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3件
生殖記
著者 朝井リョウ
『正欲』から3年半ぶりとなる最新長篇。
とある家電メーカー総務部勤務の尚成は、同僚と二個体で新宿の量販店に来ています。
体組成計を買うため――ではなく、寿命を効率よく消費するために。
この本は、そんなヒトのオス個体に宿る◯◯目線の、おそらく誰も読んだことのない文字列の集積です。
生殖記
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2024/12/18 14:47
フォーシームみたいな感じ
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:はぐらうり - この投稿者のレビュー一覧を見る
正欲がとてもよかったので、あらすじも知らずに読んでみたけれど、生殖器(性欲)が語り部だから生殖記か、すごいことを考える。
内容は正欲と近いベクトルで、どちらも我々の想像力の限界の先にまだ人がいますよ、と言っている。そこに焦点をあてるのがまさに小説の役割であると感じる。
あの発言群からここまでの物語に仕上げる凄みと、それを著者というか男性性が書いたことの意味も強いような気がする。平易な語り口なのがまた良いんだよなぁ。
2024/10/07 19:46
破天荒
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くみみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
嘗てない奇抜な視点から語られる、個々人、人間、生命体、延いては地球の在り方と未来を見詰める、絶対的な朝井リョウ作品。
色々かかった遊び心満載な言葉選びにまず脱帽。笑っていいのか?こんなに戸惑いを隠せない作品は初めてだった。語り手の独特な言い回しは、慣れると逆に癖になり、ひとりで盛り上がっちゃってる所は笑いを堪えられなかった。
勝手な我慢と勝手な爆発と、人間の身勝手さを余す所なく発揮し、絶望と希望を与える。とにかく真っ新な状態で挑んでほしい、必ず残るモノがある物語。
2025/03/04 01:15
え?
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
びっくりしました。オス目線だからこそ、の、……。しかし、朝井リョウさんの作品にしては、驚く事ばかりで。いい意味で、朝井リョウさんらしくない感覚の小説という感じがしました。えー?が第一の感想。