会社経営者と兼業)による、言うなればハルヒmets経済小説!?
ヒロイン羽月莉音の目標は建国!
独立国家樹立に向けて「革命部」なる部活動を立ち上げた莉音に巻き込まれる幼馴染みたち。高校生が会社をつくってゴミ拾いからコスプレ写真集づくりまで事業を展開!
そんな会社創業期のドタバタから始まり、上場目指して金融商品取引法スレスレの手段を使った企業買収工作まで、超スピードで進みます!
しかしこの1巻はシリーズの開幕にすぎません!
巻が進むごとにスケールはどんどんでかくなります!
いったいどうやれば日本から独立できるのか……?
この小説、本気です!!
※この作品は廉価版です。廉価版にはイラストが入りません。
羽月莉音の帝国10(イラスト簡略版)
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羽月莉音の帝国 10
2015/09/14 11:29
最終決戦!そして…
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
東京湾に浮かぶ無人島・猿島を占拠し、東京湾には巡航ミサイルを搭載した改造タンカーを、宇宙に展開した衛星にはアテスミサイルを配備して、独立戦争を起こした大革命部帝国皇帝の春日恒太と、その家臣である羽月莉音、羽月巳継、折原沙織、泉堂柚。
まずは猿島の領有権を主張する日本政府の自衛隊戦力の大部分を、一瞬にして無力化させる。だがその背後に控えるのは、当然のことながら世界最強のアメリカ軍と、彼らが主導する国連多国籍軍の存在があった。
革命部の起こした戦争を好機として、自らの世界戦略の中に取り込もうとする強かさを見せるアメリカ政府の作戦の前に、革命部は絶体絶命のピンチへと追い込まれていくのだが…。果たして彼らの革命の理想は世界に爪痕を残すことが出来るのか?
首都東京の目と鼻の先で巻き起こる戦争は、まさに大衆の好みそうな劇場型の戦争となった。有利不利を問わず戦況がありのまま映像として世界に配信されることで、日本が防衛力を失ったという事実を、これ以上ないくらい明確な形で、弄することなく各国政府は入手することが出来てしまった。シギントやヒューミントに鎬を削る情報機関の存在意義が無くなっちゃう…。これが世界を巻き込んだ戦争だから良かったけれど、そうじゃなければ日本は次の大戦の中心地になっていただろうな。
ビスマルクは「愚者は経験に学び賢者は歴史に学ぶ」と言ったそうだが、これを「自分一人が反映するだけなら自分だけで出来るが、あまねく人々を救おうと思えば誰かに引き継がねばならない」と解釈してみればどうだろうか。
資本主義を一言で言えば、富が富を呼ぶ思想と言えよう。富を集める方法を思いつきさえすれば、その中で上位を占めることは誰にでも可能な思想だ。ここで必要なのは、自分の知識と経験だ。しかしこの思想は、それがない大多数から富をかき集める思想でもある。かき集める富がなくなれば破綻するしかない。
この破綻が目前に迫った時、自分だけでなく大多数も助けようとすれば、システムから変革をするしかない。しかし、そのシステムを維持しようとする勢力も当然存在する訳で、そこに引き起こされるのは戦争だ。
変革が間近に迫った時、仮に変革ののちに心の平穏があるのだとしても、つい目の前の仮初の平穏に縋りつきたくなる。そこで、ファーストインパクトに働くのは拒否反応だ。だが、その通過儀礼を過ぎてしまえば、感覚がマヒして受け入れられるようになってしまうのも大衆心理と言えるのかもしれない。
羽月莉音の帝国 9
2015/08/24 10:11
革命の烽火が上がる!
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
スタインバーグ財閥のローザから差し伸べられた、世界の中枢へ参加するための招待を断ってしまった羽月莉音と巳継には、もはや入念な準備をするための時間は無くなってしまった。ひとたび敵対した以上、優秀な彼らが革命部を放置するはずもないからだ。ジリヤ経由でロシアなどから核兵器の不足を補うための巡航ミサイルとそれを設置する船舶を大量に買い付け、アテスミサイルを軌道上に打ち上げて、急ピッチで革命への準備を進める。
その資金を捻出するのは、彼らが立ち上げた新たな株式市場・KKネクストだ。上場企業の過半数近くが上場するマーケットとなったそこで、究極的なインサイダーによってバンバン資金を調達していく。そして革命後の資金のために、金・銀・プラチナ・宝石などの現物を買い付けて積み上げていく。
予定より早まったけれども全ては順調。しかし、羽月莉音の表情はどこか優れない。それは、巳継や折原沙織、春日恒太や泉堂柚を引き返せない道に引き込んでしまったという負い目があるから。その想いを払拭させるには、巳継たちが自分で決断し、その想いを莉音に示さなければならない。ここに革命部の本当の戦いが始まる。
あとがきによると、本来は全12巻の予定だったらしいのだが、全10巻としたらしい。つまり次が最終巻だ。その予定変更に呼応するように、革命部の行動は一気に最終局面へと突入している。あまりにも展開が早く進み過ぎて、これまでの様な丹念に積み上げていく臨場感は、若干薄れてしまったかもしれない。
結局のところ勝負は、勝つか負けるか、食うか食われるか。そして革命部が挑むものは、世界を維持するシステムそのものと強大だ。革命部がそのいずれの立場になるのかは、次巻で明らかになるだろう。
キャラ紹介でのオリオリのコスプレが、生存戦略~!になってる。
羽月莉音の帝国 9
2012/02/01 22:30
次巻で最終巻><
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nats - この投稿者のレビュー一覧を見る
世界の頂点に君臨するローザたちアメリカ中枢からのメンバー入りの誘いを拒絶した革命部は、ついに世界を敵に回してしまう。
あとがきには作者が全12巻の予定を10巻にしたことが書いてあり、2012年2月発売の10巻で最終巻となる。
現役社長が書く本格的ライトノベルが終わってしまうのはとても残念だ。
次回作は講談社ラノベ文庫からの発売が決まっているので、ぜひそちらもチェックして欲しい。